制作日記 Vol.4
vol. 4 2020-07-16 0
クラウドファンディング終了まで後8日となりました。
7/25収録の音楽CDを7月14日新規リターン品に追加!
ハイレゾ音源のダウンロード権とは別に、同じ費用で汎用性の高い音楽CDを作らせていただけることになりました。
もうハイレゾ環境下での再生を楽しんでいらっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんが、ここではハイレゾ音源とは何なのか、聴くためにはどんな機器が必要なのか、紹介します。
最も簡単なパターンでは、最新のパソコンやスマートフォンでは、アンプを内蔵しているものもあり、イヤホンだけ購入すればすぐにハイレゾ音源を楽しめる機種も登場してきました。
その状況であれば、すぐにお楽しみいただけますが、使う機器によって音質もかなり異なってきます。
どうすれば最大限ハイレゾをよく聞くことができるのか、考察してみます。
そもそもハイレゾ音源とは?
ハイレゾとは「High-Resolution Audio」の略でCD以上の情報量をもつ高音質な音源データです。
CD音源やMP3などの圧縮音源ではファイルのサイズを小さくするために一部のデータをカットしています。圧縮された音源はどこか広がりや深さが足りないような感じや、シャリシャリする音が聞こえてしまう場合があります。ハイレゾ音源ではデータのカットをおこなわないため、収録されたままの音を楽しむことができます。
ハイレゾ音源の情報量はCDの約6.5倍!
具体的にCD音源とハイレゾ音源はどう違うのか。
「サンプリング周波数(Hz)」と「量子化ビット数(bit)」という二つの数字を比較します。
音楽ファイルなどの音は、原信号(アナログ信号)をデジタル化したものです。そのデジタル化の過程で、どれだけの精度で音を集めたかを示すのが、「サンプリング周波数(Hz)」と「量子化ビット数(bit)」です。
まず「サンプリング周波数(Hz)」
1秒間で何回音のデータを変換、記録しているかを示しています。通常CD音源であれば44.1kHz、1秒間に44,100回、音のデータを変換、記録しています。一方ハイレゾ音源は96 kHz(1秒間に96,000回)や192kHz(1秒間に192,000回)ですから、より精細な音になります。
「量子化ビット数(bit)」
どのくらいの精度で音の大小を数値化しているかを示しています。CD音源の場合は16bit(2の16乗=65,536個)、ハイレゾ音源の場合は24bit(2の24乗=1677万7216個)という数に分解して記録しています。当然数が多いほど、より細かい音まで拾えているということになります。
サンプリング周波数と、量子化ビット数は、両方の数字が高い方が、きめ細かい音が楽しめます。CD音源の44.1kHz/16bit、ハイレゾ音源の192kHz/26bitを比較すると、情報量は約6.5倍も違ってきます。
ハイレゾ音源を再生するためのアプリ、ソフト
ハイレゾ音源を再生するには、ハイレゾに対応したアプリやソフトが必要です。
ただし、使うのがネットワークオーディオやミニコンポで、機器がハイレゾに対応していれば不要の場合もあります。
- Windows用ソフト:foobar2000、HQ Player、MediaMonkey、PlayPcmWin
- Mac用ソフト:iTunes、BitPerfect、Amarra 3.0、Audirvana Plus
- Windows/Mac両方で使えるソフト:AudioGate 3、JRiver Media Center、VLC media player
- スマホ用ソフト:ONKYO HF Player、radius Ne Player
各ソフトには、それぞれメリット/デメリットがあり、どれが一番使いやすい、音質が良いということは言えません。音質に関しては、再生する環境や音源によっても得手不得手があります。多くのソフトには、無料のトライアル期間があるので、いろいろとダウンロードしてみて、好きな音源を聴き比べて購入するのが良いでしょう。無料の再生ソフトでも十分にハイレゾ音源を楽しむことができますが、有料ソフトは使い勝手や音質面、さらには細かな設定などにこだわりが感じられ、ハイレゾ再生のストレスを減らすことができます。
ハイレゾ音源を出力するための機器
ハイレゾ音源を手軽に楽しむのであれば、パソコンやスマートフォンだけでも再生自体は可能ですが、ハイレゾ音源データが持つ魅力を最大限に引き出すにはハイレゾ対応のアンプやイヤホンの使用がおすすめです。
まずは2つの機器をご紹介します。
USB-DAC
DACとはDigital Analog Converterの略で、デジタル信号をアナログ信号に変換する機器です。DACの中でも、USBケーブルでパソコンやスマートフォンにつなげる機器をUSB-DACと呼びます。
パソコンやスマートフォンも信号を変換できますが、オーディオ専用のDACは、外部からのノイズの影響を受けにくく、劣化の少ないアナログ信号を出力することができます。
各メーカーから様々な製品が販売され、その価格は数千円から百万円超えまで幅広く発売されています。
最近では、ハイレゾ再生に対応したオーディオ特化型のパソコンやスマートフォンも普及してきていますので、まずは自分の使っている端末の性能を確認してみましょう。
ポータブルヘッドホンアンプ
ハイレゾ対応のDACを搭載したポータブルヘッドホンアンプがあれば、高音質のハイレゾ音源をそのまま出力し、イヤホンやヘッドホンで聴くことができます。
スマートフォンなどとUSB接続を行い、効率よく音を増幅させ、音質を大幅にアップできます。充電式で持ち運びができますので、スマートフォンと一緒に外へ持ち出せば、出先や移動中などでも高音質を楽しむことができます。
ハイレゾの高音質を聴くための機器
ハイレゾ対応の出力機器を用意したら、次はスピーカー、ヘッドホン、イヤホンといったハイレゾ音源を再生する機器を準備が必要です。
ハイレゾ対応のスピーカー
ハイレゾ対応のスピーカーは、主に自宅でハイレゾ音源を楽しむために必要なものです。ハイレゾ音源では高音域の差が出やすいため、スピーカーも高音域がしっかり再生できるハイレゾ対応タイプの製品を選ぶとよいでしょう。設置する位置、角度などによっても聴こえる音の質が違ってきます。ハイレゾ音源であればそういった環境にもより気を配りたいものです。
ハイレゾ対応のヘッドホン
ヘッドホンは、クラシックなどの空間的な表現力のある音楽を聴きたい方や、歌よりも演奏を重視して聞きたい方に向いていると言われています。
ヘッドホンもハイレゾ対応の製品があります。ただ対応しているだけではなく、遮音性や装着感なども含めて自分にあったものを選びましょう。
ハイレゾ対応のイヤホン
ハイレゾ音源の高音質を楽しむため機器の中で最もオーソドックなのがイヤホン。
音楽を聴くのが自宅中心でなく、ヘッドホンやスピーカーにこだわりもないなら、場所を選ばず利用できるイヤホンは、初めてのハイレゾ対応製品としておすすめです。
同じハイレゾ対応イヤホンでも、重低音に強いイヤホン、マイクやリモコンが付いたイヤホンなどがありますし、イヤーピースやケーブルにも種類があります。小さな機器の中にそれぞれ独自の技術が詰め込まれているため、製品ごとの特性を確認して選びましょう。
ハイレゾのデータを保存するための機器
ハイレゾ音源のデータはとても大きく、4~5分の音楽でも、1曲あたり100MB~200MBの容量を必要とします。例えば、64GBのメディアには、圧縮音源(*1)だと8,000曲保存できますが、ハイレゾ音源(*2)だと400曲しか保存できません。
保存容量が16GBのスマートフォンでは、10曲入りのアルバムが10枚分程度しか保存することができない計算になるわけです。
そこで、膨大なデータを保存するための外部記憶機器を使うことをおすすめします。
*1…256kbpsAACファイル、1曲4分=7.6MBで換算
*2…24bit/96kHzWAVファイル、1曲4分=136.95MBで換算
NAS(ネットワークハードディスク)
通常のハードディスクにハイレゾデータを保存することもできますが、それだと曲の入れ替えや編集をするたびにパソコンと接続する必要があり、操作も面倒です。
NASはスマートフォンなどとネットワーク上でやり取りすることができるため、曲の入れ替えや編集も楽です。
以上、聴くためには知識と資金が必要になる場合もあるようですので、どなたでも楽しめる通常の音楽CDも制作することといたしました。ご自宅にお送りします。
是非ご検討ください!