アシスタントプロデューサーと監督 〜Vo6〜
vol. 8 2020-01-26 0
井上と解散し、お昼に秋田に到着しました。撮影の準備をし、ホテルに戻って、ベットに横たわると「記事できました?」という一通のライン。
堀菜々子からです。彼女は映画『僕らは春が来る前に』のアシスタントプロデューサーであり、クラウドファンディングも担当し、さらに僕のスケジュールまで管理しています。
恐ろしい。
堀を一言で言うと『美人のおっさん』
第三者いわく、堀は美人らしいですが、僕は彼女のいろいろな要素を知ってしまったのでそうは思わなくなってしまいました。
お酒好きで、意外とずぼらで、そして僕に対しての尊敬はゼロに近い。そのくせ僕以外の人間に対しては愛想よく、上品キャラを売っている。
この場だから言います。皆さんが見ている堀菜々子は嘘であると。(プロデューサーの川嶋からは「全部含めて菜々子です!」と怒られました)
堀に今後の仕事のスケジュールやこの作品について電話をしました。
「お金の使い方気をつけてくださいね」「なんでもかんでも仕事受けるの辞めてくださいね」「それと記事いつになったらできるんですか?」
と相変わらず口酸っぱく叱られる。地元のオバサンを思い出しました。
プロデューサーの川嶋と同様、2019年の夏に日本映画大学と韓国の韓国芸術総合学校で韓国のケアーツの日韓合作映画プロジェクトで彼女に出会い、堀はその企画で記録と制作部を担当していました。
当時から負けず嫌いであり、仕事を受けたら何がなんでもやりきるというのが彼女で、そういう所は僕も尊敬しています。
そして、井上と同様僕は彼女を今回のメンバーに誘いました。
すんなりやると言ってくれました。
最初は記録をやりたいと言っていたので、彼女は2年生ってこともあり記録の助手でおいでよと言いました。しかし、結局は人が足りず重要なアシスタントプロデューサーとなった彼女。
ここでアシスタントプロデューサーの仕事について。
主にアシスタントプロデューサーのやることとは、俳優部の連絡やキャスティングについて管理することです。
「2年生にこの仕事を任すのは負担が大きすぎる」と、またもや川嶋とは論争になった。
僕らみたいな駆け出しの若手が大手事務所と上手くコミニュケーションをとることはかなり困難なものだ。しかし僕は、彼女は必ずできると思っていた。
なぜなら彼女は川嶋と同様、芯の通った強く賢い人だったからだ。だから最後まで信頼ができた。
堀「尾崎さん今日中にこれ終わらせといてくださいね。」
尾崎「はい」
川嶋「尾崎さん、この仕事は終わりましたか。次はこれしといてくださいね」
尾崎「はい、頑張ります」
こうして僕への圧は2倍になった。
そして堀が合流した一週間後に脚本の第一稿が完成した。
いよいよ、ここから僕らの戦いが始まる!
監督 尾﨑優一