ゴールまであと2日!【連載コラム】ダルク撮影記⑤(監督:中沢一郎)最終回
vol. 22 2026-06-29 0
ドキュメンタリー映画『ボーン・アゲイン 薬物依存症と生きる(仮)』監督の中沢一郎が、2004年から始めた映画撮影について振り返る連載コラム「ダルク撮影記⑤」をお届けします。
【連載コラム】ダルク撮影記⑤(監督:中沢一郎)最終回
《国を越えて、塀を越えて、メッセージを届ける》
近藤さんとダルクは2000年から刑務所内での受刑者の教育プログラムに参加するようになりました。違法薬物の使用、逮捕、刑務所での経験、社会でいうそういった負の要素は、一般の社会では言いづらいことだが、ダルクに来て仲間と一緒に、薬物依存の当事者として病院や学校などに自分の体験をメッセージとして届ければ、とても世の中の役に立つのです。だから刑務所を出所したらダルクに来てください。そして、一緒に回復を目指そうと伝えました。
さらに活動は国境を越えて行きました。2009年から近藤さんとダルクは数年にわたりフィリピンでの薬物依存症の回復プログラムを始めたのです。
ひとりの薬物依存症者だった、近藤さんが始めたダルクの活動が、刑務所の塀や国境を越えていく様子を撮影しました。
《受け継がれていく近藤恒夫のメッセージ》
2022年、近藤恒夫さんはガンの末期でした。かつて近藤さんに救われた仲間が、連日自宅に集まり、一緒に寄り添い過ごしていました。その様子を亡くなる直前まで撮影させてもらいました。
その時ダルクの新しい施設を、沖縄の宮古島につくろうとしていました。 「こんど、一緒に宮古島に行こう!」「パラダイスのような場所だ。」
近藤さんは最後まで夢を追い続けていました。
そして、ベッドの中で語りました。
「ダルクに救われたのは誰かと思ったらやっぱり俺だ。俺はダルクに救われたと思う」
薬物依存症を生きた、近藤恒夫さんからのメッセージです。
“人生に失敗はない”
“薬物依存症は誰にでもなる孤独の病であり、寂しさの痛みだ”
“負こそ正の力なり”
それはダルクの人たちに受け継がれていきます。
これは、“薬物依存症”という病、社会問題だけにとどまらない、一人ひとりの人間が背負う人生を見つめ、
もがきながらも懸命に生きなおしている姿を追ったドキュメンタリーです。
人間は弱い。だけど、その弱さの中に優しさがあります。
今の社会は強者の論理で動いています。
誰にでも人生をやり直すチャンスはあり、それは決して奪われてはならなりません。
失敗を繰り返しながらも、仲間と一緒に回復していく姿を、長期間にわたって見つめました。
(連載コラム終)
2009年 フィリピンの薬物依存症施設
2022年2月 自宅ベッドで
2023年 近藤さんを送る会
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ドキュメンタリー映画『ボーン・アゲイン 薬物依存症と生きる(仮)』制作公開支援プロジェクト
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2026年 6月30日(火)23:59ゴール
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