辻本直樹(Nichecraft/関係舎)さんから応援コメントをいただきました!
vol. 10 2020-05-29 0
シアター・ミラクルを過去にご利用いただいたり、お世話になった方から応援コメントをいただく企画第9弾!
Nichecraftで関係舎の辻本直樹さんから応援コメントをいただきました。
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東京に出て来たばかりの頃は、どこへ行っても「こんなところに劇場があるなんて!」という新鮮な驚きがありました。
それは僕が都会に対して、もっと整然としているイメージを抱いていたせいなのですが、新宿シアター・ミラクルはそれらの中でも屈指の「こんなところにあるなんて」度を誇る劇場です。
駅からのアクセスは良好で、高架の上にある西武新宿駅ホームの窓からは、ちょうど同じくらいの高さに劇場の窓が見えます。
新宿歌舞伎町のはずれにあって、わずかにアンダーグラウンドな空気感をもまといながら、演劇からお笑いまで日々ありとあらゆるタイプのステージを提供し続けている「裏山の秘密基地」みたいな場所でした。
お客さんとして行った回数は数知れずですが、『架空の実験室vol.1』という企画では劇場利用させていただいたこともあります。
平日一日だけの突発的な試みだったにもかかわらず、団体も劇場もお互い黒字にできるようにと予算面の相談にまで乗っていただきました。
劇場入りした朝なんて、「前日の打ち上げでふるまった鍋が大量に残ってるから」という理由でまさかの朝食つき!
親身な対応と鍋のあたたかさに心を打たれ、「いつか必ずvol.2もやりますから」と約束したのが3年前です。
この約束を反故にしないためにも、新宿シアター・ミラクル、存続してくれなきゃ困るんだ。
オンラインで演劇をやることは、現状、それなりに可能となってきているように思います。
機械に詳しければどんどん新しいことが試せるし、詳しくなくても扱える便利なサービスも次々に登場してきています。
それでもやはり、オンライン空間は劇場空間の代わりにならない。
いや、「代わりになるとしても必要だ」と言ったほうがいいかもしれません。
電子書籍が普及しても紙の本や書店がなくならないように、サブスクで音楽聴き放題になっても手放せないCDがあるように、実体あるものを所有していたいという欲望はオンラインでは満たせないのです。
「手を伸ばせば届く距離に実体をともなった人やモノが存在する」という単純なよろこびを、いつか劇場が思い出させてくれる日は来ると信じています。
どうか、ご支援をお願いいたします。
辻本直樹(Nichecraft/関係舎)
◆プロフィール
辻本直樹(Nichecraft/関係舎)
小道具製作チーム・Nichecraft/上演を前提としない演劇ユニット・関係舎と2つの名前でそれぞれ活動している。
どちらも「実在するもの」の組み合わせから「実在しないもの」の感触を立ち上げ、観客の想像力にアクセスするのが主な仕事。
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【ミラクル支配人・池田より】
私自身が辻本さんのTwitterのファン?というか、独特の目線から語られる言葉が好きです。
まだ池田としては現場でご一緒したことはないんですが、コメントにある通り、ミラクルで『架空の実験室vol.1』をやっていただいた時はうれしかったなぁ…。
確か前日までfeblaboの公演をやっていて、冬だったので打ち上げで鍋やって、ただただ処理に困っていたのが真実なのですが、そんなに響いていたとは存じ上げず。
そうか、そんなに喜んでもらえたなら仕込で朝ご飯振舞う劇場さんになるのも悪くないか…。いや、悪いか。
いつか『vol.2』ができることを祈ってます!
コメントありがとうございました!!