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ドキュメンタリー映画「島を守る」制作支援をクラウドファンディングで実現!
軍事基地化に揺らぐ、鹿児島県の種子島に属する無人島「馬毛島」を中心に、関与する人々を描いたドキュメンタリー映画を作ります。作品を通し、全国の人々に馬毛島の豊かさと美しさを、そこに潜む基地の問題を知ってほしいと考えます。
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川村貴志(かわむら・たかし)。1969年北海道生まれ。各地を旅しながら、その土地の自然をデザインする。作画には主に鉛筆とボールペンを使用する。2002 年より屋久島に定住。従来の生き物好きが高じ、「屋久島生物部」を立ち上げ、シカやトカゲの調査を行う。やがて馬毛島のマゲシカ調査へ参加(2007年)。ヘリコプターからのカウント調査のみならず、島への上陸を果たした際に見た、馬毛島の自然の美しさに魅了され、現在に至る。馬毛島の軍事基地化に揺らぐ人々を描くドキュメンタリー映画「島を守る」は、初の映画作品。
軍事基地化に揺らぐ、鹿児島県の種子島に属する無人島「馬毛島」を中心に、関与する人々を描いたドキュメンタリー映画を作ります。作品を通し、全国の人々に馬毛島の豊かさと美しさを、そこに潜む基地の問題を知ってほしいと考えます。
2021年5月8日、おかげさまで、目標額(250万円)を達成しました。
締め切りまで残りわずかとなりますが、引き続きご支援を募集いたします。
どうか引き続き応援のほど、よろしくお願いいたします。
ご支援の手順 ※パソコンなどの操作が苦手な方はこちらから (2021.02.22)
English version of crowdfunding appeal "Protect the Island" (2021.04.12)
ドキュメンタリー「馬毛島」(ダイジェスト版)を作成しました。「島を守る」予告編に比べ、馬毛島問題がより分かりやすい形で紹介されています。こちらもぜひご覧ください。
馬毛島(まげしま : 種子島・屋久島を含む鹿児島県大隅諸島の一つ)は、種子島西之表市街地の西方約12㎞に浮かぶ平坦な 無人島で、周辺海域が豊かな漁場であることから 「宝の島」と称されます。
馬毛島の位置図
かつては人が住んでいましたが、農業に不向きなどの要因から徐々に撤退し、1980年(昭和55年)3月に最後の島民が去ります。面積は8.2㎢、周囲は16.5㎞の小さな島ながら、ニホンジカの亜種 マゲシカが群れ、ウミガメが産卵に上陸し、トビウオが群れで押寄せ、ソテツの群落が育つなど、そこは生き物たちの楽園でした。また、江戸時代の石塔や第2次世界大戦時のトーチカなど、貴重な文化財や戦争遺産も遺されています。
馬毛島葉山港のソテツ群落(西之表市指定文化財 / 天然記念物)/ 2020年12月・馬毛島葉山港付近
馬毛島のマゲシカ(絶滅の恐れのある地域個体群 / 環境省レッドリスト)/ 2020年12月・馬毛島葉山港付近
砂浜に残されたウミガメの足跡(産卵の為に上陸)/ 2007年7月・馬毛島南西部の海岸
馬毛島に建つ第2次世界大戦時のトーチカ / 2020年12月・馬毛島岳之腰
私が馬毛島に関与したのは、2007年の マゲシカ調査に同行してからです。当時は、米軍によるFCLP訓練(艦載機離着陸訓練)の移転計画が浮上し、土地のほとんどを買い占めた業者による 大規模な違法開発がなされた頃でもあり、宝の島は無残な姿をさらしていました。
開発により荒廃した馬毛島 / 2007年7月・馬毛島
2019年、国は160億円で馬毛島を買収します。しかし、45億円の評価額が160億円に跳ね上がった、その根拠の説明は ありません。国民がコロナ禍に苦しむ2020年には、馬毛島基地(仮称)の計画概要が公表されます。その文書には、陸上部のみならず、周辺海上への施設建設までが示されていました。
馬毛島基地(仮称)施設設置案 / 2020年・防衛省
また、米軍によるFCLPの他、自衛隊機による連続離発着訓練やオスプレイによる展開訓練など、あらゆる訓練の実施計画も表記されています。しかも、米軍の訓練が夜中の3時まで行われることが発覚。2020年の11月には、最低でも年間150日以上の演習実施という情報が公表されます。計画がこのまま進んだ場合、馬毛島がアジアでも有数の大規模演習場になることが判明しました。
馬毛島基地(仮称)施設設置案 / 2020年・防衛省
戦後を見ると、既存の基地の拡張ではなく、まっさらな土地に、新たに建設をするという例はありません。平和運動家らは、馬毛島の基地化を許したなら、それが悪しき前例になり得ると懸念しています。つまり、馬毛島を皮切りに、日本各地での新基地建設が進む可能性が指摘されているのです。
屋久島(奥)と馬毛島(手前)との距離は約41km(長野広美氏撮影)
いずれにせよ、新たな基地の建設により、現地の人々の暮らしに与える影響が多大なものになるのは間違いありません。未明まで行われる訓練の爆音は、当然ながら睡眠を阻害するでしょう。特に、子供の精神には悪影響を及ぼすと指摘されており、集中力や落ち着きを失うなど、情緒が不安定になると言われます。乳が出なくなることや、流産、パニックによる死亡率の高騰など、畜産業における被害増加の可能性も指摘されました。最低でも年間の半分近くを訓練に費やすというのですから、馬毛島周辺の漁業は不可能になるでしょう。
また、2008年には私たちの住む屋久島の一部も、飛行訓練空域に含まれることが報道されました。豊かな自然と癒しが売りの屋久島の空に、軍用戦闘機が飛ぶようになるのですから、観光産業に与えるダメージは計り知れません。
防衛省による訓練空域説明の報道 / 2008年・南日本新聞記事より
南の島の雪山・永田岳 / 2021年1月・屋久島町永田
世界的に有名な縄文杉 / 2014年10月・屋久島山岳部
防衛省は、中国や北朝鮮、ロシアの軍事的脅威を前提に、国防のためには我が国に米軍をとどめおく必要性があると強調します。特に中国の軍事力拡大と海洋進出においては、国家的な脅威であると位置付けました。日本を守るためには、南西諸島の要塞化による抑止力保持が重要であり、基地の集中はやむを得ないとの立場です。そのような流れから、馬毛島の基地化が必須と断言するのでした。
確かに、中国の軍事拡大化と、それにちなむような動向が報道に載る機会は非常に多く、誰もが不安を抱くところでしょう。しかしながら、その一方では、対抗する形での軍拡競争に、強く警鐘を鳴らす声もあります。軍事的な拡大化に起因する「国家間での軋轢増大」、「突発的もしくは偶発的な事故の誘発」、「事故による戦争突入の危険性高騰」などの懸念は一向に絶えません。軍事力保持の競い合いが、死のチキンレースであるとの揶揄も聞かれるのです。
また、日本の南西諸島全域における、集中的な軍事要塞化についても、憂慮と否定の声が止まりません。そもそも、沖縄に在日米軍の基地が70%も集中している実情に、差別がないとするには無理があります。その上、「戦闘ドローンとミサイルの時代に大々的な演習場の建設は無意味」、「攻撃に対して脆弱である以上密集はむしろ危うい」、「本当に国防を考えるならば基地を分散すべき」、「日本ではなく米国を守る堤防になっているのでは?」、等々の指摘を無視するわけにはゆかないでしょう。
不思議に思うのは、国防を強く語る人々の多くが、率先して隊員になるなど、現場の先頭には立っていないという実情です。ならば、誰かがやればいいという、他人への無責任な押し付けになりかねません。結局、嫌な役割を、全て自衛隊員に担わせるという可能性が高まります。であれば、どうやって現在の隊員を守るのか、その方法の確立が必要でしょう。
このように、国の防衛というものは、短絡的に語れるものではありません。ひとえに平和と言っても、平和の為に緊張を生む基地化に反対する考え方がある一方、平和維持の為に軍事化を進めて抑止力を保つという、真っ向から対立する解釈があります。私たちには、一体何が正しい選択になるのか、その答えを簡単には導き出せません。賛否の結論を出す前に、先ずはその判断材料となる、正確な情報が必要でしょう。これが、記録を取るようになった最大の要因です。
私たち夫婦は、ことあるごとに現場へ駆け付け、経費を抑える為に車中泊をしながら、多くの情報をかき集めました。話を聞き、写真を撮り、レポートを書いては、周囲への報告を行っていた次第です。
来訪する防衛省に対し抗議の声を上げる市民たち / 2020年8月・西之表市役所前
馬毛島で漁を営む番山博充さん / 2017年11月・西之表市塰泊
一方、馬毛島を擁する、種子島全域での軍事演習場化が進みます。日本最大クラスとされる演習が度々行われ、2018年には基地や演習場以外での、日本初の日米共同戦闘訓練が、種子島中部の中種子町で実施されました。その様子を、妻の未菜が借りたホームビデオカメラで撮影。動画を見た周囲の反響に驚き、 映像がもつ表現力と影響の強さを確信します。以降は写真のみならず、動画による記録も続けました。
日米共同訓練 / 2018年10月・中種子町種子島空港跡地
日米共同訓練 / 2018年10月・中種子町種子島空港跡地
私自身は、本来絵描きであり、絵を描きながらの暮らしを目指し、屋久島での定住という道を選びました。今はアルバイト(メーター検針など)の仕事を請けながら、絵の創作活動と販売なども行いつつ、隣の種子島に通っては撮影を続けています。これまでに、過去に馬毛島で暮らした人々へのインタビューや、馬毛島を漁場とする漁師の姿、種子島での基地化反対運動の様子などを映像に収めました。今後は、それらの動画を編集し、発信をしてゆく予定です。
しかしながら、用意した自費や周囲からの支援・カンパが底を突き、撮影の継続は困難を極めています。また、馬毛島の基地化が他地域の軍事拡大化と連動していることから、沖縄の辺野古や山口県岩国などでの取材も行うべきでしょう。そのような経緯から、私たちはクラウドファンディングに挑戦することを決めました。皆様のご協力、ご理解を、心よりお願いしたい所存です。
舞台となる鹿児島県熊毛地区は、農業・漁業とサーフィンの種子島や、世界自然遺産指定の屋久島を抱えており、人口4万人を超える人々が 豊かな自然と共に暮らしています。
道端に年中見られるハイビスカスの花 / 2020年12月・西之表市能野
種子島はサーフィンの聖地 / 2019年6月・南種子町竹崎サーフポイント
マングローブパークのメヒルギ自生群落(環境省「日本の重要湿地500」選定)/2019年9月・南種子町大浦川
太田のヘゴ自生群落(西之表市指定文化財 / 天然記念物)/ 2019年9月・西之表市国上
伝統的な沖ヶ浜田の黒糖作り / 2020年12月・西之表市伊関
種子島では、全域における軍事演習場化が進みました。訓練時には、美しい砂浜に水陸両用車やホバークラフトが上陸し、公園にヘリコプターが着陸、沖には輸送艦が浮かび、街中では頻繁に軍事車両を見掛けるようになります。2018年には、基地や演習場以外での、日本初の日米共同訓練が実施されました。
更に、西之表市に属する無人島、馬毛島での基地建設計画が強引に進められています。国が示した計画によると、アジアでも有数の大規模演習場になる構想が判明しました。
陸上自衛隊の離島奪還部隊「水陸起動団」隊員とAAV水陸両用車 / 2019年11月・南種子町前之浜
日米共同訓練に反対する市民による街中行進 / 2018年10月・中種子町
葉山港での抗議活動・後方に見えるのは建設業者のビル / 2020年12月・馬毛島葉山港
現在、市民は基地化反対派と賛成派に2分され、生活は複雑な混乱をきたしています。反対派は、「騒音などによる暮らしの阻害」を理由に、計画の撤廃を訴えます。賛成派は、「経済の活性化」を前提に、基地化推進を求めます。また、本心では基地化に反対しながらも、改善が見られないとして既に諦め、消極的な賛成派となっている市民が多数存在すると聞きました。分断が進む中、厄介な問題に背を向け、無関心を決め込む市民も多いことでしょう。問題の本質を問うのではなく、声の大きな身近な人からの執拗な働き掛けや圧力、それに対する反論が難しい立場など、血縁や職場等の人間関係から、賛否を判断する市民も多いと聞きます。
防衛省が、賛成派の漁師のみを高額で雇いあげる形で漁協と提携したことから、極端な漁民の分断が進みました。馬毛島を漁場とする組合員の多くが、基地化反対の姿勢を表明するものの、種子島全体で見ると少数派になることから、現状では黙殺される状態にあります。暮らしという意味では最も影響を受けるはずの、馬毛島で操業する漁師への補償は、今でも明示されていません。
馬毛島に土地を持っている、もしくは一部の漁業者以外、あり得ないとの話ですが、「個人的に交付金を貰える」と信じる市民も存在するとのこと。「沖縄などの前例から見て、基地経済に頼る町おこしは、可能性が薄い」との指摘が繰り返し聞こえます。防衛省も否定するような、「交付金が250億円に及ぶ」とか、「税金が全額免除される」などの、間違った情報の拡散が後を絶ちません。交付金支給により、箱物などの公共事業促進が一時的に見られる可能性はあります。しかしながら、「その後のケアは自治体が負担せねばならず、赤字を抱えるケースがほとんどだ」との情報も多数あります。そもそも、「交付金は国のさじ加減で、いつでも打ち切られる」という実情を考慮せねばならないでしょう。地元への経済効果がどうあれ、「国防の為、基地化に協力すべき」との主張も聞こえます。
防衛省は、「戦闘機は種子島の上を飛ばない」と断言しました。それに対し、「日米地位協定により、米軍の行動は規制できない」ことを識者は指摘します。研究者は、「日米地位協定は米軍を規制するのではなく、日本の法律を適用しないという特権を守るために制定されている」ことを明確に説明しました。基地を保有する他の自治体関係者から、「1度基地化を受け入れた場合は、演習であれ設備であれ、その後の拡大・拡張を止められないという覚悟をせよ」との勧告がなされています。防衛省は、「米軍人が種子島へ来ることはない」と主張しますが、ライフラインの整備や店舗等の生活サービスが確立されていない以上、「米軍関係者の馬毛島滞在は初期のみになる」との懸念があります。日米地位協定の専門家は、交付金の受け取りと基地建設の受け入れが多大なリスクを負うことから、「正確な情報を得て、しっかりと精査を行った上で、賛否を判断すべき」との警鐘を鳴らします。
西之表市には、反対派の首長や議員が、圧倒的な得票差で選ばれ続けた過去の歴史がありますが、「市民の声に寄り添う」と言いつつも、国は計画を止めませんでした。そして今、基地化計画の撤廃を求める、多くの声が聞かれるものの、コロナ禍の中で、大々的な市民運動は実施困難になっています。そのような折、防衛省の夜説明会開催や海上ボーリング調査の開始など、国は着々と基地化の作業を進めます。とある運動家は、馬毛島で起きていることと、沖縄辺野古で起きていることはそっくりだと言いました。地元住民間の分断が進んだ今、多くの市民が、大変に穏やかであった、以前の種子島の暮らしを懐かしみます。かつての馬毛島住民は「帰りたい」と呟きました。
国を守るって何だろう?
暮らしを守るって何だろう?
島民は何を選択すべきでしょうか?
私たちは今、何をすべきでしょうか?
皆さんと共に考えたいと思います。
馬毛島と夕陽 / 2019年10月・西之表市大崎
クラウドファンディングによる資金の多くは、 現場への 渡航費に充てられます。馬毛島や種子島のみならず、今後は基地問題と関係の深い沖縄や山口県岩国といった各地へ出向き、取材と撮影を行う予定です。
なお渡航については、撮影責任者1名+撮影補助1名の、(つまり私たち夫婦の) 計2名で計算しました。また、鹿児島市内や東京といった都市部以外については、車を持ち込むことで交通手段・兼撮影機材倉庫・兼宿泊施設とし、経費の削減に努めます。
<内訳>
ご支援頂いた資金は、以下に充当し、大切に使わせていただきます。
3千円~50万円までの計 6コースをご用意しております。
リターンの内容は、次のとおりです。
◆ 映画DVD送呈
完成後の本作品をDVDに収めたものを、ご自宅まで郵送いたします。お好きな時に何度でも、映画をお楽しみいただけます。
◆ オンライン上映会
完成後の本作品を、いち早くオンラインにてご覧いただけます。メールにて本作品のURLをお送りしますので、クリックしてご覧ください。
◆ 馬毛島オリジナル手ぬぐい1枚
絵描きでもあり、本作品の監督でもある川村貴志がデザインした、オリジナル馬毛島手ぬぐいです。デザインは海に浮かぶ馬毛島と、その馬毛島に生息するマゲシカとトビウオをモチーフにしています。
◆ 馬毛島オリジナルA4アートポスター5枚セット絵描きでもあり、本作品の監督でもある川村貴志がデザインした、A4サイズのアートプリント5点セットです。すべて馬毛島の生き物や自然をモチーフにして描かれています。絵の内容は、下記の「馬毛島オリジナルポストカード」と同じデザインになります。
◆ 馬毛島オリジナルポストカード5枚セット
絵描きでもあり、本作品の監督でもある川村貴志がデザインした、ポストカード5点セットです。すべて馬毛島の生き物や自然をモチーフにしており、裏面に簡単な馬毛島周辺の地図と説明が入っています。
作品のタイトル:(右上から時計回り)「黒潮に乗る」「海の宝・モハミ(ブダイ)」「太陽の島」「マゲシカの夜」「海の宝・トビウオ」
◆ エンドクレジットにご希望のお名前を記載
制作支援に感謝の気持ちを込めて、映画のエンドロールに、ご希望のお名前(本名・ニックネーム・ペンネーム等)を記載いたします。※ご希望されない場合は、「お名前の掲載なし」とお伝えください。
◆ 制作者代表からの感謝状(PDF)
制作者より、感謝の気持ちを綴った感謝状を、Eメールにてお届けします。
ドキュメンタリー映画「島を守る」は、2022年内までには完成、2023年内までには公開を予定しています。しかしながら、新型コロナウィルスの感染状況により、制作スケジュールが遅延となる可能性があることを、予めご了承ください。
一方、資金調達が、目標額に遠く及ばなかった場合は、取材の規模を縮小するか、最悪の場合、映画化をストップせざるを得ません。すでに自己資金が底を突いており、記録の継続が困難な状態に陥っている以上、沖縄や岩国等への取材渡航をあきらめるか、撮影を一時停止もしくは断念する他、選択肢はないでしょう。
しかしながら、周囲から多くの声援をいただいている以上、大きな希望を抱いております。今の私たちには、 覚悟と気合が十分にあります。車中泊による宿泊費の削減、安い素材の調達による食費の節約、機材の使い回しによる経費の低減など、知恵と工夫も駆使する所存です。以上の要因から、極端な資金難という結論にならない限り、撮影の継続は可能でしょう。また、そのような結論を回避する為の、でき得る限りの努力を惜しみません。とにかく私たちは、撮影を続けたいのです。
いずれにせよ、実態をしっかりと記録し、社会へ問題を提起するには、少しでも多くの方の協力が必要になります。 皆様のご支援を、よろしくお願いいたします。
撮影・監督・編集 ーーー 川村貴志(かわむら・たかし)
1969年北海道出身。
画家。以前は各地を旅しながら、その土地の自然をデザインしていた。スタイルはドローイング(ペン画)で、作画は主に鉛筆とボールペンを使用。定住先を探していた折、絵のモチーフ(自然)に満ち溢れた屋久島に移住(2002年)。従来の 生き物好きが高じ、「屋久島生物部」なる組織を立ち上げ、ヤクシカやトカゲの調査などを始める。やがて馬毛島のマゲシカ調査に参加(2007年)。ヘリコプターからのカウント調査のみならず、島への上陸(国有地である海岸線のみ)も果たす。当時は乱開発が進む最中にあったが、海岸線には昔ながらの自然が残されていた。その際に見た、島の美しさに魅了され、現在に至る。ドキュメンタリー映画「島を守る」は、自身初めての長編作品となる。
●TakashiKawamuraのページも是非ご覧ください。 https://tkawamura.work/ ●
アシスタント ーーー 川村未菜(かわむら・みな)
1986年神奈川県出身。
学生時代に屋久島を訪れ、流れる時間や空間の雄大さに魅了されたことから、毎年1度は通うようになる。東京の大手IT企業に5年間勤めたのち、結婚を機に屋久島へ移住。夫の補助のかたわら、趣味の農作業で、年間30種類以上の作物を自家用に育てている。本作品では、スケジュールの調整やサブの撮影を担い、一部ピアノ演奏も担当する。
星川 淳(作家・翻訳家、屋久島在住) 撮影:川島彩水氏
「地の塩」という言葉は、一般には社会の片隅で人知れず善行を為す人(たち)を指します。屋久島と口之永良部島に生息する亜種ヤクシカについて、だれもやらない地道な生息数調査を長年、自発的に続ける川村夫妻に触れ、この言葉を思い浮かべながらリスペクトしてきました。
その彼らが、同じシカでも絶滅のおそれのある地域個体群とされたマゲシカの縁か、馬毛島問題を真正面から取り上げた映画を作り始め、身を粉にして東奔西走する姿に、ぜひ必要十分な資金に支えられて、多くの人が考える材料となる作品を仕上げてほしいと願わずにはいられません。
この問題は馬毛島と種子島、そしてすぐ隣の屋久島だけでなく、九州から台湾にかけて連なる琉球弧全体の未来に関わるからです。古くは貝の道、イモの道、コメの道、焼酎の伝わる道であり、20世紀半ばには壮絶な特攻の道ともなった島々が、再び戦火に苦しむ可能性から目を背けるのか、私たち一人ひとりに問われています。
鎌田道隆(歴史学者・元奈良大学学長・名誉教授、屋久島在住)
「ちがいこそが宝」屋久島にとっては口永良部島、種子島にとっては馬毛島こそが宝だと最近思うようになりました。屋久島で生まれ育ち、退職後にまた島へ戻り暮らしてみると、気づかなかった宝物が多いことを発見しています。
とくにそれぞれの島の歴史を見ていくと、人間だけではなく動植物も含めて、種子島と馬毛島では歴史・文化が全く違います。違うからこそ大切に交流しあい、相互に関わり合うことで、ステキな共生の文化を組み立ててきたといえるようです。
種子島のこれからの歴史にとっても、馬毛島を失ってはならないと思います。馬毛島は小さいけれど、地域の暮らしに大きな可能性をもつ存在だと、あらためて痛感しています。軍事基地化に反対します。
長野ひろみ(馬毛島の自然を守る会会長・西之表市議会議員、種子島在住)
馬毛島は、首相官邸主導の法外な買収価格で、地上げ目的の前所有者から取得されています。実は馬毛島は、昭和の時代から土地ころがしで抵当権付き不良債権化した土地となっており、法治国家であってもその土地価格の説明がなされず、法的手続きがないがしろにされています。それに対し、地元の市民団体、議会、そして市長は地方自治の長として基地受け入れに強く反対しています。
この馬毛島問題では、真の民主主義が問われています。マスコミ報道だけでは、断片的で問題の本質も、また地元の真の声も伝えきれていないと感じます。このプロジェクトが実現すれば、住民運動、漁業者の声、議会と市長の動き、そして防衛省が地元で語る説明会などを、克明に映像に記録することが可能となります。
馬毛島問題は国家権力の暴走であり、これを許せば日本全国どこでも、権力者たちの利権や大手ゼネコンらのための迷惑施設建設が起こる可能性が高まります。
ぜひ、川村夫妻による克明な映像記録を今後も継続するために、一人でも多くの方からの支援をいただきたいです。これは、必ず後世に伝えるべき大切な記録です。
yopeco(種子島出身・在住の子育て真っ最中のママ)
私が馬毛島に関わるきっかけになったのは、2つの想いからです。ひとつは、この馬毛島基地化を「問題」と捉えられていない人が多いのではないか。そして、これからを生きていく私たちの世代が、その未来について真剣に捉えるべき問題だと思ったことがきっかけです。
馬毛島の問題は根が深いです。大切な視点のひとつに「南西シフト」があります。急激に進む南西諸島の軍事化をメディアは恐ろしいほど断片的にしか報じません。だからこそ、その事実を知ろうと見つめる者の発信は尊いと思います。
今、日本は民主主義の危機です。何より大切にされるべき国民の暮らしは、「防衛のため」にまるで無視されていると感じます。だからこそ、私たちの暮らしや意見を撮る川村さんのアクションを応援せずにはいられません。
大きな権力ある意見に立ち向かうときに、後ろ指さされるこの国で、勇気と愛と信念で歩むふたりをたくさん応援しましょう。最後にwriterとしてアクションを起こしながら、たどり着いた想いがあります。そっとここにそれを置きます。
『暴力から衛るために、暴力を構える。その下で本当の幸せはあるのだろうか』
馬毛島問題を突き詰めると、「人として、どう生きていきたいか」を問われているとも思います。
★yopecoによる「たねたねtoまげまげ」が、Youtube動画で馬毛島問題をわかりやすく配信中!
ぜひご覧ください。⇒
www.youtube.com/embed/aBLqLQhc9iY
私たちは2年以上にわたり、ことあるごとに現場へ出向き、車中泊での撮影を続けてきました。そして、その記録を見せる度に、周囲からの大きな反響があり、大変に驚いた次第です。中には、私たちの動画を見た後に、「問題に向き合いたい。」と署名活動を始めた方や、情報を広く拡散された方などがいらっしゃいます。ならば、世間に公表する義務が、私たちにはあるのではないかと、そう考えるようになりました。撮影に協力していただいた方たちの為にも、そうすべきところでしょう。
しかしながら、頼みの自費予算とカンパは底をつき、撮影は困難を極めています。これまでに蓄積したデータによる、作品化も考えましたが、現状では力量不足であると判断しました。周囲へのお知らせは可能なれど、日本全国の問題として、日本中の人々に知らせるには、更なる撮影が必要です。地元視点に収まるのではなく、より広い視野から見る為、他地域での記録と取材も必要でしょう。よって私たちは、今後も更なる撮影を重ね、ドキュメンタリー映画として完成させる覚悟を決めました。
作品を通し、この問題をひとりでも多くの人に知ってもらいたい。賛成・反対に関わらず、各々が自分の問題として、きちんと捉えていただくきっかけを作りたい。このプロジェクトの目的は、馬毛島基地化の問題を、全国の人々に知ってもらうことにあります。どうか、このプロジェクトへの ご支援をよろしくお願いします。
支援募集のチラシ
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