瀬戸の瓦
vol. 3 2024-09-27 0
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引き続き、応援お待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
文化施設となる古民家の屋根には、昔、瀬戸市で焼かれた鉄釉瓦が敷かれています。
現在の工業的に正確に生産された瓦と違い、形も多少歪で、色味も一枚ずつバラバラ、焼く時に窯に置かれた際に残る特徴的な目跡と相俟って、独特で魅力的な屋根の雰囲気が感じられます。
三年前の屋根修繕工事の見積り時点で、数社の瓦屋さんからは、そろそろ寿命で新しい瓦に載せ替えが必要だと言われました。
そして、瓦自体も重い上に、瓦の下のは土がたっぷり乗っている土葺きなので、地震の時に潰れると不安にさせられてしまいました。
その頃、瓦の事はほとんど無知でしたので、古い瀬戸の瓦から現代の燻瓦に載せ替えざるを得ないと諦めかけていました。
ただ、新しい瓦に全部載せ替えるには一千万円掛かる事から、他の手が無いかとしぶとく瓦について調べたり、建築家の大川さんと検証や話し合いを重ねたり、
その頃、石場建大工の柴田さんとの出会いでは、そのまま土葺きのままで最低限の修繕をしたらどうかとアドバイスをいただけたお陰で、この瀬戸で焼かれた瓦を残す事を最優先に考える事ができるようになりました。
柔構造である伝統構法は、地震が起こった際に、屋根の瓦と土が落ちることで最終的に荷重が抜けて倒壊を防ぐ事ができます。
地震で古民家が倒壊する原因は、重い瓦屋根の所為ではなくて、伝統工法で建てられた建物の特性を損うような施工がされていないかが重要だとわかってきました。
今回の修繕工事でも予定外の瓦修繕工事の必要がでてきましたが、可能な限り瀬戸の瓦を残していき、土葺きの土を新たな土と五割混ぜたり、土壁の土にも混ぜて再利用していく予定です。
皆さまの応援をお待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
金森正起