映画を観て頂いた方からのコメント10
vol. 15 2015-07-07 0
ダウナーかつ正統派(?)いじめ映画を彷彿とさせる序盤から、甘酸っぱさいっぱいのボーイ・ミーツ・ガール的中盤。そして第3の登場人物にして古賀の師匠となる黒柳さんとの『ベスト・キッド』な特訓を経て、いじめっ子カップル(と表記したものの、この2人もまたカップルという言葉では表現しきれない関係性があるように思える。それはさながら古賀と黒柳さんのように)とのタイマン勝負…はたしてこれはシリアスなのか、コメディなのか。はたまたそのどちらでもあり、どちらでもないのか? 先の読めない物語なればこそ、物語を語ることへの覚悟と勇気がほの見える。
皆川ちか ライター
世界を変えるのではなく、自分を変える。その狭間にある社会に引き裂かれる・・・作り手の情熱を「感じる」だけでなく、テーマに対する一つ一つの采配も「見逃さない」でほしい。エンタテインメントの面白さはそこに詰まっているのだから。
小原治 ポレポレ東中野スタッフ
映画で数ある高校でのいじめ描写のなかでも、過酷なものとして感じられた一方、古賀君のあわい恋で得られるしあわせ、別れのせつなさの表現がすばらしいと思いました。
的確なキャスティング(俳優の身体)のバランスに感心しました。
恋の力は偉大だ!と思わざるを得ない、美しいロケーションの光に最後まで明るさが信じられた物語でした。
小川原聖子 書店員
PFFアワード2014のコメントを紹介。『独裁者、古賀。』はエンタテインメント賞を受賞する。
※掲載は順不同