「in-Sight インサイト」に寄せて:⑥小池陽慈さんコメント紹介
vol. 7 2025-12-16 0
こんにちは。
合同会社在野社の浅野です。
今回はご寄稿者の小池陽慈さんの応援コメントをご紹介します。
予備校講師業の傍ら文筆活動に邁進。代表作『マンガ森の彷徨いかた』(三省堂書店・刊)では有名無名問わず光る漫画作品を拾い上げ、独自の視点で論じています。弊社刊行『となりのとらんす少女ちゃん』も高く評価いただきました。
▷参考[02]人間の肯定 ~とら少『となりのとらんす少女ちゃん』~https://note.com/gendaibun/n/nedb3293ecde4
この度は「in-Sight インサイト」の理念について真に向き合う文章を送ってくださいました。
来年2月、『マンガ森~』の続編ともなる漫画評論をお届けします。
ぜひ楽しみにお待ちください。
私は、シスジェンダーかつヘテロセクシュアルの男性です。家父長制的価値観の束縛から自由にはなりきれていません。いわゆる学歴も、まずまずの経歴を持っています。子どもの頃から家には本があふれ、習い事なども望むままにやらせてもらえました。この国で暮らすうえで、言語的、民族的、「人種」的な不利益を感じたことなど一度もありません──要するに、私は、この社会におけるマジョリティです。つまり、この人生の中で、たくさんのマイノリティを虐げ、傷つけ、踏みにじってきた、そんな人間であるということです。
正直に告白します。私は、性的マイノリティを揶揄するテレビ番組やマンガなどの表象にゲラゲラ笑い転げていたような、そんな人間でした。骨の髄から悔しくて、情けなくてたまりません。人生における残された時間は、私が踏みにじってきた人々への償いに費やしたいと思っています。私のような人間が二度と現れない、そんな未来に向けて。
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執筆業、予備校講師。放送大学大学院博士後期課程。日本の植民地政策の中で抑圧されてきた人々の著した日本語の文学を、マジョリティとしての私がどう読み、どう後世へと手渡すか。そうした観点から、知里幸恵、香山末子、宗秋月のテクストを研究しています。論文に「「文今分オモニのにんご」から読み直すデリダ」『社会文学』、「「コスモス」の織り成す緊張/緊張の織り成す「コスモス」」『日本文学』等。単著に『マンガ森の彷徨いかた』(三省堂)、『スマホ片手に文学入門』(笠間書院)、『ぼっち現代文』(河出書房新社)、他。
【追伸】
明日12/17(水)12:00にプレオープンサイトを公開いたします。何とぞよろしくお願いいたします。
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