制作日記 Vol.7 〜番外編〜【限定全体公開】
vol. 7 2025-08-18 0
【制作日記:8月18日 担当・龍村】
〜私の夏のこと、タイトル決まった!〜
皆さんご無沙汰しております…!
監督の龍村です。
山篭り中に書くと言ったのに撮影準備がバタつきすぎて帰ってきてから執筆しております、すいません。。
皆さまは如何お過ごしでしょうか、私は母のセカンドハウスがある長野県松本市で少しの間涼んでいました。
今日はその日記のようなもので、私の自分語りをさせてください。
幼い頃、母が生活を移した田舎は、私にとってはあまり気分のいい場所ではありませんでした。その時期の私の家庭環境は、思い出すのも嫌になるほど辛い時間で、母が私を連れてそこに逃げた、と言うような感じです。
自分で言うのも何ですが、私は本当にシティガールで、都内も都内、東京の中心のような場所で育ったので、小学生の頃などは休みの間そこに連れていかれるのがあまりに辛かったのです。
友達もいなければ、虫も多く、近くのコンビニまで車を10分ほど走らせなければならない、母が求める玄米や野菜中心の食生活も、偏食でゲームや映画が好きな私にとってはとても窮屈な場所でした。
中学に入って部活動を始めた私は、夏休みの練習を理由にそこに行かなくて良くなったのが内心嬉しかったのを覚えています。
そこから、高校大学と自由に過ごせる時間が増え次第とその場所からは遠のいていきました。
しかし去年、夏の初めに人生で一番の失恋をした私は、恋人のいない夏を都会の喧騒の中で過ごすのがあまりに辛く、自分を見つめる時間を取りたかった為、初めて自分の意思でその場所に帰ることにしました。
断片的な記憶の道や森の中を車で通り過ぎ、毎日18時過ぎの夕日を風を切って走る度、少しだけ自分の焦燥が忘れられました。
母とは上手くいかないことも多いので、常に一緒に居ることは出来ないけれど、私は夏の少しの時間をそこで過ごすことの美しさに気が付いたのです。
夜は20℃ほどになる夏の夕涼みと、都会では気が付くことの無い星空、昼間は何もせず映画を観たり本を読んだりして過ぎる時間。
一日が長く感じることへの愛おしさ。
今回は映画の準備に追われていて、焦燥は抱えたままでしたが、涼しさの中で脚本を描き、夕方には泳ぎに出かける生活で少しだけ心の準備をすることが出来ました。
ずっとこの映画がどうなるのか、そしてどういう伝わり方をするのか、を考えています。
私は映画を作るにはまだ不勉強で、未熟な存在です。
きっともっと考えて勉強してから作った方がいいのかもれないと思うこともあります。
でもこの映画を撮りたいと思った初期衝動を、私は忘れずに抱えて最後まで走りたいと思います。
出来がどうであれ、それだけは本物だと、信じ続けたい。
自分の大切なものを、作ることで確かめ続けたいと思います。
そして映画のタイトルを、ずっと(仮)としてきました。
ずっともっと相応しいタイトルやお洒落な(?)タイトルを考えてきたのですが、やはり初期衝動を大切に、
映画『リフレイン/Refrain』
を正式タイトルとしたいと思います。
これが巡り巡って正しかったと思えるといいなと!
まだまだ失敗もしますが、その度に学んで、ぶつかって、新しい景色が見れるといいなと思います。
いよいよ今週がクランクインです。
引き続きどうぞよろしくお願いします。
今日も皆さまの安寧を祈って。
龍村仁美