プロジェクトをブログやサイトで紹介
テキストエリアのコードをあなたのブログやサイトのHTMLに張り付けると、右にあるようなプロジェクトウィジェットが表示されます。
黄金町出版プロジェクトをクラウドファンディングで実現!
横浜市の初黄・日ノ出町地区(黄金町)におけるアートによるまちづくりの活動を事例に、都市とアートを関係づけるための実践とそこで起きた日常の記録を、その背景となる構想を振り返りながらまとめた本の制作・出版のプロジェクトです。
テキストエリアのコードをあなたのブログやサイトのHTMLに張り付けると、右にあるようなプロジェクトウィジェットが表示されます。
黄金町出版プロジェクトは、横浜市の初黄・日ノ出町地区(黄金町)のアートによるまちづくりの活動に携わる山野真悟と鈴木伸治の共同著書の制作です。 横浜市の創造都市政策(2004年〜)と、まちを舞台とした国内初期のアートプロジェクトである「ミュージアム・シティ・プロジェクト(1990〜2002年、福岡)」が始まった背景を振り返りながら、黄金町のアートによるまちづくりの活動を一つの事例に都市とアートを関係づけるための実践とそこで起きた日常の記録をまとめた内容で構成しています。
横浜市の初黄・日ノ出町地区(黄金町)におけるアートによるまちづくりの活動を事例に、都市とアートを関係づけるための実践とそこで起きた日常の記録を、その背景となる構想を振り返りながらまとめた本の制作・出版のプロジェクトです。
本プロジェクトは、黄金町のアートによるまちづくりの活動に携わる山野真悟と鈴木伸治の共同著書の制作です。黄金町で起きた出来事の成果や課題を記録するだけでなく、活動の背景にある横浜市の創造都市政策(2004年〜)や、国内初期の都市型アートプロジェクトである「ミュージアム・シティ・プロジェクト」(1990〜2002年、福岡)が当時描いた構想を振り返ります。
複雑な歴史的背景を持つ黄金町は、その地域課題を解決するため、行政主導のもとアートでまちを再生する実験としてスタートしました。現在では「アートのまち」として認知されるようになった黄金町ですが、そこに至るまでは立場やバックグラウンドの異なる様々な人が関わり、困難や課題に直面しながらも地道な活動を続けてきた背景があります。“アートによるまちづくり”の活動は、まちの日常にアートを取り込みながら、多様性を受容するコミュニティを築いてきました。アーティストの持つクリエイティビティは表現として作品をつくるだけでなく、地域や社会に新しい価値や関係性を作り出していること、そしてそれは豊かな社会を形成していく原動力になるのだと実感しています。
人との繋がりや関係性が多様になる現在だからこそ、社会におけるアートの役割や機能について再考するきっかけを本という形で残したいと考えています。
黄金町は横浜の都心部と隣り合わせに位置する小さなエリアです。2008年より京急線の日ノ出町駅から黄金町駅の区間の高架下スペースやその周辺の建物をアーティストの制作場所であるスタジオや地域との交流スペースとして活用し、地元住民・行政・警察・大学・アートNPO団体である黄金町エリアマネジメントセンターが連携した “アートによるまちづくり”を推進する活動に取り組んでいます。
まちの中にはアーティストが日常的に活動するための制作スタジオが点在していて、多様な分野や国籍をもつアーティストが集積しています。そして、アーティスト同士の交流や情報交換、地域活動への参加やまちの人との出会いを通して、自らのアイディアの発展や共同プロジェクトの機会へと繋げています。
毎年秋には、まちを舞台としたアートフェスティバル「黄金町バザール」を開催し、国内外から招聘されたアーティストがまちに滞在しながら作品の制作と発表を行っています。準備を含むこの期間中は、地域住民がアーティストの制作をサポートしたり、まち中の商店で会期間中の来場者をもてなしたり、地域が一体となってまち全体を盛り上げています。
黄金町バザール2009, 安部泰輔《タイスケファクトリー/ 地域住民や子どもが関わりながらの作品制作。
横浜美術館との共催によるワークショップ(2009),志村信裕《translate》/ 作品のお披露目には住民とアーティストが集まって鑑賞体験。
「のきさきアートフェア」/ 地域住民と横浜市立大学の学生、アーティストと協働で毎月開催するマルシェ型のイベント。
しかし、かつての黄金町は現在のまちの姿からは想像できない状況でした。
戦後は高架下にあったバラック小屋の住居に売春行為が行われる特殊飲食店が現れ始め、次第に麻薬の密売も行われるエリアとなっていきました。黒澤明監督の映画「天国と地獄」(1963年)でも黄金町が麻薬街として描かれています。その後、高架下の耐震補強工事(2002年)に伴い特殊飲食店は周囲に拡大・拡散していきます。“ちょんの間”と呼ばれる間口一間程度の小さな建物は赤いライトで灯され、日本人だけでなく外国籍の女性が立つ姿がまちの日常に見る風景でした。不法滞在やエイズの問題など様々な社会問題も抱え、まちの環境やイメージは悪化。女性や子どもは一人で歩けるよう安全な場所ではなく、転居し始める住民も増えていくような状況でした。
撮影:山田秀樹
こうした状況に対して住民たちの危機感が増していき、環境浄化推進協議会の発足、「バイバイ作戦」(2005年1月)と呼ばれる神奈川県警による一斉摘発へと繋がります。その後、空き店舗として残されたまちは人気のないゴーストタウンのような状態がしばらく続きました。ネガティブなまちのイメージを再生するためには、新しい取り組みが必要でした。
2007年の黄金町の風景
アートによるまちづくりの活動がスタートしてから12年の歳月を経て、まちは目に見える形で変化しています。薄暗く人通りがほとんど無く不法投棄で溢れていた路地空間は、時間をかけながら少しずつまちの人とアーティストが出会う場所へと変化していきました。まちを歩きながらアーティストの作品や制作する様子を見ることが出来たり、アーティストと住民や子どもたちが交流する姿は日常の風景になりました。
アートによるまちづくりの活動にアーティストが加わり、互いに異なる立場や組織、文化的背景を持ちながら“まち”という一つのプラットフォームに集まることで、日常の出会いと交流から新たなコミュニティを育んでいます。
made in Koganecho, 木村有貴子《現象と妖精》/ 日常的に作品と出会うを鑑賞できるようなショウウィンドウや屋外作品がまちの中に点在しています。
「黄金町BASE」/ アーティストが運営する、子どもが自由にもの作りをする工房のような場所です。アーティストから道具の使い方を学びながら、アーティストの制作で出た廃材などを使ってアイディアを形にしています。
防犯パトロール/ 防犯活動の一環として、地域、警察、行政、アーティストが毎月27日に集まり、まちの清掃活動を行なっています。異なる世代の交流や情報交換の機会にもなっています。
なぜ黄金町のまちでアートだったのか。その背景には、黄金町での活動が始まる少し前の2004 年に横浜市で「文化芸術創造都市―クリエイティブシティ・ヨコハマ」が提言されたことにあります。芸術や文化がもつ創造性を生かして都市の新しい価値や魅力を生み出そうとするビジョンで、国内でもいち早く横浜市が実践してきた都市政策です。官民協働でアーティストやクリエイターの集積と活動を支える環境づくりの実現を目指し、黄金町のエリアもその一つとして位置付けられました。そして、文化芸術活動が地域の活性化に繋がることをアートの力に期待しました。
黄金町バザール2008, 田中千智《100人のポートレイト》
撮影:安斎重男
黄金町バザール2008, ウィット・ピムカンチャナポン《フルーツ》
撮影:安斎重男
一般的には、アートと出会う場所は美術館やギャラリーのような鑑賞空間をイメージするかもしれません。黄金町のように、美術館もギャラリーも存在しなければアート作品が出現するとは想像も出来なかった場所で、どのような方法でアートを取り入れようとしたのか。
今回の著者であり、現在も黄金町バザールのディレクターを務める山野真悟氏は、国内における都市型アートプロジェクトの先駆的な事例である「ミュージアム・シティ・プロジェクト」を1990年代に福岡で手がけてきました。不特定多数の人が集まる都市の中にアートを介入させることで、美術が都市の中で流通するシステムを見出そうとする実験的な試みでした(「ミュージアムシティプロジェクト1990-200X」参照)。
現在の黄金町の姿も、都市とアートが互いを結びつけようとする作業の中で、まちに集まる異なる立場や背景を持つ人々の日常の関係性にずれや重なりを生じさせながら少しずつ形を変えてきたのだと思います。
ミュージアムシティ天神(1990年), 母里聖徳《ドラムマン》
撮影:安斎重男
ミュージアム・シティ・福岡「新古今」(1998年),
ナウィン・ラワンチャイクン《博多ドライブヴ・インー博多の全ドライバーに捧ぐー》
現在制作中の本は、都市政策や文化政策におけるビジョンを振り返ることでアートの役割を再考するとともに、黄金町という小さなまちで起きた出来事とそこで行われた手法が、他の地域が抱える課題解決の方法や可能性を見出していけるような本に仕上げたいと思っています。そして、アートのある日常が新たな関係と豊かなコミュニティを育んでいくきっかけとなることを期待しています。
著者|山野真悟(黄金町バザールディレクター/NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター事務局長)
1950年福岡県生まれ。1978年よりIAF芸術研究室を主宰、展覧会企画等をおこなう。1990年ミュージアム・シティ・プロジェクト事務局長に就任。1990年より隔年で街を使った美術展「ミュージアム・シティ・天神」をプロデュース。「まちとアート」をテーマに、プロジェクトやワークショップ等を多数てがける。2005年「横浜トリエンナーレ」キュレーター(主にアジア担当)。2008年より「黄金町バザール」ディレクター、翌2009年黄金町エリアマネジメントセンター事務局長に就任。2014年度(第65回)芸術選奨文部科学大臣賞受賞。2016年横浜市文化賞受賞。
著者|鈴木伸治(横浜市立大学国際教養学部・教授)
1968年大阪生まれ。京都大学工学部建築学科卒業。東京大学大学大学院を修了後、東京大学助手、関東学院大学工学部助教授、横浜市立大学准教授を経て、2013年より現職。専門は都市計画・都市デザイン・歴史的環境保全。黄金町では2007年よりまちづくりに取り組み、現在NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター副理事長。著作に『都市の遺産とまちづくり アジア大都市の歴史保全』(編著、春風社、2017)『今、田村明を読む』(編著、春風社、2016)『創造性が都市を変える』(編著、学芸出版社2010)『都市の風景計画』(共著、学芸出版社、2003年)など。
コーディネート/企画監修|佐脇三乃里
神奈川県生まれ。2011年日本大学大学院理工学研究科建築学専攻修了。2011-2017年NPO法人黄金町エリアマネジメントセンターでアシスタントディレクターとしてアートとまちづくりの双方に関わる事業のコーディネートを担当。平成29年度文化庁新進芸術家海外研修制度1年派遣員としてオランダを拠点にアーティストの制作環境の状況とそれを支えるための手法に関する調査を実施。2018-2019年春蒔プロジェクト株式会社。2020年より株式会社SHIBAURA HOUSEに所属。
本文の章立ては以下の構成を予定に制作を進めています。
また、黄金町の活動の初期に関わった地域住民やアーティスト、当時の行政担当者やアーティストのインタビューの他、長年横浜市創造界隈形成推進委員会の委員長を務められた吉本光宏さん(株式会社ニッセイ基礎研究所)、大地の芸術祭や全国で多くの国際芸術祭でディレクターを務める北川フラムさん、横浜の創造都市政策の始まりとなったBankART1929代表の池田修さんとの対談記録など貴重な資料を揃えた内容で構成します。英語版の要約はウェブ上で公開予定です。
「アートとコミュニティの再生ー黄金町の実践(仮)」
第1章 構想
・横浜の創造都市施策の背景と戦略
・過去をトレースするーミュージアム・シティ・プロジェクトから黄金町へ
・鼎談記録ー都市政策と文化政策
第2章 実験
・黄金町の歴史とパートナーシップのあり方
・黄金町バザールのはじまり、地域とアートをつなぐNPOの役割
第3章 展望
・都市政策におけるアートの今後の可能性
・過去をトレースする2
関連資料
・座談会記録
・黄金町バザール2017シンポジウム「まちに出たアートはどこへ向かうのか?」記録(一部)
【書籍の概要】
・完成予定:2021年2月末〜3月末
・判型:A5サイズ
・部数:1,000
・販売方法:書店にて販売予定
・出版:(有)春風社
・特別協力:認定NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター
・印刷・製本費用|650,000
・デザイン費|350,000
・制作・編集費|800,000
・翻訳|100,000
・リターン制作費|150,000
・リターン送料|100,000
・手数料(10%)|230,000
合計230万円ほど
・しおり型のお礼レター
著者からのお礼のお手紙です。書籍のしおりとして使えるようなサイズでお送りします。
・限定ブックカバー
本編にも登場する、著者の山野真悟が中国・泉州へ訪問した際に手に入れた木版に彩色を施した今回の限定のブックカバーです。
・ペーパークラフト
本書にも登場するアーティストやスタジオ(竜宮美術旅館、黄金スタジオ、日ノ出スタジオ)のペーパークラフトです。
左:「黄金町バザール2008」の参加アーティストウィット・ピムカンチャナポンの作品《フルーツ》
右:2010年〜2012年に黄金町のスタジオだった「竜宮美術旅館」 ©︎シキナミカズヤ建築研究所
・山野真悟の豆本アート日記
著者の山野真悟が作った豆本サイズのアート日記。
写真は現物ですが、皆さんのお手元には現物複製にてお届けします。
・MCP記録集セット
MCPの各年のドキュメント本やIAF通信など、90年代の福岡の貴重な資料。
左上:ミュージアム・シティ・天神(1994年)のカタログ
右上:ミュージアム・シティ・プロジェクト 1990「ヴォッヘンクラウズール:アートによる提案と実践」
下:IAF通信
・「黄金町バザール2008」オリジナルTシャツ
第1回目の「黄金町バザール」で制作したTシャツ。表面の左下にあるロゴマークは山野真悟がデザイン。裏面には黄金町のシンボルでもある京急線のイラストがプリントされています。
・カタログ「黄金町夜曲」
黄金町のギャラリーMZ.artsで開催した展覧会「黄金町夜曲」のカタログ。1995年前後の黄金町の写真や歴史を記録掲載しています。
・山野真悟オリジナル版画作品
ブックカバーの原画作品。
2021年2月末〜3月末に完成することを目標としていますが、印刷などの都合でスケジュールが前後する可能性があります。また、書籍のタイトルや本の構成(章立)は編集の際に変更する場合があります。
万が一目標金額に達成しなかった場合も書籍の制作は進行します。
3000 円
5000 円
10000 円
30000 円
残り9枚
50000 円
残り4枚
100000 円