門真フィルムコミッション理事長 奈須崇からの新年のご挨拶
vol. 2 2020-01-04 0
皆様あけましておめでとうございます!
本年も門真国際映画祭の国際公募がはじまりました。
僕は今、「ゾンビ映画を作ろう!」の契約書を作成しています。
とても楽しい取り組みなので、町が盛り上がるだろうなと、話をいただいてからこれまでの1年間は、ずっとワクワクとしていました。
これが終わったら十三シアターセブンで行う上映会のことを考えて、大切な人達との新年会や、応援してくださっている人達とシンポジウムの親睦会に参加するという1月を過ごします。
これだけ聞けば右肩上がりの成長を感じるところですが、今現在、門真市立公民館を借りることがめちゃくちゃ難航していて、門真市立公民館代替施設の模索というミッションが最重要課題になっています。
とても残念なことに、例年のようには貸してもらえないことになってしまいました。
門真国際映画祭を門真市外で開催する日が来ることは、実は初年度の計画時から想定していました。
でもそれは、栄転としての市外開催でした。
門真国際映画祭が賑わい過ぎて、梅田のグランフロントで開催しますとか、そういう全門真市民が喜んで送り出してくださるような素敵なイメージでした。
実際に、初年度の開催に向けての助力をお願いして回っていた時、700人キャパの会場を貸すことができると言ってくれた方がいたんですね。
でも時期尚早と判断し、丁重にお断りをさせていただいたんです。
キャパ500人の公民館でもマンパワーが足りていないぐらいで、安全に運営できるギリギリの大きさが公民館なんですね。
これまで何度か、門真市にあるルミエールホールでは開催しないんですかというご質問をいただいたことがありますが、まず会場の大きさありきでイベントを企画しないと、催物は絶対にダメになります。
ましてや門真国際映画祭2020は、昨年8月から既に加速度的に動き出しています。
今の時点で代替会場を模索するというのは、進退も含めての判断になってしまいます。つまり、門真国際映画祭を開催しないという判断も含めて決めなくてはいけないという状況です。
それは当然ながら絶対に回避したいので、市内で代替施設が見当たらないという判断になった場合は、次点として市外での開催を余儀なくされるというのが現状です。
門真国際映画祭は非営利のボランティアで運営されています。これがどういう事かというと、理事長の私以下、誰もこのイベントでお金をもらっていなくて、それどころか自分達の懐を痛めて、人生の大切な時間を費やして、門真国際映画祭を運営しています。
中には、国際映画祭というからには町で1番新しくて大きな文化施設で開催しろと簡単におっしゃる人がおられるんですね。
そんなことをしたら、100万円ほど支出額が増えるんです。
どうですか?
ボランティアで公園を綺麗にしていて、さらに100万円を捻出して、もっと公園を綺麗にしろと誰かに言われて、捻出できます?
すでに300万円くらいは自費で捻出していますし、プライベートの時間はほとんど費やしていますけど、そこに更に100万円の支出増って、それはさすがに無理ですよ。
宝くじを買いに行くレベルですよ。
でも!
門真国際映画祭2018で、大阪府知事賞を受賞した「AYESHA」(小原正至監督)は、門真国際映画祭の推薦を受けて、ニューヨーク(6/5)、イェール大学(10/5)、ボストン(11/24)で上映されていますし、さらなる推薦上映の可能性も膨らんできました。
先日も門真国際映画祭2019の応募作品の中から、3作品をアメリカのプロデューサー達のもとに送り出しました。
門真国際映画祭は非営利ながら、精一杯に映画を応援しています。
さらに!
門真国際映画祭は、海外作品に字幕をつけて上映した本数が、日本一の映画祭なのです。
つまり最も国際交流をしている映画祭が門真国際映画祭だと言っても差し障りないのです。※差し障りがある場合はご連絡ください。
しかしながら、開催会場が決まらないと、それこそ後援の申請もできないので、ニューヨーク支部局以外、門真フィルムコミッションの動きがパタリと止まっていると言えます。
7月の開催時期は待ってはくれません。
世界中から応募作品が門真市に集まり、刻一刻と門真国際映画祭2020は幕開けに向けて動いています。
プライベートでは、車が壊れたので買い替えを迫られています。車屋さんが言うには、4つあるピストンのうち、1つが止まっていてガソリンが燃えずに外に出ちゃっていますという状況なのだそうです。
私史上、最もエキセントリックな「外に出ちゃっています」です。
ガソリンが燃えずに外に出ちゃってたら、何かの拍子に燃えませんか?
バック・トゥー・ザ・フューチャーのデロリアンみたいに、過去や未来に行かないくせに燃えませんか?
でも、車屋さんがめちゃくちゃ良い人で、欲しい車が見つかるまで代車を貸してくれるという温情を賜っています。
特に高額な車を買うという訳でもないんですよ。慎ましやかな小さな車を買うことを告げているのに年末年始、ほぼ1ヶ月間くらい代車を貸してもらえることになっています。
人様の 優しさあふるる お正月
車壊す神あれば、車貸してくれる神あり。
プライベートと言えば、確定申告も今のうちにやってしまわないと個人的なことは二の次三の次という多忙なシーズンに突入してしまいます。NSCの同期の徳井くんがそれはダメなことなのだと教えてくれています。そうなんです。確定申告はとても大切なのです。時間を大幅に奪う悪魔のようなイメージでとらまえていますが、人生は計画的に行かなくてはいけないのです。
でも、初となる助成金の支給決定通知もいただきました。とても嬉しかったです。これは耳の不自由な方へのサポートを可能にするための大切なお金です。
門真国際映画祭は映画のバリアフリーを目指してテクテクと歩いています。
昨年新たに創設されたゾンビ部では、身体に優しい血のりの開発も成功を収めたと言えますし、高齢者向けの居場所つくりとしてはじまった、「みんなで映画を観る上映会」では、上映後、参加されていた高齢者が映画に感動して泣いたという快挙も成し遂げました。
全米が泣かなくてもいいのです。
こういうひとつひとつがモチベーション。
しかしながら、門真国際映画祭オンデマンドのクラウドファンディングは低調で、このままでは200万円近くの借金ができる可能性が高く、思わしくありません。泣きたいのは私だったのかもしれません。
この門真国際映画祭オンデマンドが成功すれば、翌年か再来年には、オンデマンド上で映画祭が開催できるので、これはどんな災害に遭っても継続できる力を得ることに繋がります。
そして何よりも、登録してくれた映画を世界中のプロデューサーに届けることができる夢のようなシステムなのです。
募金活動も本格的に始めています。
「映画による心の復興支援」これは、ソフトバンク社の「つながる募金」に採用していただいた被災地支援として無料の上映会を実施するための募金活動です。
すて猫を映画スターにすることで、動物愛護の精神を伝えたいという「すて猫スタープロジェクト」もより広く知っていただくための準備をしています。
この2つの募金活動につきましては、お店先に、募金箱を設置してあげても良いよというお優しい方々を募集しております。
あと忘れてはならないのが、妻が作ってくれたお雑煮がめちゃくちゃ美味しかったです。
悲喜交々。
門真フィルムコミッションの2020年がはじまります。
皆様、本年もよろしくお願いします。
門真フィルムコミッション理事長 奈須崇