出演者コメント 宙崎抽太郎さん
vol. 2 2023-07-19 0
映画『ある運び屋の鍵』スタッフ・キャストからのメッセージ、掲載順はランダムでお送りしています。
今回は「受取人」役・宙崎抽太郎さん。出演シーンで放つ存在感も凄いですが、コメントも凄い。
私の出番はカットされるかもしれません。が、森映画は、まろやかな日本酒のように美しい。味わいが液体だ。そして、自然体。昼間でも、優しい闇夜。世紀末の自由さが漂う(21世紀初頭でも)。何故か、悲しいのに底が抜けていて、世界の芯はしっかりしているのに柔らかくなる。初めての森監督の撮影現場で、監督は常に、自然体だった。私がズボンの前に●●を●●していても。私が、森監督をブチ切れさせるために、●●を●●してきても。大丈夫です、この人は、こーゆー人なんで。全て、スルーして包摂してくれた。それは、私の、人間性に対してだろうか、それとも、役者としての役割上だろうか。私は、自称、サル学を営むサルの惑星のサルで、悩むなどという高尚な脳機能を持ち合わせていないが、東京のTHE雑踏は、気持ち良かった。だが、私は、きっと、気持ち悪いだろう。浮いているだろう。だから、私の出番はカットされるかもしれません。もしも、見れたら、きっと、それは、森監督の映画的受容力の炸裂であり、死神の加護があります。いえ、きっと、日本酒神の加護があるでしょう。何か、いいことあるかもしれません。私は、自分がどんなに、胸板に釘を打つが如く痛く、下手くそでも、大丈夫です、こーゆー人なんでと、笑顔で直視することでしょう。人間自体が下手くそです。だから、温かい目で酩酊してください。^_^