奇跡への応援、について
vol. 10 2015-07-08 0
今週の月曜のフィール大学は、
増原とボクとで、
音楽家の夜話というのをやったんですね。
これは毎週、
音楽家を呼んで、話しをしたり、
楽器を披露してもらったりする会です。
フィール大学の人気講義?なので、
毎度盛況なんですけど、
今週は特別ゲストがいなかったせいもあり、
とても静かに始まりました。
たまにはボクと増原とで、
ただなんとなくダベって終わる回もあってよかろうと、
ボクらは壇上に上がることもなくて、
小さな机を囲んで、「最近なんかオモシロイことあった?」 と
場末のスナックみたいな感じでやったのでした。
参加してくれたヒトたちも、
マメヒコ定期のお客さんばかりだったし、
こちらもそんなに気負わなくてよかったので
そんな風にして和やかに終わりました。
ただ、一人だけ新規のお客さんがいらしていて、
ボクらのダベりに加わって、
それで講義料として2,500円、支払って帰られたわけ。
「面白かったです」とにこやかに、
その方は言ってくれてましたけど、
あとから、 スタッフが
「あれでは、ぼったくりバーですね。」
とボクに言うので、
まぁ、
そうとも言えるなー、
と、ぼんやり考えたのでした。
いままでのフィール大学やマメクルなんかでも、
なにこれ、つまんない、とか、
お金を払うに値する中身かよ、とか、
そう指摘してくるヒトって
少なからずいるんですね。
でも、指摘を受けたからといって、
終わったものどうすることもできないし、
「ごめんよ、今日はつまんなかったのよ」
としか言いようがない。
ボクはパフォーマンスを、
お金をいただいてやるとしても、
事前にきっちりと仕込んで披露することが、
好きではありません。
なぜなら、事前に仕込んだものが
その期待以上の結果を伴って、
終わることがないからです。
そのことをマメヒコでの10年を通して、
体で感じてしまっているからです。
たとえば、その場の空気とフィーリングだけで、
2時間乗り切ってみせようと集中力を持って海原に出る。
この船は、思いがけないところにきっと到着するはずだと、
2時間、舵取りを続けます。
その時、この辺りには行くはずだという確信は必ず持っています。
ところが結果として、どこにも到達できなかった、
そういう回が、やっぱりかなりあるんですね。
コストをいただけば、どうしてもその対価と比べて
どうなのよ、ということからは逃れられない。
けど、 先週の音楽家の夜話、作曲家、丸山和範さんを迎えた回はすごかった。
丸山さんが古今東西の音楽をズバリと斬る。
民謡から、シャンソン、ジャズから、クラシック、
音楽のすべてをとにかくあふれるほどの才気で余すところ無く表現する。
抱腹絶倒、今後こんなに楽しい時間は、
生涯、二度と無いだろうと思うほどの奇跡の2時間でした。
まだできてもいない映画に、
こうしてね、ここ何日か、 皆さんにご協力いただいてます。
みなさんの顔を浮かべてみますと、
いままでボクとその奇跡みたいな瞬間に一度でも、
立ちあった経験があるみなさんなんですね。
だから。
今回の映画も、
マメヒコに関わってると、
また奇跡みたいな瞬間に立ちあえるかもしれない、
そう思ってお金を払ってださってるものだとボクは思えます。
一度でもね、予定調和じゃない奇跡を体感してしまうと、
ヒトとは奇跡が癖になってしまうものなんでしょうね。
奇跡への応援、ありがとうございます。