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トークレポートをお届けします。
vol. 30 2014-11-17 0
連日の投稿失礼致します、宣伝の佐々木です。
本日はパンフレットにもご寄稿いただ政治学者の原武史さんがお越し下さいました。
もともと土地や場所の映画を撮ることが好きだったという舩橋監督は以前『谷中暮色』とういうフィクションも撮っている。その人の生活や人生が「そこに生きている」という感覚が映画らしいと感じていた。人間や生活は場所に根付いていると思っていたが、それが根こそぎ引っこ抜かれた双葉町、それがどういうことなのかという部分に興味を持ったと、本作の撮影に入るきっかけとなった点について触れた。
「何の関係もない埼玉県加須市旧騎西高校が空いていた。そこに移り住むことで、また新たなコミュニティが生まれていった。それが仮設暮らしの人たちから見ると優遇されているように見える。そこからまた新たに亀裂が生まれてしまう。その不条理さの描き方が非常に上手いなと感じた」と、原さんは映画について感想を下さった。
続けて「政治はすべて予算に還元されていくもの。原発を誘致してきたときも、福島が波に乗り遅れまいとしたところがあったのではないか。実際に原発がきたことで恩恵を受けたという負い目が本人たちにもあるので、反対だと言い切れない部分も見えて、それがまた苦しい。一時的に”未来”に飛びついたものの、未来よりもっと大切なものがある、もしくはあった、と気付かされたのかもしれない。子々孫々と守り続けなければならない責任、風景など故郷に対する感覚が都市でどこまで理解されるのか。それはまさに都市と地方の非対称的な関係だと思う。手前味噌だが、歴史や民俗学に対する感覚に興味を持つこと。それは昔のことなのではなく、現在も続いているのだと。今は海外に行くことや、英語を勉強して活躍すること、若者はそちらに目が向いていて、大学でも実は教えずらい部分」と話された。
さらに「3年経っているのに双葉町は3.11の瞬間から時が止まっている。”何でこんなことになってしまったのか”あのつぶやきは繰り返し繰り返し襲ってくると思う。それは非常に残酷なこと。高度経済成長の時期も、今の渋谷の街だって風景は刻々と変わるのは当然の感覚。そのような中で、あの日のまま止まってしまっているということは余計に見捨てられた感覚が生まれてしまうのではないか。尚且つ、そこに中間貯蔵施設が・・・そこで思い出すのはやはり沖縄ですね。全原協に出席している原発立地市域の中でも双葉は孤立していたのが印象的。逆でなければいけないのに、やはり”距離”の問題があるのではないか、九州にとって双葉町の存在はいったいどのくらいなのかな」と疑問を投げかけた。
●●●●急ですが、原先生からの告知です●●●●
明日、18日（火）16：45～
明治学院大学横浜校舎で公開セミナー（入場料無料）あり
「皇后とは何か」
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【今後のトークスケジュールはこちら】
・11月19日（水）13：00の回上映後
舩橋淳監督によるティーチイン
・11月20日（木）18：30の回上映後
篠崎誠さん（映画監督）×舩橋淳監督
・11月21日（金）13：00の回上映後
木内みどりさん（女優）×舩橋淳監督
・11月22日（土）13：00の回上映後
吉田喜重さん（映画監督）
・11月23日（日）13：00の回上映後
小出裕章さん（京都大学原子炉実験所助教）×舩橋淳監督
・11月26日（水）13：00の回上映後
舩橋淳監督によるティーチイン
・11月30日（日）13：00の回上映後
細美武士さん（the HIATUS）×舩橋淳監督
・12月3日（水）13：00の回上映後
舩橋淳監督によるティーチイン
・12月4日（木）13：00の回上映後
飯田哲也さん（ISEP所長、エネルギー改革者）×舩橋淳監督
・12月6日（土）13：00の回上映後
おしどりマコ＆ケンさん（吉本興業・漫才師）×舩橋淳監督
・12月7日（日）13：00の回上映後
柳澤史樹さん（Team LINKS代表）＋坂本健さん（避難・支援ネットかながわ 代表）＋小野田義孝さん（双葉町出身）×舩橋淳監督
・12月8日（月）10：30の回上映後
田原総一朗さん（評論家・ジャーナリスト）×舩橋淳監督
※この日のみ、２回目の上映は13：15からに変更となります。
２回目をご覧になられる方もトークにお入りいただけますので、12：30頃までにご来場下さい。
・12月9日（火）13：00の回上映後
金子勝さん（慶應義塾大学経済学部教授）×舩橋淳監督
・12月11日（木）13：00の回上映後
鎌田慧さん（ルポライター）×舩橋淳監督
・12月12日（金）13：00の回上映後
舩橋淳監督によるティーチイン
皆様のご来場を心よりお待ちしております！