窯垣の小径
vol. 1 2024-09-16 0
美術・工藝と向き合う文化施設のクラウドファンディングにご支援・応援をいただきました皆さまに心より深く感謝申し上げます。
引き続き、9月30日(月)までご支援・応援をお待ちしております。
よろしくお願いいたします。
文化施設となる「加藤仲右ヱ門邸」は、瀬戸市の「窯垣の小径」の主要な場所にあります。
「窯垣の小径」は、その昔、多くの職人さんが里山の細い斜面を窯場まで焼き物を担いで従来する賑やかな小道だったそうです。
登り窯で使い終えて不要となった大量の窯道具を廃棄以外に何とかしようと石垣の代わりに積み上げて築いた窯垣が続く散策路です。
築いた人によってさまざまに積まれた窯垣は、風情のある模様となり瀬戸でしか見られない風景となりました。
民芸運動の創始者として知られる柳宗悦は、何度も焼かれ繰り返し使われた窯道具を「力強く、素朴で、美しい」と気に入り、日本民藝館に所蔵していました。
1958年、登り窯や窯道具等の調査に来られた柳宗悦と本業窯の六代水野半次郎は対面を果たし、窯道具の廃材で作られた壁を石垣ならぬ「窯垣」と、命名にも関わり、その重要性に気付くことができたそうです。
その意志を七代半次郎が受け継ぎ地域住民と共に保全運動を展開し、窯垣の小径周辺の整備に努めてきました。
文化施設開業と合わせて「窯垣の小径」、同地区の「本業窯」・「王子窯」・「瀬戸民芸館」・「窯垣の小径資料館」の訪問もお待ちしております。
金森正起
(参考 本業窯 )
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