関係者メッセージ:(一社)岩手県山岳・スポーツクライミング協会会長 吉田春彦
vol. 3 2025-05-09 0
「岩手山の花と木」は登山コースごとの花と木の魅力を伝える本です。
この本をきっかけとして、岩手山の魅力を普段体験できないボッカの大会「ボッカ大将」や協会で管理している「八合目避難小屋の管理体験」をしてもらうことで、日本山岳・スポーツクライミング協会とも協力して「登山」を考えてもらおうとスタートした企画でしたが、火山活動が活発化したため登られなくなってしまいました。
このまま止めていいのか? だめだ!前を思い出せ!
前回も同じ場所で火山活動が活発化し入山規制がかかり、周辺の観光業は風評被害で大きな打撃を受けました。規制解除に向け何度も現地調査に協力し山に入った時、二年間人が入らなかった登山道は笹が生い茂り、ヘッドランプを持たない人たちを連れ大変な思いで下山したときは真っ暗ということもありました。
このような時に何をするか、何をしてきたか、何かを伝えなければならないとの思いもあり企画を進めてまいりました。
岩手山は公的に登山道整備がされていますが、全国にはまだまだ整備されていない登山道がたくさんあります。このような企画で登山道整備につなげ全国に広げていくことは、全国の登山者の安全登山につながることです。
岩手山は登っても、見てもいい山です。石川啄木が、「ふるさとの山」と詠み、宮澤賢治が何度となく登った岩手山を岩手の湯につかりながら文学の面からも楽しめる企画です。
また、山に入れなくても、手ぬぐいや「岩手山の花と木」で岩手山を思っていただければ幸いです。
まだまだ伝えたい思いはありますが、何卒岩手のみならず、全国の山を守る人々の思いをご理解の上是非ともご協力願います。
(一社)岩手県山岳・スポーツクライミング協会 会長 吉田春彦
環境省 自然公園指導員
南岩手山岳遭難対策委員会盛岡救助隊長
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