アートには、「もし」を叶える力がある-代 麻理子さんからの応援コメント
vol. 18 2025-05-04 0
「第3回刑務所アート展」クラウドファンディングへ、ライター・編集の代 麻理子さんから応援コメントをいただきました。
代 麻理子 ライター・編集
<プロフィール>
1985年、神奈川県川崎市生まれ。YouTube『未来に残したい授業』チャンネル主宰。慶應義塾大学法学部法律学科卒業。法律事務所での秘書勤務ののち、専業主婦を経てライターに。小・中学生の3児の母。高等教育を望むすべての人に届けられるよう奮闘中。現在はYouTube『未来に残したい授業』チャンネルのほか、フリーランスとして書籍の企画・編集、公立小学校での放課後寺小屋指導員、東京中延にある「隣町珈琲」の「街場の大学」イベントなどで活動中。
<応援コメント>
中学生の頃から受刑者の手記を数多く読んできました。今に至るまで読むのをやめられないのは、私自身の内面と受刑者の内面に、そう大きな違いはないと感じるからです。私が刑務所に入っていないのは、ただ運がよかっただけ。ほんの少しでも何かの歯車がズレていたら、私が彼らだったと思わずにはいられません。
受刑者は、意志が弱い怠慢な人たちでしょうか? もしあなたが彼らが置かれた状況に身を置かれたら、あなただったら決して罪を犯さなかったと言いきれるでしょうか? 私は決してそうは言えません。
加害行為を肯定することはできませんが、もしあの時誰かひとりでもその人の存在を無条件に肯定する人がいたら。もし信頼できる誰かに助けを求められていたら。いくつかの「もし」が叶っていたら、そこに加害行為は生まれていなかったかもしれません。
アートには、「もし」を叶える力があると思います。創作を通じ、自己を受容する。そしてそれを目にした鑑賞者が、その人の存在を噛み締める。肯定とまではいかずとも、共にあることを確認する。
刑務所アート展には、被害者遺族や、元受刑者が訪れることもあるそうです。容易には受け容れ難い複雑な思いを、そのままに味わえる場所が、私たちの社会にどれくらいあるでしょうか。それを担う貴重な場所や機会である刑務所アート展や、PACの活動が、この社会にあり続けて欲しいです。
代さん、応援コメントありがとうございます。
5月26日まで、第3回「刑務所アート展」展示会の開催資金を集めるため、目標250万円のクラウドファンディングを実施しています。ぜひ、プロジェクトページをご覧になって、ご支援いただければ幸いです。