「えほん館」出版プロジェクト！
アニメーション作家・鋤柄真希子の絵本『ねこはねこのゆめをみる』

ようやく全ての絵を描き終えました。

3月6日に花田さん、松村さん、私の３者で打ち合わせをしました。自前で印刷した絵を簡単な本の形にして、実際にページをめくりながらみんなで全体の流れを感じ、文字の大きさやレイアウトを確認しました。現在は最終入稿に向けて印刷会社さんと色校正の準備です。

この絵本プロジェクトが立ち上がったのは、ちょうど１年前の3月。4月には松村さんの文章が完成し、私はその言葉からイメージを膨らませ、絵を描き起こしていきました。半年ぐらいで描き終わるだろうと思っていたけど、まさか1年もかかるとは、、。今思い返すと、まるで宇宙空間を漂いながら、漆黒の闇の中に何かを見ようと目を凝らしているような日々でした。ふわふわと気持ち良いけどずっと集中している感じ。

頭の中では「見ること」についてずっと考えていました。「見る」という行為は様々な感情を生み出して、思いもよらない思考や行為につながり、その結果新たな何かを生み出すことになる。私とは違う時間に生きるねこは、いったい何を見て何を生み出しているんだろう。閃いては描き、描き上がった絵を見てはまた閃き、また描き直すという繰り返し。

当初の予定が過ぎ、支援くださったみなさんには申し訳ないと思いつつも、不思議と焦りや不安はなく、気がついた時にはすべてがすとんとつながって、ようやく描き切ることが出来ました。