戻らずに進むこと。
vol. 19 2020-02-22 0
そもそも再演をすることはずっと躊躇してきた。DOORプロデュース作品は河口円自身が生きててその時に思ったこと感じたことを「今!」って時に出してるので再演をするということは想いが戻る。新鮮さがなくなる気がしてた。
さて、「ピタゴラスのドレス」を開始したら・・・楽しい時間になってる。同時に物語が深くなって、初演では発見できなかった光景がうまれてて、このセリフこんなに染みるんだ。って思いながら観ることができてる。
時が経ったことによって自分の中で振り返ることができて、私こんなこと考えてたなあとか思ったりもしてる。
恐るべし再演やなあとしみじみ感じてる今日この頃。
以前、福岡のキビるフェスの記者会見の懇親会であちらの劇評家の方とお話しする機会がありまして、ご挨拶して名刺と企画書と映像データをお渡ししたらすぐに企画書を真剣に読んでくださって、隣で黙ってずっと読んでる。ビビリな河口はね、
(あれ?なんかまずいこと書いたかな?
わかりにくいかな。
ややこしかったかな。)
なんてドキドキしながら隣にいたんですが・・・。
読み終わった後、いろいろ質問してくださって、すごく前のめりで話を聞いてくださったんです。そして再演の話になったんです。再演することってどうなんでしょうかね?なんて軽く聞いてみたらその方はきっぱりと、
「再演はどんどんするべきです。
後世に残しておきたい伝えたい作品は残るべき。ブロードウェイでもあんなにやってるじゃないですか・・・もちろん作品のチカラは必要ですけどね。」
なんかね、凝り固まったなにかがとれた気がした。その方は是非観たいと言うてくださり、演劇に触れたことのない人達にも勧めたいと言うてくださったのです。なにやら企画書の
「アラサー以上の女性の明日がほんの少しだけ元気になってほしい。」
というコンセプトが心にひっかかってくださったそうです。その方がおすすめしてくださったお客様達もきてもらえることになりました。
再演。は、戻ることではないんだなと。
世の中の舞台で何百回もあるけどソレとは違う私の中での再演ってやつへの向き合い方がわかってきた。
リューアルオープンザドア
もう一度。
新しくなった扉をあけよう。
大丈夫。
また、進めるはず。
ご支援ご協力有難うございます。最後まで大切に丁寧に作品を作って参ります。
引き続き応援よろしくお願いします。