今やアートの舞台としても注目される瀬戸内海。しかし、その海底には多くのゴミが眠っています。
川から海に流れゆくゴミを追う体験イベントでゴミと海への意識を変えるプロジェクトです。
今やアートの舞台としても注目される瀬戸内海。しかし、その海底には多くのゴミが眠っています。
川から海に流れゆくゴミを追う体験イベントでゴミと海への意識を変えるプロジェクトです。
日本のエーゲ海とも呼ばれる瀬戸内海の現実。
瀬戸内海は、昭和9年に日本で初めてとなる国立公園に指定されるなど、その景観の美しさで知られていました。最近では国際芸術祭の舞台として瀬戸内海の各諸島が注目されるなど、新たな面が引き出されてきています。
ところが、現実には、海岸の景観や漁業の妨げとなる漂着・漂流ごみが数万トン単位で蓄積・浮遊を繰り返しており、生態系への悪影響が懸念されています。私たちがこれまでに行った海底ごみの回収活動でも、2009年度実施時(参加者112名・底引き網漁船8隻)において1907個・107.8kgの海底ごみを引き上げ、2011年度実施時(参加者120名・底引き網漁船9隻)では891個・57.4kgの海底ごみを収集しています。
人が、川にゴミを捨てることで、それが川を流れて海に至り、川と海、生命の根源である水が汚されています。それは魚等の生態系にも影響を及ぼしています。
しかし、多くの人はその現状を知りませせん。日常の中で川に意識を向けることも少ないのではないかと思います。県や市町村などの行政機関がこれまでも長期に渡る啓発キャンペーンなどを展開されていますが、残念ながら生活上の意識を変えるまでには浸透していないと感じています。
ゴミの現実を知るための調査をイベント形式で楽しく開催!
そこで、今回のプロジェクトでは、多くの方を巻き込みながら参加型の「河川ごみ漂着状況の調査」とその「報告会及び体験型啓発イベント」を開催します。
参加型で開催することで、多くの方と一緒に現状を知ることができ、またその報告会と併せて具体的なアクションを行うことで、河川や海をきれいにしていく意識をもった人を増やします。
■河川ごみ漂着状況の調査
岡山の三大河川の一つである旭川をフィールドとして、子どもからお年寄りまで幅広い世代から参加者を募って調査を行います。
旧建部町から児島湾までの旭川流域を散策し、発見した河川ごみを写真に収め、提供してもらって、一緒にマップを制作します。また事務局スタッフ並びに行政担当者、大学生スタッフ等により調査チームを組成し、もう一歩踏み込んだ漂着ごみのたまりやすい場所について現状と原因の把握も行います。
4月
・実行委員会の立ち上げ(ボランティア学生募集)
・見つけた漂着ごみの写真募集
・スタッフ、実行委員会 河川の視察
5月
・調査チームによる河川漂着ごみの実態調査開始
■河川ごみの状況報告会及び体験型啓発イベントの開催
2014年8月建部町にて、上記調査の報告会及びイベントを開催します。
河川ごみが水や生態系に及ぼす影響、旭川の歴史について、子どもから大人まで楽しく参加しながら学べるワークショップを実施します。5月に開催した事前調査の結果報告もパネルにて行います。
6月
・参加者募集広報の開始
・チラシ作成・配布
8月
・体験型啓発イベントの開催。
11月
・清掃活動の実施
翌年
2月
・報告書・記録DVDの配布
3月
・交流会振り返りの実施
清掃活動から円卓会議まで、海ごみを無くすために挑戦を重ねています。
NPO法人グリーンパートナーおかやまは、岡山県を中心とした住民に対して、自然環境、社会環境、家庭環境、人間環境をより浄化することを目的として活動を行っています。
活動を通じ、地域が、岡山が、日本が、そして世界が豊かに、幸せになることを理念として揚げており、地球環境のことを考えるならまず地域から、子どもたちとともに未来のことを考えることが大切であると考えています。
平成10年に前身団体の「環境を守る会」を立ち上げ、平成12年にNPO法人グリーンパートナーおかやまを設立して、現在まで活動しています。平成20年からは岡山大学との共同研究によるコバノミツバツツジの再生(瀬戸内海国立公園天目山の原種を育苗。栽培と植樹)にも取り組み、平成23年には、 「世界の宝石-瀬戸内海」を磨く「天目山周辺の荒廃二次林の整備と自然環境の体験学習」in瀬戸内海国立公園天目山や、「世界の宝石-瀬戸内海」を磨く ~海底ごみ回収底曳き網体験学習ワクワクキッズ海底探検隊~in香川県小豆郡土庄町沖、「世界の宝石-瀬戸内海」を磨く~海底ごみ回収底びき網体験学習~in岡山県備前市日生町 日生諸島頭島などを実施。以降、様々な面から瀬戸内海のゴミに関する問題に取り組んできました。
また、平成25年には「世界の宝石-瀬戸内海」を磨く 中国四国環境サミット-海ごみから瀬戸内海の環境を考えるin岡山を開催し、瀬戸内海「海底ごみ」円卓会議も開催いたしました。
岡山から流れるゴミが四国で悪影響を及ぼすことも
瀬戸内海の沿岸には岡山だけでなく、中国・四国の自治体があり、それらの連携が必要です。例えば、岡山から流れて物も含む生活ごみが瀬戸内海に面した対岸である香川県小豆郡土庄沖でも漁業、魚貝類にも悪影響を及ぼしています。今回のプロジェクトで生活ごみが人の手で河川に流されている事を多くの住民に知らせ「ごみポイ捨て0作戦」運動に向けたいと考えています。
なお、本プロジェクトの後には、河川のごみ、海底ごみの課題を繋げ、岡山県の市長会議を開催することも計画しており、現在、働きかけを行っています。また来年には、笹川のごみ探検清掃活動や、学校・幼保育園でごみの課題に関するエプロンシアターを活用した環境学習も強化していきたいと考えています。笹川のごみ探検清掃活動は、平成27年度に実施予定です。その他にも、里山斜面のごみの見える化清掃など、川、海だけではなく、ごみに関連している様々な課題を平行しながら解決に向けて歩んでいきます。
そして、取組を岡山から他県に繋げ、瀬戸内海国立公園海底ごみ一斉清掃の実現に向けて歩んでいきたい、今回の取り組みをその一歩としたいと思います。
想定されるリスクとチャレンジ
今回のプロジェクトを実施する予定の「旭川」は一級河川であるため調査許可が取れない場合に実施できないというリスクがありますが、イベントの内容要は変更の必要があるとしても、核となる河川の漂着ゴミの調査は支障ありません。
なお、台風などの悪天候時の場合については、小雨決行。台風などの悪天候時の場合は、予備日を設け実施します。
「世界の宝石-瀬戸内海」を磨く!
すべての命を守り育てるのは、あなたと私達です。
未来に水、土壌、空気の恵、歴史や文化をつなげられるのも、あなた自身です。
活動に、大事なあなたのご寄付を活かさせてください!