ご無沙汰しております
近況報告になります。
本日は劇用画面の作成作業を進めておりました。
劇用画面というのは、スマホ、タブレット、パソコンなど小道具で使用する画面端末に表示するグラフィックを指します。
ガラケー時代には存在しなかった概念です。
私が映像業界で働き始めた10年前には、刑事ドラマなどで「状況を説明する小道具」として、新聞記事や週刊誌記事が定番でしたが、近年ではスマホ画面が多用されるように変化してきた印象があります。
この「劇用画面」は、それぞれ物語の設定に合わせ、SNS、ネットニュース、位置情報アプリ、など多種多様なバリエーションがあります。
ただ、実在するアプリを使用すると、著作権の問題などがあるため、基本的には「シーンごとにオーダーメイド」で作っています。ただの静止画ですと、IllustratorやPowerPointを駆使して助監督が作成することもあります。
しかし、俳優さんが芝居で画面をタップしたら別の画に切り替わるようにしたり、あるいはカメラに映らない場所に居る助監督がBluetoothキーボードを操作して切り替えたり、そういった複雑な内容になってくると、特注で専門業者にアプリを発注します。
一方、今作『釣られた埋蔵金』ですが、
準備期間が限られていたこともあり、大部分の劇用画面を「ポストプロダクションで合成」を前提として、撮影時には画面にグリーンを表示した状態で撮影しています。
(もちろん、実際に表示した状態で画面を撮ったショットもいくつかあります)
合成を前提にすると、カメラワークが制約されるのであまり嬉しくないのですが、一方で、ポストプロダクション期間中に冷静になって作成できるというメリットもあります。
手元にある画面合成リストを眺めてみますと、
スマホ、タブレット、パソコンの合成画面が15枚、
テレビの合成画面が2枚、
画面内のテロップが1枚、
合計18ほどの画面を作成する予定です。

さて、少し話題がそれますが、
昨年から「生成AI」の存在感が強まってきていると感じます。
個人的な見解としては、完全にデジタルなAI俳優に置き換えるというのは賛同しませんが、作品制作の補助的なツールとして、生成AIを活用する事からは避けて通れないと感じます。
VFX / CG が映像の可能性を広げたように、生成AIもクリエイティブの可能性を大きく広げてくれるツールだと思います。
昨年参加したドラマでも「CGの作業量を減らすために、生成AIで背景映像を出力する」などの事例がありました。
実際に劇用画面で登場させるネットニュース記事の写真素材で試してみましたが、わずか数行の指示だけで、背景を置き換えたりなどの作業が出来てしまいました。
動く映像で使用するのはハードルが高くとも、静止画の素材であればうまく活用できそうです。
MAについてですが、専門の方にデータをお渡ししておりますが、あと数ヶ月は作業が続きそうです。
さて、撮影から約15ヶ月を経過したという事、ピクチャーロックで一区切りついた事、などもあり、皆様にティザー予告編をお見せできるよう編集作業を進めております。
こちらについては来月中にリリースできればと考えております。
長らくお待たせしておりますが、どうか旅路にお付き合いいただけますと幸いです。