青梅のまちの魅力 タウンマネージャーからのメッセージ
vol. 8 2018-08-15 0
クラウドファンディング挑戦8日目
現在の達成率15%
青梅時間クラウドファンディング、スタートして8日目となりました。多くの皆様のご支援・応援メッセージ・情報拡散、誠に感謝です◎ もともと、青梅時間のプロジェクトも...青梅に訪れるみなさんへの素敵な時間づくりの場になれば、と始めたもの。寄付つきの支援となっておりますが、お楽しみいただけるコースを準備してお待ちしております!
こちらのアップデート記事やFacebookの「LIFE青梅」「青梅時間」やtwitter「青梅時間@ometime」・Instergram「ometime00」で日々、青梅のさまざまな魅力ある場所や個性的なお店をめぐるストーリーとして情報更新していきますのでクラウドファンディング終了日予定までお見逃しなくお願いいたします!
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青梅で過ごす時間を魅力的にデザインできるガイドの一人は、私かもしれない。
こんにちは、
青梅市で中心市街地のタウンマネージャーをしている國廣純子と申します。今日もひときわ暑くなった青梅の市街地でしたが、この街をまもる商売の神様、住吉神社で写真とりました。ちょっと合成写真みたいなんですけど...。正真正銘、本日の私。
縁もゆかりもない青梅に来て、ゼロから地元の方々とのつながりを作り、信頼を得ながら、行政+商工会議所のメンバーと共に、青梅のまちづくりに埋没して6年目になります。真面目に書くと、公共性の高いこの仕事、闇が深くて、一朝一夕には語れないのですが、振り返ると数多くの悲喜こもごもがあり、揉めない日なんてなくて、それでも互いにコミュニケーションをとって分かりあったり、理解できないけれども尊重しあったり、これこそ現代社会では「メンドくさい!」「時間の無駄!」って切り捨てられるような、人間の喜怒哀楽の、裏の裏まで知り尽くす日々です。もちろん今もwww
でもそうした人と人との軋轢の間にある、一人一人の人間のもつ考え方の違い、頭の中につまっている知識世界の違い、ひとことひとことの言葉に対してもっている印象の違い、我慢ができないほど嫌なことの千差万別さ、それを互いに理解し、とりもつように話す。そういうコミュニケーションの努力が、いかに過剰に現代で否定され省かれてきたのか。「同一の価値観」という幻想を盲信してきたのか。思い知らされることばかりでした。コミュニケーションや価値観のすり合わせが大事、なんて薄っぺらいことを言うつもりはありません。人間はこうも多様であり、その中で共感する部分がそれぞれ違いながらも繋がったり離れたりしてものごとを編んでいく生き物なのだ、ただ、それだけです。
青梅のまちには、多くの魅力がありました。少しだけ残った古い街並みの面影、商店街が頑張ってきた証としての映画看板やオブジェはどこかおもちゃ箱のようで。美しい多摩川や永山丘陵に徒歩でアクセスできる立地、神主の天空集落御岳山...カヌーやラフティングなどの若手アウトドア事業者も増えてきていて、季節ごとに花を楽しめる寺社も多くあって。私が、この仕事と関係なく青梅に移住してきたのだったら、もっとこの街を楽しむ時間にダイブできるのに!!!!!
「青梅時間」プロジェクトは、もしかしたら、そんな私の集大成的なメッセージが詰まっているのかもしれません。
「まちづくりは、あきらめたら、そこで試合終了だ」
6年前は「いい線いってるけど、なんか、イマイチな街」と来る人も住んでいる人も言っていました。地域愛が強すぎるせいで、小さな取り組みや動きについついダメ出ししたくなってしまって、気がついたら互いに誹っていて、みんなの小さなともしびを自分達で消しちゃってるような街でもありました。最初のころは、孤軍奮闘して私一人鼻息荒いみたいな日々もあり、私を応援にきた他地区のマネージャーさんたちには、あまりに悲惨な状況だしどこかで見切りをつけなきゃ地域からお前の力量不足のせいにされて潰されるぞ、そんなアドバイス(?)警告(?)をもらうこともありました。
私にとっては、そんな潰されることとか、正直どーでもよかったです。ただ、この魅力ある街を活かせないで朽ちさせてくことに甘んじそうになっていた街の人たちと会い、彼らの言葉の端々から青梅への愛情を感じ、自分自身もこの街の時間や空間を体験するなかで、可能性の兆しをつかみたい、と昼間はあちこちの会合ハシゴに奔走し、夜は酒場で多くの人と議論を交わし、深夜にこつこつとデータを分析し、気づいたら6年経っていました。
地域にあった地道な取り組みの蓄積をみつけ、相対化し、その価値を解説する中で、街の人たちも自信をつけてくれました。また地域そのものが変わらなきゃ前には進めない、ということに関係者のみならず地域の多くの方々が少しずつ気づき始め、自分たちの手で地域を再生したいと立ち上がった人たちのエネルギーの結集が身を結び、行政、地域の企業、市民、一丸となって自分たちの多様な価値観を咲かせながら次世代へ市街地を資産として残す取り組みのスタートラインができてきました。
そんな私の死ぬ物狂いの日々、地域の人にすら叩かれたり罵詈雑言される日々、応援してくれるべき同じ立場の人たちにもヒソヒソされる日々、心が折れるというよりは「なぜ人間は、まちがよくなるという共通の目的をもっていながらも、こんなに自分の立場のことしか考えられないのか」ということに呆れ(しかし答えは人間だもの、みたいな)、そして「これを合意形成の形にできるように個別の利害に合わせて話分けて、戦略的に調整をすすめていかなければ、街を資産にするような動きづくりにはならない」。いつも頭に浮かんだのは「あきらめたら、そこで試合終了だ」バスケ漫画SLAM DUNKのカントクの名言です!
そして、6年経った今やっと「試合が開始された」そんな心境です。
真夏のマルシェはビアガーデン仕様、今年で4年目
織物工場などの建物群で展開されるテキスタイルイベントORIC(織区)祭でのヒトコマ
さて、青梅時間とは
そんな日々でも、なんだか「青梅は地上の桃源郷じゃないかな」と思う日が、年々増えてきました。つまり、青梅という街の魅力を深く知ってしまった。都会から1時間ちょっとで来られるのに、信じられない巨大な自然が待ち構えている街。その中にひっそりと、個性ありあまる人々との出会いを提供するいろんな場所がある。そして、地域再生という本当に泥臭い現場の日々にあっても、めげずにやってこれたのは、青梅の空間や時間に救われながらやってこれたからだったと思います。つまり、これを伝えずには、仕事を引退できない!きれいに解説したら、こんな感じです。
青梅の老舗カフェ「夏への扉」で休日のブランチしながら線路を眺める。
私は20代のころ金融機関で働いていました。ものすごく保守的なところ。リアルな現実にほとんど直面しないで、調査してきたデータをいじって国の政策を決めてるところ。なにか世の中がそうしたステージの仕事の比重が大きくなっていて、違和感を感じていました。大学の同級生だった友達と社会人になってから語っていたのは「会社員として、自分をすり減らしてしまった人を救う時間を提供できるサービス、将来ぜったいニーズあるよね。やりたいよね。」と。
行きつけのおでん屋でよく会う常連さんの畑を手伝うこともありました
私にとってツラかったいろんな日々の間にも、気に入った本をもって多摩川の河川敷へ行く、イヤホンで音楽をききながら昼間の木漏れ日の林の中を歩く、朝一で起きて川に朝ヨガしにいく、御岳山にのぼって紅葉の写真をとりにひとっ走りロックガーデンをまわる、山奥にたたずむ素敵なギャラリーをハシゴしたり。あれだけ忙しい時間を生きた自分にも、そんな瞬間がたくさんありました。いくら地域社会という干渉されやすい人間関係の濃いコミュニティに回帰することがあったとしても、孤独な時間をもち、自分を振り返る、そんな時間は誰にでも大切です。一人になる時間をつくってひっそりと過ごしたあとにだからこそ、出会った地域の人々と言葉を交わす時があることの価値を理解できる。
だから、東京の近くにも、こんなところがあるよ。
そういう思いを込めました。
このプロジェクトはちょっとずつ充実していきます。もしよかったら、その最初のキックスタートのメンバーにあなたもなりませんか?青梅が皆さんの人生の時間のひとときになり、そして、新しいきっかけを発見する場所や、もっと身近な場所になることを願って。