挿入歌のご紹介
vol. 6 2023-09-28 0
プロジェクトページの映像挿入歌を歌っているPer- Eric Kuoljok氏をご紹介。
この歌はPOLAR EXPOSUREの活動に着手した2017年クリスマス、coyote (スイッチパブリッシング の奥田くんと北欧・ラップランドに訪れた際のi phoneによる録音音源です。北方民族であるサーミの血をひくPer-Eric氏は伝統的な暮らし方を重んじるラップランダー。このときは彼の自宅の納屋で焚き火をしながら、Per-Eric氏が育てたトナカイの肉を振る舞ってくれました。ヨイクとはサーミを特徴づける文化の1つで、音楽であり、儀式であり、自然界と交流するための手法の1つとされています。この日、日本から訪ねてきた我々の出会いを歌に即興でもてなしてくれました。この時の旅が私の中で初めて北緯66°の北極圏へと踏み込んだ瞬間でした。
サーミはシャーマニズムが根強く、Per-Eric氏も、未来が見えたり、他人の怪我による血を止めれたり、見知らぬ山奥であっても強い帰省本能で絶対に方角を見失わない。など、非常にサイキックな人物。しかし北方民族といえど我々と同じく、家と車を所有する現代的な暮らしを営んでおり、私はさらに原始的な「雪の民族」を探し始めました。翌年、イヌイットの暮らすグリーンランドの探訪とリサートをはじめましたが、我々が想像するような動物の毛皮を纏い、自給自足に近い狩猟生活を続けるイヌイットはこの地球上にほとんど残存していないことがわかりました。