小鹿野ワークインプログレス プロジェクトによせて
vol. 9 2021-08-26 0
まちとひととをつなぐ芸術プロジェクト Circleよりお知らせです。
今回はプロジェクトの制作・プロデューサーの惡澤がアップデート!
小鹿野の町の訪問についてレポートします!
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小鹿野ワークインプログレス「山に、生きる。」は、小鹿野の大自然のもと手作りのステージを使いながら、動物や自然に接した感動やその素晴らしさを謳うパフォーマンス公演です。
先日、制作チームも小鹿野で現地調査を行いました。
詳しい作業の様子は次回にまわしますが、本日は小鹿野町に降りたった時に思ったこと、そしてこの公演や事業についての期待について触れたいと思います。
某日、高速道路から花園ICを降りて小鹿野町内に入りました。町の様子も見えますが、一面にほぼ山と田園、そして「ようこそ」の看板!
私の地元、すぐ北の群馬県の田舎とほぼ同じ景色が広がっていました。
(群馬の西部と秩父郡は地理的に近く、森や木々の様子も近いのです)
そこから市街地のまっすぐの道を抜け、少し曲がった道を抜け、やって来たのがパフォーマンスの公演場所、小鹿野町の河原沢(かわらさわ)でした。
ここはどちらかというと小鹿野の賑わったところからも離れ、両神山という大きな山に近く、人里離れた、のどかな、静かな光景が広がっている場所でした。
もちろん、パフォーマンス場所である「しいたけハウス」もバッチリ見学。ステージやパフォーマンスの完成についてもワクワクしました!
ところで、私の仕事である制作者・プロデューサーとは、よく「意味を作る仕事」と言われます。
舞台を作っていくには困難がつきものですが、今回は特に「野外」「電源」「地方公演」「人手」「電波」など、ありとあらゆるものがMURAOKAにも、制作チームにも降りかかっています。
そんな中で、「作品のテーマに沿っているからホールでなく野外で」「電源がないので電池やバッテリーで対応できる機材を」等々、あらゆることを(予算や場所、何より作品に配慮しながら、時に妥協しながら)決定し、その中で「意味のもと決断を見いだしていく」ことが制作・プロデューサーのお仕事です。
ではさらに深く考えて。
今回、大変な困難に立ち向かいながら、公演をしたり収録したりする、根本の意味とは何でしょう?
現地調査にともない、小鹿野町の色々な場所を見てまわりました。
鉄道会社のCMで見た「氷柱」、「吊り橋」の姿。
MURAOKAに教えてもらった商店街。歌舞伎の町。
荒地になってしまった民家。町に新しくできたという100円均一ショップ。
観光地を真面目にパトロールをするお巡りさん。
「この辺の人じゃない雰囲気だから話しかけちゃった」「最近はしいたけ農家も少なくなっちゃってね...」と、たわいない話の中で呟いた農業組合の方。
まるまる太った、元気なパック詰めのしいたけ。
この町の人たちは何を考えて暮らしているのだろう?
この町の人たちは、町についてどう思っているのだろう?
私たちは「彼らのために」何をすればいいだろう?
普段は東京にいてこの企画のマネジメントをしていますが、そんな疑問に少し解決の兆しが見えてきました。
この町の人たちは、町にいることを選んでいる。
この町は人々の目に触れたがっている。
私たちは公演や動画を通して、それを叶えることができる。
きっと町の外にいる人も、自分の周りとは違う人たちや景色を垣間見ることで、離れたところに住む人たち、もしかしたら地元の家族や友達について、考える時間になるかもしれない。
まちとひととをつなぐ芸術プロジェクト Circleというチームは、舞台芸術がどこかの地域や人に一極集中せず、円のように循環していくことを願って名付けられました。
まずはこの事業が、このチーム名の名の通り、誰かにとって、何かのきっかけになりますように。それを私たちが作れますように。
そんなことを考えながら、東京に戻って名物のわらじカツのお弁当を美味しくいただきましたが、事業とは全く関係ないところでわらじカツが人生で食べたご当地グルメの中でぶっちぎりの第1位となりとても感動しました!!!!カロリーの塊のはずなのに重くなく、付け合わせのお漬物とあいまってバクバク食べてしまいました!!!
とても美味しかったです!!!
皆様も小鹿野町、ぜひどうぞ。
(「現調編」に続く!)