ビデオブログを考える。(9) - 意図して織り交ぜる写真
vol. 12 2014-06-08 0
基本的なビデオブログの構成では、カメラのレビュー以外で写真を一定時間何の理由も無しで表示させ続けることはまずやらない。
常にビデオブロガーである本人が、その対象と共に画面内で登場し紹介するのが基本的な流れではないだろうか。
ルミナスダイアリーシリーズでは、作者本人ではなくキャラクターがテキストで喋るという構成を取っている以上、視聴時に結構な頻度で視線を移動させる必要がある。
そのため、視線の移動を休ませるために静止画のパートが必要と考えている。
●第173週3回目より SnowPeak アメニティドームS実用レビュー
恐らく多くのYouTuberは音と自分の身振り等で情報を伝えることができるため、視聴者へ視線の移動を殆ど減らすことができるようになっていると思われる。
それでもテロップを表示させた際、自分自身から視線を外してしまい画面の別の所へ注目させようとするのは、視聴者へ一定の負担を要求することになる。そこで大きな文字のテロップを使い、視線移動を極力少なくしようとしていると考えられる。
ルミナスダイアリーではそうはいかない。作中の殆どがテキストでの進行となるため、視聴者は常にテキストボックスを注目しながら画面を捉えていく必要がある。これはどうしても変える気は無いため、如何に視聴者サイドの負担を減らすかを考慮した結果、テキスト表示を2行が最大に設定し、2行分のテキスト表示時間を8.00秒のワンシーンとして作品を構成することであった。
これにより、写真を表示するシーンであればテキストをある程度読むこともでき、読み終えた後に写真の全体像も一定ではあるが把握することはできるはずだ。
完全を追求しようとするともっと長い時間が求められるのかもしれないが、さすがにこれ以上長くすると構成が間延びしすぎてしまうため、限界はこのラインではないだろうか。
テキストで重要度の高い要素を取り上げる時は、一部の例外を除いて写真を表示させてテキストを注視できるよう考慮した構成を取っている。
そこで重要になるのが、写真自身のクオリティだ。
作中で掲載することを前提とした写真を撮る際は、テキストボックスとキャラクターにできるだけ被らない構図が必要だ。
被写体を中央に構えるならば問題ないが、大きな物の全体を捉える場合はできるだけ被らない構図を探して撮影を行うことになる。これが思ったよりも難しく、資金的な意味で広角レンズ等をすぐに用意できない場合はより工夫を凝らす必要があるものだ。
元々iPhone4のみで撮影を行っていたルミナスダイアリーだが、すぐに構成の限界を感じミラーレス一眼レフカメラを導入した。最初のカメラは、SONYのNEX-5だった。
当時、意識して写真を撮るということは全く無かったため本格的な写真撮影という概念を意識し始めるようになったのはほんの最近のことだ。
実際に写真を撮影する能力が伸び始めたのは、株式会社ダブルエムエンタテインメントとの共同制作の一環として、フォトグラファーとして現場へ同行した時からだと思う。
●第146回より 辛子を直接口に頬張ろうとする決算レッド・ヲタケンこと三田社長
実践により身につけていった知識や技術は、直接ルミナスダイアリーの写真パートの成長を助けていった。
この時に使っていたカメラはSONY NEX-7だが、映像と写真の品質を上げ、今後ルミナスタジオに写真での活動を増やす、という意味合いを込めてシーズン8の時にα7の導入を決心したのだ。
写真については今でも勉強中で、プロに並ぶクオリティとまでは行かないが本編を通して練習と経験を積み重ねている最中とも言えるのかもしれない。