実行委員会メンバー(事務局)の2024抱負をお知らせします
vol. 1 2024-06-10 0
今年の「都市と循環2024」に向けて、事務局の抱負をお伝えします。
●吉里裕也(東京R不動産/SPEAC,inc. 共同代表)
これからの都市はどこに向かってゆくべきなのか? 「都市と循環」を立ち上げたのは、そんなシンプルな問いからだ。 今後、世界的にも都市化が進む。2050年には全人類の70%が都市に暮らすという。 都市が地球に与える影響がどんどん大きくなっていくのだ。一方、ローカルや里山での循環型な暮らしが見直されている。暮らしに関わる建築と場をつくっている僕のまわりでは、その流れが特に顕著に感じられ、そんな日常が正直羨ましいなとも思う。 都市で暮らすということは、大切な何かを我慢しなければいけないのだろうか? そんな思いを抱きながら都市で暮らしているなかで、「循環」な暮らしにそのヒントがあるのではないかと思いに至った。「都市」と「循環」そもそも相反する概念でもあるのだが、その重なる部分こそが、これからの都市の在り方にとって重要なピースなのではないかと思った。そして「都市」と「循環」の新たな重なりを見つけたり広げたりして、社会に実装していくことが、僕らの役割ではないかと思う。 ということで、「都市と循環」という実験の場であり新しい祭りの場を、多くの人と共有したいです。とにかく一緒に集まって楽しむところから始めましょう!
【プロフィール】京都生まれ横浜と金沢育ち。不動産メディア「東京R不動産」を立上げるとともにSPEAC設立。CIA Incにて都市施設のブランディングを行う。建築・都市・不動産の開発・再生の設計、空間デザインやプロデュース、地域再生のプランニング等を行っている。 株式会社スピーク: http://www.speac.co.jp/ 東京R不動産: https://www.realtokyoestate.co.jp/ |
●小泉寛明(神戸R不動産/EAT LOCAL KOBE代表)
「都市」と「循環」。この2つの言葉が並ぶことによって発する矛盾する感覚。都市は生物的循環性の中に取り込むことができる存在なのか? それとも都市はその生物的循環性とは分けて考えるべきなのか。個人的にはこの疑問もしくは矛盾感を紐解いていくのが、このイベントの中心的な論点だと考えています。「都市」という言葉を使っていますが、東京や大阪のような大都市のみならず、人が中心的に住んでいるエリアを都市と捉えて。
日本各地、近隣の国々には、同じような疑問と実業を通じて日々向き合っている人たちが数多くいるはず。年に一度ぐらいはそうした実践者の人たちと大都市的ではないエリアに集まり、日頃思っている裏話やこれからの話、そして深い話をしたい。そんな集まりであれればと思っています。
【プロフィール】カリフォルニア大学アーバイン校ソーシャルエコロジー学部都市計画修士号。1999年森ビル株式会社入社。2010年、有限会社Lusie(ルーシー)をスタート、神戸R不動産を立ち上げる。一般社団法人KOBE FARMERS MARKET代表理事。
神戸R不動産 https://www.realkobeestate.jp/ EAT LOCAL KOBE https://eatlocalkobe.org/ |
●小津誠一(金沢R不動産 / 株式会社ENN代表)
昨年2023年、東京R不動産が始まって20年という節目を迎えていた。そのことをことさら意識したわけでもないけど、僕たちは「R」に続くような何か大きなテーマを模索していたかも知れない。そんな中、昨年「都市と循環」をいうタイトルを掲げてカンファレンス&フェスティバルを実験的に開催した。その試みの中で、様々な発見があると同時に、連関する新たな問いや課題が半ば自動的に生成されることも分かってきたが、中でも自ずと生まれた大きな問いは都市とはなにか?というものだ。あらゆるものを寄せ集め、消費していく都市に対して、一方通行的に様々な資源を供給しつづけてきた村落。そんな対立的な概念についても考えながら迎えた2024年元旦、能登半島地震が発生した。甚大な被害を受けた能登に関わるいま、改めて災害は潜在的な課題を一気に表出することを思い知らされている。災害は都市にも村落にもある日突然に襲ってくる。だからこそいま、問いや課題を孕んだ「都市と循環」について語り合いたいと思っている。今回は、村落や集落と循環、災害と循環といったテーマについてもゲストや展示会事業者を迎えたいと考えている。そんな重くなりがちなテーマについても、自由に語り合えるフラットな場を用意してお待ちしています!
【プロフィール】金沢市生まれ。武蔵野美術大学建築学科卒業後、建築設計事務所や大学講師などを経て京都にて独立。京都や東京で活動するかたわら、2003年金沢にて有限会社E.N.N.を設立し、廃墟ビルのリノベーションを機に飲食店を開業。2006年に金沢R不動産を始動。2012年より本拠地を金沢へ移転し、建築・都市・まちの再生・デザイン、不動産の開発や仲介、物販店や宿泊施設の運営などを行っている。
ENN http://www.enn.co.jp 金沢R不動産 https://www.realkanazawaestate.jp/ real local金沢 https://www.reallocal.jp/kanazawa |
●安田洋平(real local / 株式会社アンテナ代表 )
昨年実験的に開催した「都市と循環2023」でも多種多様な分野の専門家が集まって話をしてくれたのですが、次の経済や社会をつくっていくためには「連関しあっていくこと」と「物事の裏側にある仕組みを見極め変えていくこと」が大事だと体感しました。
今年の「都市と循環2024」でも、前回以上に多分野の専門家たちが各自の“実践”を通して得てきた貴重な知見や視点を共有してくださると思います。聞きに来られる方たちは、他領域の話であってもそれがかえって新しいヒントとなる、という新鮮な体験を数多くできるはずです。それを「都市と循環」というイベントの一番の醍醐味として楽しんでいただければと思います。
【プロフィール】1971年愛知県犬山市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。出版社勤務を経て、2007年に編集制作会社(株)アンテナを開業。「東京R不動産」の立ち上げに編集者として参画、その後も各地域のR不動産やグループサイトの起ち上げやコンテンツ運営に携わる。働く場所も自由に〜R不動産の移住マガジン「real local」編集統括。書籍『東京R不動産』『東京R不動産2』『団地に住もう!東京R不動産』『全国のR不動産/面白くローカルに暮らすためのガイド』など編集。 real local https://www.reallocal.jp/ 株式会社アンテナ https://antenna-web.jp/ |
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