法人化20周年記念式典・フォーラム開催しました。
vol. 9 2023-07-07 0
先に投稿しましたが、お陰様で支援額100万円を達成しました!ありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします!
さて、6月24日(土)に千代田区の星陵会館にて法人化20周年記念式典・フォーラムを開催しました。今回はその報告をお届けします。
数日前まで天気予報が怪しかったのですが、当日は雨が降ることなく、200名を超える方にご参加をいただきました。下の写真はイベントの最後に撮った集合写真です。当協会としても、久しぶりの会場での開催でこれだけ多くの方とご一緒できたのは本当に嬉しかったです。
さて、以降は順を追って。まず第一部の記念式典。
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記念式典
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記念式典は当協会のこれまでを振り返る動画の上映からスタートしました。続けて代表の関戸博樹より挨拶をさせていただきました。挨拶をしたためた紙面がなかなか出てこなかったのはご愛嬌。
続いて、ご来賓を代表して、3名の方より祝辞を頂戴しました。
こども家庭庁 成育局成育環境課長の山口様。また、小倉内閣府特命担当大臣より祝辞を頂戴し、山口様に代読いただきました。
早稲田大学教授の卯月様
本イベントの開催に協力をいただいた大東建託グループみらい基金 運営委員長の笹栗様(ビデオメッセージにて)。会場には金澤様が出席くださいました。
また、その他にも、これまでご縁のあったとても多くの方に来賓としてご出席いただき、20年の間に本当に多くの方に応援をいただいてきたことを改めて感じました。
来賓の皆様と当協会役員との記念撮影です。
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記念フォーラム
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第二部は記念フォーラムです。
【記念講演】
はじめに一般社団法人ジェイス代表理事の武田信子さんより「子どもの遊びを通したウェルビーイングの保障」というテーマで講演をいただきました。
この先の冒険遊び場づくりに向けてとても大切なメッセージをいただきました。
実はその記念講演の内容について、ご自身のnoteに2篇にわたって投稿をされています。
一部、転載させていただきます。
20周年を機に、これまで「自分が」何をしてきたかを振り返り、日本の価値観の上に成立してきた自分の思考のままで子どもに関わることの不作為の危険性を認識して、社会の慣習や文化の上に行われるマルトリートメントに自分が加担している可能性と、それをやめて全ての子どもたちの社会的親として存在することの必要性を理解し、「どうせ自分に社会は変えられない」と思わされてきたことと、実はそうではなく、「変えられる」と気づいて、「だったらこうしてみたら」と、コミュニティに関わっていくことを決意しましょう。
冒険遊び場づくりに取り組んできた人たちは、コミュニティに関わり、自分の身近な社会を変えてきた人たちだと考えていますが、現在の社会の変化のスピードはとても早く、そのスピードに飲み込まれてしまいそうになります。そんな私たちへの激励に溢れた素晴らしい講演でした。
以下の2篇目に激励(と私が感じた)の内容が書かれています。
【パネルトーク】
武田信子先生の記念講演に続いて、「これからの冒険遊び場 さまざまな広がり」をテーマに、各地で冒険遊び場づくりに取り組まれているお三方(冒険遊び場づくりだけでなく、さまざまな取り組みをされておりますが)をパネリストにお招きして、日々の取り組みを踏まえたお話をいただきました。
西野 博之さん(認定NPO法人フリースペースたまりば 理事長)
現在も公開中の「ゆめパのじかん」という映画の題材となり、さらにNHKドキュメント72時間に取り上げられ、2022年の視聴者人気投票の1位に輝いた川崎市子ども夢パークの創設、そしてその後の運営にも尽力されてこられた西野さん。実はたまりばとしては子ども夢パークができる10年以上前から活動されています。
子ども夢パークが創られるきっかけとなった川崎市子どもの権利に関する条例のお話も踏まえて、子どもの権利の話を中心に子ども夢パークで大事にしてきた考え方や、居場所の意味、そしてそれらをどう行政施策に位置付けていくかなどについてお話しいただきました。
幾島 博子さん(NPO法人ふれあいの家―おばちゃんち 代表理事)
品川区で20年に渡り、子ども・子育てを真ん中にふれあいのあるまちづくりに取り組まれていて、「品川が子ども・子育てにとって優しいまちになることが、全ての世代の人たちにとって暮らしやすいまちにつながる」というお話を、区内2ヶ所の冒険遊び場の他にも取り組まれている多様な事業と、それぞれの場所で日々どのような関係性が生まれているのかを、多くの写真を交えてお話しいただきました。
塚本 岳さん(NPO法人日本冒険遊び場づくり協会 地域運営委員)
愛知県名古屋市で冒険遊び場のプレーリーダーを務めた後に、現在は児童館の館長として、児童館でもプレーパークの運営を行われています。主に東海地域で多くのプレーパークの立ち上げにも関わられています。今回は子どもの遊びに関わる大人の在り方について、何度も笑い声が湧きわがるユーモアな語り口でお話しいただきました。
【パネルディスカッション】
お三方のパネルトークの後は、記念講演を担当いただいた武田さんにコメンテーターとして参加いただき、当協会代表の関戸博樹の進行でパネルディスカッション・・・に入る前に、レイアウト変更の時間を利用して、参加者の方々同士で、感想をシェアする時間が設けられました。
ずっと話を聞いていて、誰かと話したいとウズウズされていたのか、はたまたさすがは子どもの遊びに関わっている人が多いからか、皆さんすぐに打ち解けて話しが弾んでいる様子でした。
さて、パネルディスカッションですが、短い時間にいくつもの話題が詰め込まれました。
- 究極、我々のやっていることは、自分たちの住んでいる地域やまちを住みやすくしようとするまちおこし。
- 日本冒険遊び場協会ではなく、日本冒険遊び場”づくり”協会である意味。
- 自分たちだけでやるのではなく、一緒にやる。関係する人たちを増やしていく。
- 公園や学校の校庭も豊かな遊び場にもできる。ハードではなくてソフト。
- 共感する力を人間は持っているけど、現代は子どもの遊ぶ姿が見られない世の中。だからどんどん社会に見えるようにしていくことが必要。
- 子どもに関わる活動ではあるけど、実はそこで変化をもたらす必要があるのは大人。
- 生物学的親から社会的親へ。みんなで育てる。
そして最後は「やっぱり遊び心が大事!」で締めくくられました。
いや、でもこの締めくくりは会場で聞かないとどうしてそこに落ち着いたかが伝わらない。ということで、フォーラムに参加した方が身近にいらっしゃったらぜひ直接伺ってみてください。
また、「もう少し詳しい内容を知りたい」という方は、ぜひクラウドファンディングで法人化20周年記念式典・フォーラム報告書をリターンに選んでいただければ幸いです。
【会員参加型企画ムービー『「 」でつながる』】
プログラムの最後は全国で冒険遊び場づくりに取り組まれている当協会会員の皆さんからお送りいただいた150本もの動画を10分に凝縮したムービー『「 」でつながる』を上映しました。
例えば『「登る」でつながる』は木に登る子どもの様子、『「ゆらゆら」でつながる』はターザンロープやハンモックに乗る子どもたち、『「勝負」でつながる』は相撲や缶蹴り、バケツを被ってゴザを刀にした覆面チャンバラなどなど、子どもたちの遊びの姿とそれを支える大人の姿が映し出されました。
会場からは笑い声だけでなく、感嘆の声もあがっていました。記念式典から始まり、記念講演、パネルトーク、パネルディスカッションと盛りだくさんの話を聞いてきていただいたからこそ、こんな姿がもっともっと日常に溢れたらと思った方も多かったのではないかと思います。
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ご参加いただいた方が何人もSNSで感想を投稿してくださっているのですが、活動への刺激やヒント、そして全国から集まったみなさんの熱量を明日からのエネルギーとしてお持ち帰りいただけた会になったと感じております。
それもこれも、これまでの20年、そして式典・フォーラムの準備、当日の運営にお力添えをいただいたみなさん、そしてご参加いただいた皆さんのおかげです。本当にありがとうございました。次の20年も引き続き当協会をよろしくお願いします。
そして、この報告を見てくださっているあなたも、ぜひ当協会の次の20年を支えてください。
引き続きの応援よろしくお願いいたします!
https://motion-gallery.net/projects/bouken-asobiba...
特定非営利活動法人 日本冒険遊び場づくり協会 理事
クラウドファンディング統括 高橋 利道