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“自分で”使える財布プロジェクトをクラウドファンディングで実現!
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1983年東京生まれ。 2012年に「東京にしがわ大学」というソーシャル大学に関わり、自分の住んでいる地域や人に興味を持つようになる。同時期に父親が認知症になり、地域にはさまざまな障害をもった人も住んでいることを意識しだし、自分だからできることが何かを模索しはじめる。 2017年より、NPO法人認知症フレンドシップクラブの本部スタッフとして「認知症になっても住み慣れた地域で暮らし続けられる社会」をつくるための活動に参加。 現在は株式会社DFCパートナーズに所属し、dfshopの店長とnihoのプロジェクトリーダーを務めている。
長生きをすれば認知症になることは決して珍しいことではありません。今回のプロジェクトでは、認知症になっても出来ることまで奪われず、自分らしい暮らしを続けられる財布をつくります。
はじめまして、 dfshopの清水祥子と申します。このたび“自分で”使える財布をつくるべく、このプロジェクトを立ち上げました。「自分で使える財布なんて当たり前じゃないか ! 」と思われるでしょうが、プロジェクトを立ち上げた経緯をこれからお伝えしていきますので、お読みいただけると幸いです。
私の父は現在75歳です。会社を定年退職した後、趣味のマラソンや母との旅行を楽しんでいましたが、69歳の時、父自身で忘れることが多くなったことに気づき、病院へ行くと アルツハイマー型認知症と診断されました。認知症と聞くと「何も分からなくなる」という悪いイメージがあるのですが、すぐに症状が悪化することはありません。実際父は、診断されてから6年経った現在も、介護を必要とせず自宅で自立した生活を続けています。
しかし6年前と今が全く同じということはなく、父の生活の変化は少なからず起こっています。
ある日のこと、父が 自分の持ち物を何度も確認していることに気がつきました。出かける前や歩いている時、バスの移動中にも頻繁にカバンの中身をひとつずつ出してチェックしています。どうやら記憶できる時間が短いので、財布を忘れていないか、落としていないか心配になっているようでした。
一緒にいる私や母が「大丈夫だよ、ちゃんと入っているから」と伝えても、 「いいの、確認したいだけなんだから」と言って父は自分で見ないと気が済みません。
また、別の場面でのこと。父は電車に乗るとき、障害者割引を利用するために券売機から切符を買いますが、ある時から 小銭をたくさん持っていてもお札を出すことが多くなりました。
電車に乗る時だけでなく、飲食店などでの支払いの時も同様のことが増えています。そんな時も私や母が「小銭があるんだから小銭で支払えば?」と手を貸そうとすると、 「さわるな ! お札で払いたいんだよ ! 」と言って父の機嫌が悪くなります。大黒柱である自分が、娘や妻に指摘される苛立ちと、今まで簡単に出来ていたことが出来なくなっていることへの苛立ちがあるように感じました。
しかし、すべての場面でお札を出すわけではなく、落ち着いて支払える場面では小銭で支払うので、小銭を使いたくないわけではないのです。珍しく小銭で支払った時に「小銭出すなんて珍しいじゃん ! 」と私が言うと、父は 「それくらい当たり前だろ」と誇らしげな顔をしました。
父が小銭を使わない時は、 焦ってとりあえずお札を出す場合と、財布を開いた時に小銭が見えないので小銭が入っていないと思う場合があるようです。
母が見かねて父の代わりに支払ってしまうこともあるのですが、こんな時私は、もしも父の財布がもっと使いやすいものだったら、家族が手伝ったり余計な口出しをしなくても、 父自身で支払うことが出来るのではないか、と考えるようになりました。
自分で持っていることがすぐにわかり、自分で支払える財布があれば……。
それが今回の “自分で”使える財布プロジェクトの始まりでした。
父の日頃の困りごとから、どんな財布なら父が使いやすくなるか考えてみました。
財布の特徴1 中身がパッと見える
財布の特徴2 探しやすい
財布の特徴3 ヘルプカードが入れられる
財布の特徴4 持ちたくなるデザイン
父の生活での困りごとは、財布以外にもあります。
しかし財布を選んだ理由は、 財布は生活必需品だからです。出かける時に財布を持ち歩かない人はいないのではないでしょうか?
認知症になったからといって、外へ出かけずに済むのであれば、財布は必要ないのかもしれません。しかし認知症は、診断後すぐに病院へ入院する必要もなければ、介護施設へ入る必要もない人が多いです。
現在、日本には 約500万人の認知症の人がいて、そのうち約70%の人が自宅で暮らしているというデータがあります。
出典:国際大学グローバル・コミュニケーション・センター『認知症の人にやさしいまちづくりガイド』
認知症になっても家族と出かけたり、買い物に行くなど外出するのは当たり前のこと。しかし外出時にちょっとしたミスで人から変な顔をされることがあります。それは 認知症かどうか見た目だけでは全くわからないからです。失敗することが増えたためか、父が外出する機会は以前より減っています。
出典:国際大学グローバル・コミュニケーション・センター『認知症の人にやさしいまちづくりガイド』
認知症の人の多くが、父と同じように日常生活で困りごとがあり、外出の機会が減っていることは上記のデータを見れば明らかだと思います。
今回つくる財布があることで、暮らしの中にある不安を解消し、 認知症になっても出かけやすい社会につながればと考えています。
◆アイデアミーティングの実施
財布をつくるにあたり、私以外の人からも財布のアイデアをいただきたかったので、2018年12月に dfshop主催でアイデアミーティングを実施しました。
アイデアミーティングでは、どんな困りごとがあるか出し合った後、それを解決するための財布をグループごとに考えていただきました。
「小銭が溜まってしまう」困りごとには「小銭が溜まっても良い財布」や、「失くしてしまう心配」には「GPSつきですぐに見つけられる財布」など、私だけでは思いつかなかったアイデアがたくさん出ました。
そしてその中から 「レジの人と一緒に支払いが出来る財布」というアイデアが、父にとっても使いやすい財布になるかもしれないと思い、財布の要素に加えてみました。
◆試作品の製作
財布を実際の形にするため、100円ショップで材料を調達して試作品をつくってみました。
◆父以外の認知症当事者さんへ意見を伺いに
試作品をつくった後、買い物などで財布を使う機会が多い女性の方々に試作品についてのご意見を伺いに行き、またそれと同時に財布についての困りごとがないかも尋ねてみました。
すると、財布をしまった場所が分からなくなって 何度も探してしまう話や、色が似ている百円玉と一円玉などの小銭が財布の中で見分けにくく、カードやお札が取り出しにくいという話を聞くことが出来ました。また、ある方はレジの支払いの際、隣にいる息子から「はやく出しなよ、財布の中に小銭いっぱいあるじゃん」と言われ、イライラして落ち着いて出せないと話してくださり、別の方は家族から財布を取り上げられて自信を無くした心境を話してくださいました。
困りごとでは、父や私の家族と似たことが他でも起きていることがわかり、試作品については、「財布の中の色が明るくて、お金が見やすいね」とか「財布の大きさはもう少し小さいほうが持ちやすいかな」などのご意見をいただきました。
さまざまなご意見をいただきながら、今後も改良を続けていきたいと思います !
ご支援いただいた資金は、下記の用途に使用させていただきます。
《今後のスケジュール》
5月下旬:財布の試作、ブランドロゴ依頼
今はまだ、私がつくったフェルトの試作品しかないので、これからプロに依頼し、試作品を何パターンかつくりたいです。
また、誰もが持ちたくなるブランドとして広めていくため、ブランドロゴ制作はプロのデザイナーに依頼します。“自立した暮らしを応援する”ブランドとして、財布以外のアイテムも増やしていきたいと思っています。
6月下旬:試作品完成、モニター調査、ブランドロゴ完成
試作品が完成したら、認知症当事者の方にモニターとしてお店などで使っていただく予定です。
8月下旬:財布完成 !
モニター調査後、さらに改良したら財布の完成です !
9月:完成披露イベント開催
10月:dfshopで販売開始
※目標としているスケジュールです。実際は変わる可能性があります。
財布を販売する予定の dfshopは認知症の人と家族のためのオンラインストアです。認知症になっても前向きな暮らしが出来るような商品の紹介や販売をしています。
毎年全国で開催している、認知症の人と地域の人が出会うきっかけをつくるイベントの商品なども販売し、これまでに3000人近くの方にご利用いただきました。
今回のプロジェクトでつくる財布だけでなく、認知症の人の暮らしを助けるアイテムを今後も増やしていきたいと思います。
◎お礼のメッセージ
感謝を込めてメッセージをお送りいたします。
◎プロジェクトで完成した財布
今回のプロジェクトで完成した財布をお届けいたします。どんなものが出来上がるかはこれからのお楽しみです !
◎完成披露イベントへご招待
財布の完成を記念して、都内で完成披露イベントを開催します。当日会場にお越しいただけなくても、特典を選ばれた支援者様限定にネットで動画配信する予定です。イベントでは、完成した財布を見ていただけるほか、財布が完成するまでのプロセスなどをお話したいと思います。現在、8月中の財布完成に向けて動いていますので、イベントは9月開催の見込みですが、日程などの詳細は追ってご連絡いたします。
◎商品カードにお名前掲載
ご支援いただいた方のお名前を財布の商品カードへ掲載させていただきます。
◎ブランドロゴ入りオリジナルエコバッグ
“自立した暮らしを応援する”ブランドのロゴが入ったオリジナルのエコバッグです。ロゴは現在制作依頼中です。
今までにない財布をつくるため、アイデアをすべて形にするのは難しいかもしれません。今回のプロジェクトで、あらゆる困りごとを解決する財布は完成しないかもしれませんが、出来上がった財布をたくさんの方に知っていただくことで、社会の意識を変えていきたいと考えています。それが、今の私に出来る最大のチャレンジです。
5年後、10年後の未来において、認知症であっても、障害があっても、 自分が出来ることまで奪われない社会をつくることが、このプロジェクトのゴールです。完成した財布によって、自分で支払いが出来る価値が広がる社会をめざして、“自分で”プロジェクトを進めていきます。
みなさまからのあたたかいご支援、お待ちしております !
3000 円
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