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『わたしもじだいのいちぶです』出版をクラウドファンディングで実現!
突然ですがあなたは、文字を読み書きできない状態、想像したことありますか? そんな逆境のなかでも強く生き抜き、学ぶことをあきらめなかった女性たちがいます。
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私たちは、川崎・桜本の在日のハルモニたちが識字教室で書いた作文の出版を目指して活動している、市民有志です。ハルモニたちがおもいをこめてつづった言葉の魅力を世に伝えるべく、識字教室のスタッフ、研究者、フォトグラファー、編集者といった多様なメンバーで、日々本作りのための議論を重ねています。
突然ですがあなたは、文字を読み書きできない状態、想像したことありますか? そんな逆境のなかでも強く生き抜き、学ぶことをあきらめなかった女性たちがいます。
はじめまして。 私たちは、在日のハルモニたちが書いた作文の出版を目指して活動している、市民有志です。この度、出版の資金を集めるために、クラウド・ファンディングに挑戦することにしました。 まずはこのプロジェクトの主人公たちを紹介させてください。
神奈川県川崎市に、「桜本」という町があります。
この町は臨海部の工業地帯に位置し、戦前から在日朝鮮人が多く住むエリアでした。近年はフィリピンやブラジルなど様々な国にルーツを持った人々も住まうようになり、多文化共生のための様々な取り組みがされています。
さて、この桜本に、とびきり元気なおばあさんたちがいます。私たちは 「ハルモニ」と呼んでいます(「ハルモニ」とは韓国・朝鮮語でおばあさんのことです)。大きな声でほがらかに笑い、音楽が鳴ると踊り出し、料理の腕は超一流…そんなエンターテイナーなハルモニたちは、地域でも愛される存在です。
このハルモニたちが、ひと際真剣な顔つきになる場所があります。 それは、日本語の読み書きを勉強する識字教室です。
ハルモニたちの多くは戦前の生まれで、日本の植民地支配、戦争、民族差別、貧しさ、女性であることといったさまざまな理由から、子ども時代に文字を学ぶ機会を奪われました。大人になってからも家計を支えるために働きづめで勉強する時間もなく、歳を取って子どもたちが自立してから、ようやく識字教室へ通って文字を学ぶことができるようになったのです。
ハルモニたちは教室でしみじみと自分の人生を振り返り、幼いころの思い出、暮らしのありよう、日々感じていることなどを真剣な顔で一字一字つづっていきます。例えば黄徳子(ファン・トクチャ)さんは、桜本を標的にして行われた朝鮮人排斥のヘイトスピーチに対して、自分の言葉ではっきりと抗議する作文を書きました。
いかがでしょう、文字と文ににじみでるハルモニたちの強さと優しさを、少し感じてもらえたのではないでしょうか。
次に、識字教室について紹介します。識字教室は、桜本のふれあい館という場所で、30年近くにわたって開かれてきました。
識字教室が一番大事にしてきたのは、「共に学ぶ」ことです。そのため、ハルモニたちの学びをサポートする人たちは、日本語の読み書きを教える「先生」ではなく、あくまで「共同学習者」という位置付けです。
金芳子(キム・パンジャ)さんと(右)と共同学習者の鈴木宏子さん(左)
教室では、ただ作文を書いて終わるのではなく、発表会を行い意見を交換します。そこでは共同学習者も、ハルモニたちが作文を書く場に立ち会って感じたことを話します。それによって、多くの感動と学びを共有してきたのです。
ハルモニたちは学校教育へのあこがれが強く、正しい文字を書くことこそが識字学習だと思っています。ですが教室では 「正しさ」よりも、自分の考えを表現することを目指してきました。その結果、ひとりひとりの個性にあふれた、いきいきとした作文がたくさん生みだされました。
近年では、戦後に渡日したニューカマーの韓国人女性たちや、日系ブラジル人・日系ペルー人の女性たちも加わり、多様な背景をもった人たちが互いの体験を語り合う、まさに「共に学ぶ場」になっています。
このプロジェクトでは、ハルモニたちの作文を世に広く届けるための出版資金を募ります。
なぜ出版というかたちで公開したいのかというと、ハルモニたちの書く文章は、教科書には載ってこなかった小さな歴史――つまり名もなき人々の生活の歴史だからです。 その中にこそ、学んでいくべき、そして受け継いでいくべき「おもい」があると私たちは考えています。こうした文章を一冊の本にまとめることで、彼女たちの「おもい」と体験が、しっかりと歴史の中に位置づけられることを願っています。
そして何よりも、 ハルモニたちの言葉が持つ魅力を多くの人に味わってもらいたいのです。ハルモニたちの文章はとてもみずみずしく、どんなテーマについて書かれていても、 自分の手で暮らしを切り盛りしてきた人の確かな視点を感じさせます。ひとつひとつの表現もとても独創的で、型にはまったいわゆる「作文」をイメージされた方はきっと驚くでしょう。
この日本の社会にどんな思いを抱えた人が暮らしているのか。その人たちは、これまでどんな風に生きてきたのか。涙あり笑いありの人生経験がぎゅっとつまった作文は、不寛容な空気が蔓延する時代にあって、すぐ隣で生きている人たちへの想像力を養うための、またとない教材です。 こんなに素晴らしい文章を、桜本という地域の中だけで眠らせていてはもったいない! 私たちは、今こそハルモニたちの文章を一冊の本という形にまとめて、多くの人に読んでもらいたいと思っています。
この本は、ハルモニたちの写真と作文で構成されます。本の冒頭には口絵として、ハルモニたちを撮り続けているフォトグラファーの写真1万4千枚の中から厳選したものを、フルカラーで掲載します。目次の案は、次の通りです。
■ はじめに
■ プロローグ~識字教室という空間
■ 第一部 記憶
「朝鮮から日本へ」 「解放、帰国、朝鮮戦争」
■ 第二部 どう生きてきたか
「労働」 「くらし」 「家族」
■ 第三部 いま思うこと
「老い」 「ヘイトスピーチ」 「東日本大震災」
■ 第四部 教室の外へ
「表現すること」 「世代を越えて」
■ 全体解説
■ おわりに
作文はテーマごとに分け、ひとりひとりの紹介も交えながら掲載していきます。ハルモニたちの人生の歩み、そして識字教室での学びの道のりを読者がたどれるように、構成を工夫しています。活字のページを中心にしながらも、ハルモニたちがつづる文字の力強さを伝えるために、手書きの作文をそのまま載せるページも設けます。
(手書き作文を載せるページの組み上がりイメージ。右下に活字に起こしたものも記載し、読みやすさに配慮します。左下には固有名や歴史的背景の解説などを入れます。)
掲載する作文は、プロジェクトメンバーで読み合わせを行い、ひとつひとつ内容を吟味しながら選んでいます。そして各部の最後には解説を載せます。解説を執筆するのは、識字教室で長年ハルモニたちの学びに寄り添ってきた人々と、移民労働や文学の研究者です(執筆陣の詳細は下にあります)。解説では、ハルモニたちの学びの過程とその結実である作文を、様々な角度から照らし出します。
本のタイトルは 『わたしもじだいのいちぶです―川崎桜本・在日外国人の女性たちがつづった生活史(仮)』とし、2018年11月の刊行を目指します(副題は変更の可能性があります)。
「わたしもじだいのいちぶです」とは、ハルモニたちのひとり、徐類順(ソ・ユスン)さんがある作文の中で書いた言葉です。この言葉は私たちに、ひとりひとりの人間の、たった一回の生によって時代は成り立っているのだということを教えてくれます。またこの言葉は、時代に翻弄されてきたハルモニが、自らの生きてきた道をしっかりと見つめる中で手にした気付きであり、力強い宣言でもあります。今回の本のタイトルにふさわしいと思い、使わせていただきました。
以下は本の書誌情報です。
書名:『わたしもじだいのいちぶです―川崎桜本・在日外国人の女性たちがつづった生活史(仮)』
企画:『わたしもじだいのいちぶです』刊行委員会
編者:鈴木宏子・丹野清人・康潤伊
判型:A5
頁数:200頁(予定)
予価:2,000円+税
出版社:日本評論社
刊行:2018年11月予定
全国書店に配本予定
このプロジェクトを支援してくださった方々には、次のようなリターンを考えています。
・ 〔お礼のお手紙〕感謝を込めたお礼のお手紙をお届けします。
・ 〔活動報告メール〕 出版に向けた活動のようすを定期的にご報告します。
・ 〔『わたしもじだいのいちぶです』書籍〕 完成した本をお渡しします。
・ 〔しおり〕 ハルモニたちが描いた素敵な絵をしおりにしました。どの絵柄になるかは、届いてからのお楽しみです。
・ 〔レシピカード〕 料理の達人であるハルモニたちのとっておきレシピをカードにしました。ご家庭でぜひつくってみてください(写真はイメージです)。
・ 〔『一字一字におもいをこめて』〕 2017年に自主制作した作文集です。6人のハルモニたちが自らつづった自分史を編纂したもので、読み応えたっぷりのものになっています。(A4判174頁)
・ 〔『おもいはふかく』〕 2011年に自主制作した作文集です。今回の本に載っていない作文や絵もたくさん掲載されています。在庫僅少のため、大変貴重なものです。(A4判170頁)
・ 〔書籍にお名前掲載〕 完成した本に、ご支援いただいた方のお名前を掲載させていただきます。
・ 〔11/18(日)、桜本で開催される「日本のまつり in 桜本プンムルノリ」にご招待〕 午前中は桜本でフィールドワーク。多文化共生の歴史を、地域を歩きながらご案内します。午後はハルモ二たちとおいしいお昼ご飯を食べてから、お祭りにご参加いただきます。民族衣装を着て、お祭りのハイライトであるプンムルノリのパレードにハルモ二たちと一緒に参加できます。ハルモ二たちのエネルギーを体感できます!皆で多文化共生を喜び合いながら一緒にパレードしましょう!
識字教室では、これまで自主制作というかたちでハルモニたちの作文集を編み、神奈川県内を中心に頒布してきました。しかし市販の本ではないことから、ハルモニたちの作文を届けられる範囲にはどうしても限界がありました。
今回、私たちが本プロジェクトで達成したいのは、 ハルモニたちの言葉を本というかたちに残したうえで全国津々浦々に届けることです。そのためには、自主制作ではなく出版社から市販の本として出す必要があると考えました。そして幸いにも、今年で創業100年を迎える日本評論社という老舗の出版社が引き受けてくれたのです。
しかし、昨今の出版事情だと出版社で製作費を全て負担するのが厳しいという現実があります。そこでクラウドファンディングに挑戦することになったのです。
今回の目標金額は140万円に設定しました。使途の内訳は次の通りです。
(※目標金額を超えた分は、完成した本を更に広めていくための活動や、識字教室の活動に使わせていただきます。)
140万円という金額は、決して少ない金額ではありません。ですがハルモニたちの言葉が一冊の本となり、日本全国の書店や図書館に並び、時には海を越えて、人から人へと伝わっていくために必要な資金であることをご理解いただければと思います。
なお、出版社はすでに決まっており、本に掲載する作文の選定も済んでいるため、刊行の目途は立っていますが、本の章立てやページ数などは変更することがあります。また、予期せぬ事情で刊行時期が遅れる可能性もあるので、その際は支援者の皆さまに都度ご報告させていただきます。
現在の進行予定は以下の通りです。
(左上から時計まわりで)
丹野 清人:首都大学東京教員・ときどき識字教室の共同学習者。普段は国際労働力移動の研究者です。ひょんなことから識字教室に通って10年。毎回移動する民の力強さを教えてもらっています。
崔 江以子:川崎市ふれあい館副館長。桜本の宝、ハルモ二たちの素敵な作品を皆さんにぜひお届けしたい!桜本の安寧を世界に発信したいです!
三浦 知人:差別をなくし、共に生きる地域活動を推進する社会福祉法人青丘社事務局長。地域共生社会の発信の主体に在日高齢者の活躍を期待してこの企画に参加しました。
吉田 守伸:本書の編集を担当しています。ハルモニたちが長い人生の中で抱えてきた「おもい」の深さ、そして「この人にしかこれは書けなかった」と思わせる一人ひとりの個の強さに魅せられ、この企画に携わっています。
康 潤伊:早稲田大学教育学部助手。在日朝鮮人。専門は在日朝鮮人文学です。ハルモニたちの言葉に魅せられつつ、文字が書けなかった自分の祖母への想いもあり、この本の制作に携わっています。
鈴木 宏子:識字学級の共同学習者。学習者であるハルモニと同年代(1937年生)ということもあって、常にハルモニの歩いてきた道と、日本人の私のそれとを重ね合わせつつ、ともに学んできました。ハルモニたちと一緒の20余年の日々は驚きと発見の連続でした。
(カメラマン)大八木宏武:制作プロダクション(都恋堂)のカメラマン。2009年頃からハルモニたちを撮り始め、日々ハルモニたちのエネルギーに圧倒されながら、魅了されながら撮影を続けています。
このメンバーで全身全霊、プロジェクトの実現を目指します!
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。ご支援、よろしくお願いいたします!
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