クラウドファンディング開始10日、達成率170%を越えました!
vol. 2 2020-10-11 0
またまたこんにちは、高橋ヨシキです。
この度の『激怒』クラウドファンディングですが、皆様から厚いご支援を頂いて、開始10日目にして170%を超える達成率となりました。本当にありがたいです。スタッフ一同、心より感謝しております。
前回のアップデートでもお伝えしているように、目標額を越えてご支援いただいているぶんにつきましては、海外の映画祭に出品するための諸費用(字幕製作費・渡航費など)に加え、国内の劇場公開に関わる諸費用(宣材製作費・広告費など)に充当させていただく予定です。もちろん、目標額の使途についてもプロジェクトページに記載のとおり、海外ロケーション(あるいはその代替シーンの撮影)ならびにポスト・プロダクションの諸費用に充当させていただくということで、当然のことながら、その前提に変更は一切ありません。(下に続く)
撮影に入る前の打ち合わせの様子。2020年1月21日
とは言うものの、『激怒』のクラウドファンディングは当初の予定どおり、本年の12月まで続行して行うことになっており、これまでの経緯を考えても、さらにご支援額がアップしてくことが予想されます。その場合、一体どのようなことが今後可能になっていくのか、ということを今回はご説明します。少し長いですが、お付き合いいただければ幸いです。
■まず『激怒』のクラウドファンディング開始時に想定していたポスト・プロダクション費をさらに充実させることができるようになります。このことでCGI効果のスケールをアップさせることができます。CGIについてはイメージしにくい部分もあるかと思うんですが、基本的に「アナログの、ミニチュアや合成を使った特撮」と同じようにお金がかかるという風に考えていただくと分かりやすいかもしれません。つまり「この金額だと、ビルのミニチュアを1つだけ作ることができる」というようなところ、予算が増えると「ビルのミニチュアを5つ作って、背景に広がる都市も描いてもらう」というようなことが可能になるわけです(あくまでも、分かりやすいたとえ話としてご理解ください)。そうやって、映画の世界観をいろんなやり方で拡張することが可能になります。どんな映画でもたいていそうですが、脚本段階でイメージしているものと、実際に撮影できることの間にはどうしても乖離があるのですが、予算が増えることでよりイメージに近い映像を実現することが可能になるということです。これはいわゆるグレーディング(色調整)についても同様です。
■それと『激怒』は海外の映画祭への出品、加えて海外での公開も視野に入れているわけですが、その場合、英語字幕が必要になります。これはプロジェクトページにも書いてあることですが、加えて、日本語字幕もつけることが可能になります。ぼくは常々、日本映画のソフトに日本語字幕が入っていないことを残念に思っていたのですが、それができるようになると同時に、聴覚障害者の方や日本語を勉強している他言語話者の方を観客に想定した、日本語字幕つきのバリアフリー上映が実現できることになります。
■音響効果、音楽についても、予算に余裕が生まれることで可能になることは沢山あります。実際の音を新たに録音するにせよ、あるいは特殊な音響をクリエイトするにも、やっぱりお金がかかります。録音する場合は機材のレンタル費や人件費が当然のことながら必要になるし、またデジタルでサウンドデザインをする場合にも、各種ソフトウェアやプラグインなど、さまざまな費用が入用です。あるいは、生で演奏していただく場合にはそれぞれ奏者の方のギャランティも発生します。クラウドファンディングでご支援いただいたおかげでより充実した環境を整えることができるようになります。
■また『激怒』では、脚本執筆時より「もし可能だったら是非使いたい」と思っている既成曲があるんですが、既成の音楽を使う場合、版権料が発生します。版権料は契約の種類や映画の規模によっても変わってきますが、もともと『激怒』は低予算映画のため、これについては諦めざるを得ないかな……と思っていたんですが、これもクラウドファンディングの状況次第では実現するかもしれません(そうなったら、とても嬉しいです)。
■そしてもちろん、映画祭や上映に向けての資料の作成、映画祭出品にまつわる諸費用、公開にあたっての宣伝・広告についても、随時クラウドファンディングでご支援いただいた費用を充当させていただく予定です。
なお繰り返しになりますが、『激怒』のクラウドファンディングは当初の予定どおり、本年の12月まで続行して行います。
最後までお読み頂いてありがとうございます。『激怒』は低予算ゆえさまざまな制約の中で製作している映画で、メインの撮影は既に終了していますが、皆様のご支援のおかげで可能になることがまだ沢山あります。そのことによって映画をより面白く、充実したものにしてお届け出来ることを心よりありがたく、また嬉しく思います。重ね重ね、御礼申し上げます。本当にありがとうございます。今後とも『激怒』を何卒よろしくお願いします。
2020年10月10日
高橋ヨシキ
撮影9日目。Photo by Norman England
撮影7日目。警察署長役の中原翔子さんと一緒に。
(高橋ヨシキのInstagramより)