ありきたりな人生にスポットを当てる
vol. 9 2018-08-28 0
プロデューサーの和知です。
僕はこの映画で主演もしています。
役者を目指して上京したけど、その夢を諦めて田舎に戻って仕事をしていました。
リアルで身近にいそうなヒーロー物を作りたいと考え、自分の経験を元にダルライザーの原作が生まれました。
映画化に際して色んな厳しい助言などもありました。
『夢破れて戻って来た人間の話なんてありきたりだ。主人公は杞憂な存在でなければならない、憧れるような存在じゃ無いとダメだ!』
それは重々承知してますし、他の映画がたくさんそういう主人公を描いています。
僕はその“ありきたり” こそが、この映画の醍醐味だと思っています。
同じように夢を諦めて帰郷し、田舎で暮らしている人はたくさんいます。
そういう方々に「もう一回なんかやろうぜ!」って呼びかける映画とでも言いましょうか
好きなことやるって大変な事なんですが、自分には出来ないじゃなくて
自分にも“出来る”って、心に火を着けたかったのです。
僕に長男が誕生した時に、目が覚めました。
「この子が大きくなる頃、街はどうなっているんだろうか?
何かしてやれるだろうか?
でも…出来ないよな〜。
いや、出来る。
大人がそう思わないと子どもはやらない。」
この気持ちを伝えられれば、田舎を変えられるかもしれない。
そう考え
まずは大人の意識を変え、そして子どもの心へ火を着けていく
それがこの映画「ライズ」です。
この映画には変身して強くなるヒーローは出て来ません。
生身で、等身大。
どこにでもいる人(=私)が、ヒーローになれるかもしれない?
そんなミラクルやロマンを信じ、全国に立ち上がるヒーローが増えてくれたら本望です。