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ドキュメンタリー映画「島を守る」制作支援をクラウドファンディングで実現!

基地化に揺らぐ馬毛島を中心に、人々を描いたドキュメンタリー映画「島を守る」制作支援

軍事基地化に揺らぐ、鹿児島県の種子島に属する無人島「馬毛島」を中心に、関与する人々を描いたドキュメンタリー映画を作ります。作品を通し、全国の人々に馬毛島の豊かさと美しさを、そこに潜む基地の問題を知ってほしいと考えます。

FUNDED

このプロジェクトは、目標金額2,500,000円を達成し、2021年5月24日23:59に終了しました。

コレクター
274
現在までに集まった金額
2,714,400
残り日数
0

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このプロジェクトは、目標金額2,500,000円を達成し、2021年5月24日23:59に終了しました。

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PRESENTER
Takashi Kawamura

川村貴志(かわむら・たかし)。1969年北海道生まれ。各地を旅しながら、その土地の自然をデザインする。作画には主に鉛筆とボールペンを使用する。2002 年より屋久島に定住。従来の生き物好きが高じ、「屋久島生物部」を立ち上げ、シカやトカゲの調査を行う。やがて馬毛島のマゲシカ調査へ参加(2007年)。ヘリコプターからのカウント調査のみならず、島への上陸を果たした際に見た、馬毛島の自然の美しさに魅了され、現在に至る。馬毛島の軍事基地化に揺らぐ人々を描くドキュメンタリー映画「島を守る」は、初の映画作品。

ドキュメンタリー「島を守る」取材のご報告

vol. 40 2022-01-09 0

ドキュメンタリー「島を守る」取材のご報告

明けましておめでとうございます。

ご挨拶が遅れ、大変に申し訳ありません。

昨年の約1年間(2020年後半~2021年)においては、種子島や他の地域への取材で、家を留守にすることが多くありました。

馬毛島の基地化をめぐる動きに、これでもかというほど振り回され、あっという間に時間が過ぎた感じです。

改めて、昨年の取材日数を数えてみると、150日間以上に及びます。そこで、昨年の取材報告としまして、私(川村未菜)の“印象に残るシーン”を5つを選び、まとめてみました。

本来なら、応援してくださる皆さまに対し、取材の都度、ご報告すべきでしょう。しかしながら、取材を第一にと考え、このような形での報告になってしまったことを深くお詫び申し上げます。

それでは第5位から、どうぞご覧ください。

5位・2021年3月16日 【屋久島町での防衛省による住民説明会】

屋久島町において、防衛省による町民向け説明会が行われました。冒頭の挨拶後、主催者である防衛省側より、マスコミ・報道は退席するよう言い渡されます。その途端、何名もの町民が反発。カメラが回っていると、発言できない人がいる」という説明に対し、「それは、“後日、ホームページで意見を送れる”との説明と矛盾しないですか?」「カメラが入ったら、何か不都合があるの?」などの意見が集中しました。多数決を採り、マスコミの退席希望者は誰も挙手しなかったことから、一転してマスコミ公開となった驚きの説明会です。

4位・2021年4月22日【馬毛島の岳之越に沈む夕陽】

3年かけて、ついに撮ることができました。岳之越のトーチカに夕陽が落ちる絵にこだわった理由は、現在の計画によると、岳之越そのものが消えてなくなるからです。72m弱しかありませんが、岳之腰は平坦な馬毛島にあって唯一の山であり、その頂に建つトーチカ(太平洋戦争時代の見張り塔)は、戦争遺産として扱うべき建造物でしょう。まさに馬毛島を象徴する存在であり、西之表市民は、その馬毛島へ落ちる夕陽を眺めて暮らしてきました。防衛省は、このトーチカを撤去した上、岳之越を削って均し、滑走路にすると説明しています。もしかすると、近い将来に、この光景を見ることができなくなるかも知れません。

日没の位置は毎日移動し、撮影ポイントが特定できず、夫と共に三脚をかついで、日没直前まで海岸の岩場を右往左往して走りました。日によって、撮影位置が約15~30mほどずれるため、岳之越のトーチカの背景に夕陽をうまく持ってくるには、自分たちが移動して調整しなければなりません。位置を確定できても、最後に雲へ隠れたり、木や岩といった障害物が立ちふさがったり、当日に別の取材が入るなどして、なかなか撮ることができずにいました。このショットは、宝物です。

3位・2020年10月20日 【漁協組合員向け 防衛省による説明会】

西之表市内において、種子島漁業協同組合主催の、防衛省による組合員向け説明会が開かれました。反対派の漁師は、「漁協や理事は、漁民、漁場を守るのが仕事じゃないか。ボーリング調査をすることで、馬毛島に軍港ができる。すると、私どもの漁場がなくなる。ここをどういうふうに考えているのか?」と、組合長らを追及し、組合長は、「ボーリング調査をして、皆に決めてもらう。」と回答。このやりとりをしっかりと記録したかったのですが、途中、主催者側から報道・マスコミ全員の退出を命じられ、撮影は中断されてしまいます。

2位・2020年11月30日~12月6日【榕城校区向け 防衛省による説明会】

西之表市内において、防衛省による榕城校区民向け説明会が開かれました。区民数の多さを考慮し、全6回に渡ります。防衛省側は、女子高生からの「馬毛島に基地ができると、島が敵の標的になるのでは?」との懸念に対し、「施設整備が国全体としての防衛には重要」と回答(12月5日)。男子高生は、「高校卒業後、大半は就職・進学で島を出る。馬毛島に基地があるなら、島には帰らないという人もいる。」とストレートにぶつけました(12月1日)。島の未来を真摯に考える高校生たちの声に、身が震える思いでした。

1位・2021年1月31日【西之表市長・市議選挙 投開票】

この日、西之表市はひとつの転換点を迎えました。市長選は、現職で馬毛島基地化反対の八板氏に対し、新人で基地容認の福井氏との一騎打ちとなります。もしかすると、西之表市のを決めてしまうかもしれない、その瞬間を記録する為、私たちは投開票場にて待ちました。演台に全ての票が積み上げられ、司会者が八板市長の当選を発表します。拍手、歓声、どよめき、ため息が交じり、マスコミが一斉に動き出しました。その差、わずか144票差。「みんなで号泣してる」という、八板氏を応援していたメンバーからの言葉は、この選挙期間内で最も印象に残る言葉でした。

一方、市議会議員選挙は基地化反対7、賛成6、中立1という結果になりました。しかしながら、後に中立を表明していた議員が賛成に転じ、更に議決権のない議長が反対派から選出されていることから、議会は基地化推進の決議を次々と行うようになります。反対の首長と賛成の議会という、いわゆる「ねじれ」の状態に陥るのですが、その基盤が形作られたのが、この選挙でした。

以上、ご報告でした。

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