音響効果
vol. 20 2026-08-02 0
皆様、近況報告になります。
音響効果につきまして記させていただきます。
映画のサウンドは主に3つの要素で構成されます。
・台詞
・効果音
・音楽
このうち効果音の部分を「音響効果」と呼びます。
具体例としては、足音、ドアの開閉音、椅子の軋み、自動車の走行、など「空間に存在する音」が分かりやすいかと思います。その他、どこかを注視する際に挿入される「キーン」や「シャキーン」など「心理的効果」の音要素も含みます。
◉打ち合わせ
このほど、「効果音」周りを担当してくださる方が見つかりましたので、07月15日(水曜)にオンラインにて顔合わせを行いました。(NHKの朝ドラ『あまちゃん』やNetflix『ガス人間』などに参加されたベテランの方です)
演出的なメモを事前に送付していましたが、そこに書かれていない部分の質問が飛びます。
音響「劇中の季節設定はいつですか?」
監督「2024年11月に撮影したので、基本は11月でお願いします」
音響「地域はどのあたりですか?」
監督「静岡県と神奈川県の県境あたりです」
上記の質問は作品の基盤となる設定に関するものです。
この質問の答えが次第で、たとえば動植物の音の種類などが変わります。
その後には、以下のようなやりとりもありました。
音響「夜の場面、例えば、鈴虫の鳴き声をいれたいのですが、可能でしょうか」
監督「鈴虫は季節的に居ませんが、コオロギなら出来ます」
音響「最初の場面、床の素材はなんでしょうか? 硬い床、あるいは絨毯ですか? 足音が変わります」
監督「絨毯でしたので、基本はそれに合わせてください」
音響「芝居の内容に合わせて、音量など調整してみます」
音響「鳥の鳴き声を入れても良いですか? 監督により有り無しの好みがありますが」
監督「自然豊かな田舎ぽさが欲しいので、入れてください」
監督「エキストラを最小限に絞っているので、やや街が寂しいかもしれません。市街地の場面では“フレームの外に存在する人々”の音要素をマシマシでお願いします。夜景のショット。鉄道が通っている街の設定なので、電車の走行音も入れたいです。それと、終盤に登場する建物は、やや内陸部にある設定にしたいですが、海岸から風に乗って波の音が聴こえるようにしたいです」
音響「自然に馴染むよう、調整してみます」
演出的なリクエストをお伝えしつつも「この場面の効果音はむしろコチラの設定が良いのではないか?」といった逆提案を頂いたり、有意義なセッションでした。
◉フォーリー
事前の打ち合わせを踏まえ「フォーリー」を行います。
これは、映像に合わせ実際に効果音を鳴らして録音していきます。
07月21日(火曜)、07月28日(火曜)、の2日間、スタジオにて収録を行いました。波、風、打撃、必要な音素材を限られた時間内に効率よく収録します。ブランケットに擦り合わせたり、バケツのフタを叩いたり、様々な道具を駆使します。
スケジュールの都合により、8〜9月が作業中断となるため、残りの作業を10月に実施予定です。
7月末、冒頭の約10分に効果音が載った映像を受け取りましたが、これまで繰り返し観た映像にも関わらず、音響効果が加わったことにより空間的な広がりを感じる仕上がりとなっていました。
サウンド周りの他要素としては、「音楽」は本年2月に作業を完了しいます。
「台詞」の整音まわりが8月および10月で作業予定です。
そのため、今作の完成時期としては、現状で今年の11〜12月を見込んでおります。
少しずつですが、完成に向けて前進しておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
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