【最終日です!】参加書店・古書店紹介 #15
vol. 40 2020-05-29 0
今日でクラウドファンディングは終了です。たくさんのご支援をいただきありがとうございます。
さて、参加書店・古書店のご紹介、第15回です。
吉本書店(栃木県)
吉本書店は1950年創業です。
創業者は亡くなった父で私は二代目です。
昔々父は貸本屋と古本屋と駄菓子屋を兼ねた店を開きました。
田舎でも町に何軒も古本屋のあった時代です。
その後、貸本屋と駄菓子屋はやめましたが、父の代では、ジャンル何でも小説でも全集でも百科事典でも実用書でも漫画でも扱う町の古本屋でした。
月日は巡って、街中の商店街は空洞化し、車社会とともに郊外型の店舗が増え、店主の高齢化とともに古本屋は一軒づつ消えてゆき、栃木市の古本屋はうちだけになりました。(ブックオフはあるけど)店舗だけでは立ち行かなくなって、インターネット販売や、即売展などに参加するようになりましたが、細々と店舗も続けていました。
店舗をどうにかしなきゃなあと思っていた昨年秋に、台風19号です。
台風19号の水災で店舗と倉庫二つと事務所と全て浸水して、店を閉めざるを得ませんでした。
店の什器や、在庫のほとんどを失いました。
台風から半年、店を再開しようと事務所だったところの工事を始めました。
断熱材を入れ替え、壁や天井を貼り直し、エアコンを買い替え、さあ開店というところに新型コロナウィルスです。
東京などの即売展はすべてなくなり、市場も交換会も休止で、何しろ在庫がないのでネットの売り上げも振るわず、店を作れば支払いもあり、四苦八苦です。
段階的に休業要請が解除なので、店は開きたいと思っています。
Karite(大阪府池田市)
2019年2月にオープンしました、絵本といろいろの店Kariteといいます。
池田市は大阪の北摂地域と呼ばれる中にあって、のんびりした街です。ほっと一息つけるような場所がこの街にあればと思い、絵本をメインとした小さな新刊書店を始めました。
子どもも大人も笑顔になる、自然とやさしくあたたかい気持ちになる、そんな空間づくりを目指しています。
品揃えの9割が絵本と児童書ですが、大人の方におすすめしたい本も並べています。心に寄り添ってくれる本、笑顔になれる本、好奇心にこたえる本などをお届けしたいと思っています。
奥には小さな座敷のお部屋があり、イベントや教室をしたり、カフェスペースとしてくつろいでいただいたりしています。
店名の「かりて」は「糧」を意味する古い言葉です。絵本や本のある時間が皆さんの心の糧になりますように、との願いを込めています。
うみべのえほんやツバメ号(神奈川県)
神奈川県横須賀市、京浜急行線の「津久井浜」駅から徒歩1分。海岸へも徒歩2分の海の近くにある絵本専門店です。2013年にオープンし、8年目を迎えました。新刊絵本が主で赤ちゃんから大人まで楽しめる絵本をセレクトしています。横須賀ゆかりの作家の絵本、児童書、詩集なども多く取り扱い、横須賀の文化発信にも力をいれています。
1階にはカフェも併設し、絵本を読みながらお茶やスイーツ、ランチを楽しむこともできます。2階にはギャラリーがあり、絵本の原画展をほぼ2か月交代で常時開催しています。作家さんのワークショップやトークイベントも随時開催しています。
イギリスの児童文学「ツバメ号とアマゾン号」由来の店名のとおり、ヨットや海を意識した店舗は足を踏み入れた途端に日常からちょっと離れ、絵本に浸れる時間が過ごせる場所になっていたらいいなと思っています。
近くには、ハイキングコースになっている三浦三山や、季節でいちご狩りやミカン狩り、芋ほりが楽しめる津久井浜観光農園もあります。ツバメ号で絵本を楽しむのと一緒に
街も自然も楽しんでくださったら嬉しいです!
併せて賛同人のコメントも頂戴しました。
川嶋隆義(スタジオ・ポーキュパイン)
偶然に出会って、はっと心惹かれて、なかよくなって、もしかしたら一生ずっと付き合うこととなるかもしれない。そんな本との出会いが本屋さんにはあると思うのです。 希望する相手の特徴などのデータをもとに、ぴったりな相手を選ぶのは効率よいことですが、ときに味気なく、意外性ある偶然の出会いにめぐり会う機会は少ないのではないでしょうか。多様な出会いを提供してくれる場。それが本屋さんだと思うのです。 本屋さんは、もちろん本を買いに行くお店なのですが、「書店に行くこと」それ自体が楽しみややすらぎを与えてくれたり、ときには心の逃げ場、かくれ場所にもなってくれます。きっとこれから大きくなる子どもたちの中にも、本屋さんを必要とする子たちがいて、その子たちのためにも本屋さんの火は灯し続けたいですね。大人の責任でもあると思うのです。 全国には特徴ある素敵な本屋さんがたくさんあります。多くの人が多様な本屋さんで、多様な出会いをして、世界を拡げていけるように祈っています。そのためにも、今、本屋さんの火を消さないようにしなければなりません。
かんちくたかこ (スタジオ・ポーキュパイン)
学生時代、すんでいた町の本屋さんに、毎日、かよっていました。本棚にはさまれた細い通路をくまなくめぐって、知らない世界をおしえてもらいました。中国古代史を勉強していたのですが、ウォレスの『熱帯の自然』やレヴィ=ストロースの『野生の思考』に出会ったのは、この本屋さんでした。いま自然科学の本を作っているのは、この出会いのおかげです。もちろん卒論のテーマも、この本屋さんで見つけました。 大学を卒業して、仕事にも就いて、その町を離れましたが、その町に行くことがあれば、かならず寄っていた本屋さんです。ビルの老朽化のために閉店したことを知ったときは、取り返しがつかないという喪失感におそわれました。 いまそんな愛する本屋さんがある人に、これからそんな本屋さんを見つける人に、だいじな本屋さんが奪われないよう、このプロジェクトが成功しますように。
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27・28日に8時間×2夜で開催した「本と本屋について何でも聞ける 2DAYS」はこれまでに約6000人の方にご視聴いただきました。アーカイブがありますので、よろしければご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=5-BnZObV-uM
https://www.youtube.com/watch?v=b6bXLKI6k28
たくさんのご支援や賛同のお言葉をいただき、ありがとうございます。
最後までご応援をどうぞよろしくお願いいたします。