テーマとの付き合い方
vol. 10 2021-02-13 0
本プロジェクトにお越しになった皆さま
こんにちは。
監督の葛西です。
本日は、テーマについてのお話をします。
今作の『バンドワゴン』で掲げているテーマは
「今を生きる私たちは、この時代で、希望を抱けというのか」
としております。
こちらは、クラウドファンディングのメインページでもご紹介させて頂いておりますので
内容については、触れずに進みます。
そもそも、この文については長々と話すことはありません。
「テーマ」というものについての私見としては、立場・考えによって捉え方は様々である、というものです。
だからこそ、テーマの内容について、私は長々と文章で説明をしません。
伝える為の文ではなく、1つのよりどころとして掲げています。
じゃあどんな時にこれが必要になってくるのか、どんな時に使うのか。
それは、自分の中に迷いが生じた時です。
私は、そんな時、この文を自分に問うてみます。
先日のお話を例にしてみると、
朝まで台本の製本作業をし終え、いつもより遅い朝を迎えました。
目覚めた瞬間、まだ横になっている私は思いました。
「なんでこの作品作っているのだろう」と。
自分の時間、お金、知り合いを使って、これを作った後、何が残るんだろう。
これで商売する訳でもなく、有名な映画祭で賞を獲ってステップアップや事業に繋げる訳でもない。
ただ、作ろう、という思いから始まっただけなのです。
だから直ぐに答えが出なく、ネガティブな方向に考えが至ります。
どんなに綺麗な言葉で自分をなだめようとも、負の思考の連鎖からはなかなか脱することはできません。
でも、そんな時、問うてみます、このテーマを。
特に答えを持つ訳では無いこの文ですが、この文を考えた時の記憶を蘇らせてくれます。
そして「起きよう」と思います。
先程述べましたが、テーマは、立場・考えによって捉え方は様々である、と。
じゃあ、スタッフやキャストもその対象となるのか。
当然そうなります。
そんなんでいい作品が撮れるのか。
わかりません。
私は、私の考えの中で、テーマや役、各シーンの捉え方を、スタッフ・キャストにお話しします。
答えを求められれば、答えられますし、判断できます。
ですが、全て答え合わせすると、新たな価値を見出すことはできないのではないかと思います。
私が取り組むべきことは、新たな価値を導き出す土壌を作ることなのだと思います。
少なくとも、私がスタッフ・キャストとお話しをすることで、相手には何らかの影響があるのだと思います。
今までの捉え方から変わらずとも、逆に同調するでも、その中間でも、何らかの影響があるはずだと思います。
そんな感じで、私はテーマと付き合っています。
では、今後とも宜しくお願いします。