スチールの話 書き手:わたしのような天気
vol. 2 2026-10-19 0
『ジミ・ヘンドリックスによろしく(仮)』を応援していただきありがとうございます!
スチール担当のわたしのような天気です。
私は普段、俳優として活動しながら、映画のスチールや俳優・アーティストの宣材写真を撮影する仕事をしています。今回、監督・大岩陸翔こと死人フェアの切実さとユーモアに突き動かされこの映画を撮ることをそそのかしました。同時に、この映画のスチールは監督ではない目線での切実さが必要!そんなの私にしか撮れねえよ!と思ったため、スチールも担当させてもらうことになりました。
私は、画面に映っている空間以外にも、当たり前にその世界が存在していることを納得してもらうために映画で写真を撮っています。私はカメラを持った俳優だからです。姿は映っていないくても、この身体は物語の中に存在しています。
本投稿では主に、現場前に撮影していたビジュアルの意図を語らせてください。
この写真は、主人公である、中田亮一(写真中央)(俳優:西村智翔)率いる高校軽音部バンドの架空のアーティスト写真です。Ba.清水清次(俳優:赤間洸介)Dr. 奥森塊(俳優:内田倭史)が写っています。
このアーティスト写真を撮ろうと言ったのはドラムの塊です。
「あったかくなってきたしさ、川いこうぜ、川。アツくね!?」
バンドの方向性にあまり興味のない亮一と、バンドの方向性の相違にあまり興味のない清次は、塊のその誘いに、前向きではないにしろ、乗りました。ちなみにまだ全然川は寒くて、撮影中、塊を除く二人の肌は鳥肌でびっしりでした。
この写真には、他二人の衣装のテンションと少しズレた美的感覚を持った清次、カッコつけることを冷笑してしまう亮一、ただ自分がアツいと思う姿を体現する塊がそれぞれの姿で映っています。
本人たちはなんだかんだ自分たちがかっこいいと思っているけれど、ちょっとずつズレている。空は狭く、曇っている。光は淀み、表情はかたく、川の水は冷たく濁っている。
でもこれが現実で。
私たちはここ以外のどこにも行けないから、この身体で生きていくしかないから。ちんちんはうまく勃たないし、絶望を叫ぶ言葉すら持っていない。
終わりそうな世界は、終わったとしてもその先に続いていく。生きていくしかないのだから、
だからどうにか、自分たちの言葉で叫ぼうと、もがく。
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先日、無事本作の撮影が終わりました。
まだ半分しか現像できていませんが、映画の中に確かに存在した世界を収めた最高の写真が撮れたと思います。スチールは順次公開していくので楽しみにしていてください!!
また、本作クラウドファンディングのリターンには、私が撮影した本編スチールをL版サイズでプリントしてお送りするリターンがあります。(「もっと応援プラン①」、大応援プラン)。
写真行為においては、「撮る」というプロセスが重要視されがちですが、私は常々、撮った写真をどのように鑑賞者に届けるのか、見せるのかが大切だと思っています。展示にするのか、写真集にするのか、プリントにするのか。そこにどんな必然性があるのか。どのような形で届けるのかで、個人的なものだった写真は他者と共有できるものになると考えています。
今回、映画のスチールをプリントして誰かの手元に届けることは、物語の世界に存在していたものを、スクリーンの外へ持ち出し、ひとつの物として手渡すことができるという必然性のもと考案したリターンです。
最高のプリントでお届けします。もちろん、本作のスチールプリントを手に入れられるのは、今のところこのクラウドファンディングのリターンのみです。
プリントをゲットできるプランを選んだ方は、本当に楽しみにしていてください。
そして、まだクラウドファンディングでの応援を迷っている方も、ぜひこの機会によろしくお願いします。クラウドファンディングは10/30までです!
10月19日現在、360,845円のご支援をいただいております。
ご支援いただいた皆様、本当にありがとうございます。
引き続き、映画『ジミ・ヘンドリックスによろしく(仮)』をよろしくお願いいたします!
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