『遠くから見ていたのに見えない。』舞台写真公開!!
vol. 18 2017-04-01 0
お待たせいたしました!
『遠くから見ていたのに見えない。』舞台写真で本番の様子をお届けいたします。
今回は舞台美術が作品中で大きな役割を果たしており、動く壁(パネル)や木材(オブジェ)を自在に使っての作品構成となりました。
壁を動かしての場面の変化や、木材を立てたり倒したり密集させたりといった情景の変化がお客様の視界を遮ったり広げたりと、お客様自身の鑑賞体験に直接揺さぶりをかける働きをしていました。
ダンサーのパフォーマンスだけでなく、もう一人の出演者とも言える美術自体のパフォーマンスが、この作品を特徴づけて、モモンガ・コンプレックスを新たな挑戦へ導いてくれました。
公演会場のBankART Studio NYK 3C galleryは一般的な劇場とは違い、客席と舞台の区切りもない元倉庫の特徴をそのまま残した剥き出しのコンクリート空間で、直径60cmほどの柱が中央に4本並んでいます。
その性質を最大限に活かして客席を楕円状に全方位に設置し、さらにそこに動く壁を設置して席によって物理的に 見える/見えない が分けられることで、舞台で起きること(現在起きていること)の全てを知ることはできない…という、作品テーマである「現在」についてのアプローチも試みました。また、そういった良い意味で完成され過ぎない隙間のある空間作りを行ったため、3歳以下のお子様向けの席「未来席」の設置を初めての試みとして実施しましたが、お子様の泣き声やお喋りも公演の妨げではなく盛り上げになるような雰囲気が生まれて、保護者の方々を始め他の一般席のお客様からも好評を頂くことができました。
今回、こうしてクラウドファンディングで皆さまのご支援を頂いて舞台美術を作り上げたことで、創造的な創作過程を経ながら作品に大きく結実させることが出来ました。まさに支援者の皆さまは、単なる金銭的支援ではなく創作に共に力添えをしてくださった作品の参加者であり、その応援の力を強く実感いたしました。本当に、ご参加いただきありがとうございました!
より一層精進して参りたいと思いますので、今後もモモンガ・コンプレックスの活動を見守って(そして参加して!)頂ければ嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。