「過去負う者」東京上映あと残り1週間!
vol. 37 2023-11-12 0
3年かけて制作・準備してきた映画の初上映。再再延長の末、ポレポレ東中野では11/17が最終日になりました!
支援してきていただいた皆さんには心よりお礼を申し上げます。
「見ようと思ってたんだけど、先延ばしにしてた」という方、残り1週間です!
どうぞ劇場までお越しくださいませ!
毎日朝9:50〜11:55 の上映です。
このタイミングで初日舞台挨拶のレポートをメインキャストの一人紀那きりこさんが書いてくださいました! 本作への思いに溢れた文章、ぜひお読みください。
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2023年10月7日、映画「過去負う者」はポレポレ東中野で無事満員御礼で初日を迎えることができました。
北海道在住の被害者の母役を演じた小林なるみさんは、残念ながら来られませんでしたが、監督、メインキャストほぼ全員が揃って舞台挨拶をすることができました。
事前の打ち合わせで、登壇する人数が多いため(10人!)ご挨拶は1人1分で伝えたいことを話すこと、時間があればお客様へのQ&Aを行うことを決め、上映が終わるのを待ちました。
今まで何度か、映画祭での上映や、試写会を行っては来ましたが、正真正銘の一般のお客様にご覧いただくのはこれが初めてとなります。
果たしてどう受け止めていただけるのか。。。独特の緊張感に包まれました。
そして上映が終わり、客席に明かりがつき、私たちがぞろぞろと入っていくと、皆様、拍手をしてくださり、見終えたばかりできっと複雑なお気持ちだったでしょうが、とても温かく迎えてくださいました。
舩橋淳監督が、まずはこの映画をなぜ作ることにしたのかを話した後、キャストも一人一人、1分以内で、長くなりすぎず、でも自分の言葉で、ずっと関わってきた思いを主演の辻井さん、久保寺さんから順番にお話ししました。キャスト挨拶の一番最後は永田編集長役のみやたにさん。
溢れ出る思いで1分を軽くオーバーしていましたが、「この映画の本当の主人公は客席にいる皆さんであること」「どんな感想でも良いので#ハッシュタグをつけてSNSで呟いて欲しいこと」「お手製の「過去負う者」カードを作ったので後で記念にお渡しします」ということを監督から「1人1分と言ったのだけど。。。」というツッコミを受け流しながら話しきり、会場の空気をほぐしてくれました。
最後に映画の内容さながらにQ&Aを、ということになり、お客様からの質問、感想を募ったところ、お一人の方が手を挙げてくださいました。
「この映画の感想をハッシュタグをつけるとしたら`ざわざわ‘になると思います。」そしてご自身の身の回りの現実のあるエピソードを話してくださいました。
ある発達障害のお子さんがとても信頼する担任の先生、そのお子さんの保護者の方もとても良い先生だと思っていたその方が、性犯罪を犯した。というエピソードでした。
人間の多面性と危うさと、果たして自分の身近な人がそうであったら、自分はその後その方とどう付き合っていくか、という答えのない問いかけにざわざわしている、というお話しでした。
(詳しい内容はぜひ動画をご覧ください!!)
現実のこの問いかけはまさに映画の内容そのもので、改めて、どの立場だとしても、自分ならどうするのか、本当にどこかで他人事のように思ってはいないか、そして自分の中の多面性に向き合うということを考えさせられ、ハッとしました。
更に色々なご意見をお聞きしたいところだったのですが、残念ながら時間切れとなり、そこで初日舞台挨拶は終わりました。
無事に初日を迎えられた喜びと、これから始まるお客様からの真摯なご意見、ご感想に向き合っていくのだという、身の引き締まる思いいっぱいでした。