「唐津国際映画祭2025閉幕」スピーチ全文
vol. 15 2025-07-29 0
こんにちは!唐津国際映画祭事務局です。
モーションギャラリーで実施中の
クラウドファンディングは、いよいよ残り3日間となりました!
目標達成後も変わらず
応援を届けてくださる皆さま、
本当にありがとうございます。
本日は、7月13日の映画祭最終日、
授賞式の最後に、「唐津国際映画祭」
エグゼクティブプロデューサーの甲斐田晴子より
お伝えさせていただいたスピーチ全文をご紹介させていただきます。
「唐津国際映画祭2025閉幕」スピーチ全文
唐津国際映画祭もいよいよフィナーレを迎えました。
7月8日から始まり、今日まで6日間皆さん最後まで伴走頂き誠にありがとうございました。
今回の映画祭は、私達が、2021年にショートフィルム映画祭を開催して以来、5回目となる映画祭ですが、私達の映画館シアターエンヤが単独で主催する国際映画祭としては初めての映画祭となりました。
応募から一次審査、ノミネート、更に翻訳や字幕の挿入、海外ノミネート者の来日手配、ワークショップやおもてなし企画など、本映画祭を開催するにあたっては、想像を遥かに超えた苦労がありました。ですが、その努力が報われる以上に、素晴らしい作品との出会いがありました。更に、海外作品の多くが、本映画祭がプレミア上映(※日本で初上映)であったことは、大変栄誉あることだと思っています。
今回のアワードの結果を見てもわかるように、国外勢の映画が圧倒的に力があったことも事実です。それは、技術の問題以上に、人間をどう描くのかという哲学、社会や世界への観察眼の鋭さ、視野の広さの違いからくるものであるように感じました。
銃撃戦の繰り広げられる中でも、美しい詩を生むことができる、理不尽な日常の中に宇宙を夢見ることができる心を持つことができる、世の中は不公平で、不条理であるという事実と共に、人間はたくましく、踊り歌うことを忘れずに生きることができる、そしてどんな環境の中でも「魂は自由たりえる」、という事実を教えてくれているようでした。
国際映画祭の魅力は、世界の様々な映像作品を多国籍の人々が、同じ空間で映像体験ができることです。
映画は、私達が知らず知らずのうちにメディアによって作られたその国や文化、人々への偏見や先入観を、一瞬で吹き飛ばし、その違いについて、私達に豊かに自由に想像させます。そして、生きるとは何か、人間であるということはどういうことか、愛とは、平和とは何かについて問いかけます。
私達は日本という島国の中で、人口減少や少子高齢化、経済の減退など閉塞感のある中でもがき、光を求めていますが、世界の映像を見ると、それでも私達は豊かさと平和の中にあるのだという事実の中で、自らの呪縛を解き放ち本来の自分であること、自らを愛することを恐れずにいること、そして、日本人が世界の中で果たすべき役割について、深く考えさせられる映画祭でもございました。
今、ガザ地区からは、ジェノサイドのニュースが毎日のように届きます。そして、本映画祭には、イランから素晴らしい映画が届けられましたが、映画製作者は、戦争による空港封鎖による影響で、来日が叶う事がありませんでした。
私は、映画には人間の精神を耕し、あらゆる人々への想像力を豊かにし、私達1人1人には無限の可能性と愛が満ち溢れていることを知らせる力があると感じます。そしてそれは、世界を平和にする力になると信じています。
私達の映画祭が、これから映画を作る人たちにとって、これからも映像作品を作り続ける勇気と、素晴らしいネットワークの構築につながり、また、唐津という日本の美しい地方都市が世界に発信されると同時に、人類の平和に少しでも繋がっていくことを願い、祈ります。
最後にもう一度、素晴らしい映像を届けて下さった映画製作者の皆さまと、映画祭の実現に尽力し伴走していただいたあらゆる皆さまに、深い感謝と敬意を表し、私の挨拶としたいと思います。
私達の歩みは始まったばかりです。
唐津といえば、伝統と文化の豊かな日本の都市というだけではなく、美しい映画祭のある町として世界に知られる日が来ることを夢見て、これからも頑張っていきたいと思います。本当にありがとうございました。
唐津国際映画祭
エグゼクティブプロデューサー
甲斐田晴子
クラウドファンディングは7月31日まで受付中です。
最後の最後まで、引き続き応援をどうぞよろしくお願いいたします!
唐津国際映画祭 事務局
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