僭越ながら、クラファン担当・市来からもご挨拶させていただきます。
vol. 5 2024-10-09 0
クラウドファンディング担当・市来聡一朗
合同会社九十九代表。編集者兼ライター。1980年生まれ。千葉県出身。千葉県立東葛飾高を卒業後、東京学芸大に進学するも中退。飲食店の店長やリゾートレストラン経営などを経て、2007年より地方紙の記者として7年間勤務。フリーでの活動の後、16年に編集プロダクション(株)ラユニオン・パブリケーションズに入社すると、ビジネス誌「プレジデント」をはじめ、編集者兼ライターとして多様なメディアの制作を手がける。19年、同社取締役に就任。24年4月に同社を退社し、翌5月に「つくる」をとことん追求する合同会社九十九を立ち上げる。
このクラウドファンディングのページ制作および運用を担当している合同会社九十九の市来と申します。本作品の柳監督とは、高校時代からの長い付き合いです。彼がどのように映画にひき込まれていったのか、その過程を近くで見てきた生き証人の一人でもあります。
柳監督は、昔からとても不器用な男でした。こんなに生きるのがヘタクソな人間を、私は他に知りません。ですので、この長い付き合いの中で、彼がうまくやっている瞬間を私はほとんど見たことがありませんでした。いや、あるにはあるのですが、そのほとんどは彼が自分自身を押し殺している時。彼がやりたいことをやろうとした途端、周囲の求めとは大きなギャップが生じてしまい、その度に大小さまざまないさかいを起こしてきたことを、私はこれまでに何度となく目撃してきました。
そんな彼のやりたいという衝動が抑え切れなくなって製作されたのが、今回の初監督映画『事実無根』になります。「きっとまたうまくいってないんだろう」。そう考えたからこそ、昨年末には無理をして大阪の先行上映会に足を運びました。これが彼の作品をスクリーンで見られる最後の機会になる気がしていたからです。ただ、そんな私の予想は見事に裏切られました。彼が自分自身のやりたいを追求しながらうまくいっている姿を、私はこの時初めて目にした気がします。彼の愚直さや真っ直ぐさや自分に嘘をつくことができない不器用さの生かしどころはここにあったのかと、心から感動しました。
柳監督は40代半ばです。ここまでは決して早くはありませんが、まだ全く遅くもありません。これからは自分の魅力や強みを生かせるその舞台で、自由自在に活躍してほしい。そのために私が培ってきたキャリアやスキルを生かせるのであれば、私自身にとってもこんなに嬉しいことはありません。この作品に関わったことを通じて、私自身もこれからのキャリアの中で何をしていきたいのかを改めて整理できた気がします。
柳裕章という人間の面白味と深みが凝縮された映画『事実無根』。皆さんにも何かしらの気づきや発見が生まれることと思います。お一人お一人にとって最適な劇場でその瞬間を迎えられるよう、本プロジェクトへのご支援を何卒よろしくお願いたします。