エディブル・スクールヤード・ジャパン代表の堀口博子さんの応援メッセージ
vol. 26 2025-06-19 0
アーバンファーミングとは何を私たちにもたらしてくれるのだろう? コンクリートとガラスと金属に覆われた、安全と危険が表裏一体の1400万人が暮らすこの大都会 を生きる場所として選んだ人たちが、東京を健康で幸福な都市に換えられるかもしれないと心踊 らせる。2拠点生活を実現してもなお、東京を愛してやまない人たちでもある。
東京で最も空き地が残されている場所は実はビルの屋上にあるそうだ。そこに多様な食べられる 植物を育て、生き物を呼び寄せ、森のごとき生態系を、この魔界都市に本物のオアシスを創ろう と目を輝かせる人たち。都会で廃棄される資材を土に換え、1㎤に16億もの微生物が棲むという 堆肥に手を突っ込み、美味しい汗をかく時間を日々のルーチンに加えた親愛なる仲間たちの大いなる企て、ART FARM IKEJIRIに心からの応援を送りたいと思う。
ART FARM IKEJIRIは、世田谷と渋谷のエッジに在って、ここを訪れるすべての人たちの心を間違 いなく溶かす、否、酔わせるに違いない。なんといっても、このファームの半分はワイン用葡萄栽 培地と聞く。
ART FARM IKEJIRIは、私たちエディブル・スクールヤード・ジャパンが受託運営する日本橋茅場 町にあるルーフトップ・コミュニティガーデンEdible KAYABAEN/カヤバエンとは父親を同じくす るファミリーそのものなのだ。父親とは、このファームを設計するパーマカルチャーデザイナーで 指導者のフィル・キャッシュマンのことだ。
Edible KAYABAEN/カヤバエンは2022年に始まりひと足先に、生物多様性に富んだ美しいガーデ ンを作りつつある。何事もまず3年、継続の先に本物の生態系が姿を現してくれるだろう。ART FARM IKEJIRIは廃校となった中学校跡地、今昔地域の人たちのさまざまな記憶が宿っている。現 代においては、地域の子どもたちのサードプレイスとなって格好の居場所をなることだろう。そ の時には、私たちエディブル・スクールヤード・ジャパンがお手伝いに参じたいと思う。 ネクストゴールの成功をお祈りしています。GO FOR IT !
堀口博子/エディブル・スクールヤード・ジャパン代表
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