事の発端
vol. 7 2020-09-26 0
さて、事の発端は今から19年ほど前、当時嫁が務めていた会社が「Phat Photo」という写真雑誌の編集に関わっており、その中で金武 武さん(当時は福田武さん)が取り上げられたこと。仕事が忙しかった妻に代わって、私が金武さんのインタビューテープの書き起こしをやることになったのです。そして、花火写真のインパクトもさることながら、どうして花火写真を撮るようになったのかを詳しく語られたその内容に魅せられて、発作的に是非ともそれを小説にしてみたいと思いました。
最初のインタビューは2002年の4月に始まり、最後が2010年の10月、合計5回行いました。その間にも、またその後も、一緒に花火大会に行ったり、セミナーを受けたりと、ネタを蓄えてきました。しかし、とにかく情けないほどの遅筆で、半年近く1行も書けない時期もありました。数々のエピソードをどう繋げていけばよいか、また、どう削ぎ落としたり膨らませたりしていけばよいか、そして約40年間の人生の軌跡をどうまとめたらよいか、あれこれ考えて悪戦苦闘しました。何とか書き終えたのが今から3年ほど前だったと思います。
その間、目指していた長編小説の公募は終了。400字の原稿用紙換算で660枚(現在の枚数。当時は730枚)になる小説は行き場を失い、途方に暮れていましたが、その後、新潮社の編集者と新潮講座等でお世話になるうちに、自費出版という手があることを具体的に知り、金武さんとも相談して、その手に乗せて頂くことにしました。
入稿は10月、一旦は私の手を離れますが、それから何度も誤字脱字の訂正、言葉の見直し等のやり取りが行われることでしょう。また、どの写真を表紙にするかなど、大いに悩みそうです。
また何かありましたら、ご報告させて頂きます。