参加書店・古書店紹介 #07
vol. 27 2020-05-23 0
参加書店・古書店のご紹介、第7回です。
SNOW SHOVELING BOOKS & GALLERY(東京都)
世田谷の駒沢で本屋とギャラリーをやってます。自称"出会い系本屋"です。コーヒー飲めて(ビールも飲めます)、Wi-Fi飛んでて、ソファがあって、お喋りを歓迎してます。「どんな本を扱ってますか?」とよく聞かれますが、「ちょっと前まではロマンティックでボヘミアンな人が読む本」と答えていましたが、最近では「いつか役に立つ、良い本」と答えるようにしてます。お客さんの事を神様だと思った事はありません。スノウショベリングと申します。雪かきはあくまで"メタファー"です。ピース。
桑畑書店(岩手県)
◎現在の状況
岩手県は現在日本で唯一新型コロナ感染者が見つかっていない県です。しかし政府が緊急事態宣言を全都道府県に発令したため状況は全国とほとんど同じです。飲食店の大部分は閉店もしくは短縮営業にしています。商店街は以前に増して人通りが少なくなり特に土日は人も車もほとんど通らなくなりました。桑畑書店は以前のまま営業を続けていますが店の売り上げは日を追って少なくなってきています。外商はより深刻に影響を受けています。飲食店や美容院、理容店、ガソリンスタンドなどの雑誌の定期予約の中止申し込みが3月から毎日のようにあり、落ち込み幅は店売り以上です。このままの状態が続けば廃業もやむなしと考えています。
◎桑畑書店の歩み
桑畑書店は1935年(昭和10年)4月1日開業です。小さな店でしたが増築を重ね、1970年ころには30坪弱の店になりました。当時の店に頻繁に通っていたのが作家・柚月裕子さんです。柚月さんは桑畑書店が作家になった原点ですとエッセイに書かれています。1995年に旧店舗のすぐ近くに売り場面積70坪、ホール20坪、事務所10坪の店舗を新築しました。地域1番店になり、スタッフは10人近くいました。2階ホールでは絵本の読み聞かせ、句会、フラワー教室、太極拳などが定期的に開かれ、作家のサイン会、講演会、写真展、絵画展なども開催してきました。
2011年3月の東日本大震災で店舗は全壊しました。被害額は1億円以上です。その年の4月に事務所を借りて外商を再開し、11月には9坪の仮設店舗で店売を再開しました。12月から絵本の読み聞かせを始め、翌年の1月には「遺体」の著者石井光太さんをお呼びし、トークイベントを近くの会場を借りて開催しました。しかしあまりに小さな店舗で多くの支援でやっと存続できる状態でした。2014年に仮設店舗から歩いて5分ほどの場所にイオンタウンが出現しました。そこには200坪近い書店がありました。その影響は大きく支援の減少も伴い売上は落ち込む一方でした。
仮設店舗の使用期限が迫ったため2017年に現在の17坪のテナント店に移りました。資金も枯渇し、以前の店を再建することは断念せざるを得ませんでした。イオンタウンの書店とは歩いて2分の店のため、店の特色を出すためSNSを活用し、イベントを以前の店以上に何度も開催しています。店内でビブリオバトルを今までに4回開催し、作家などをお呼びして講演会、サイン会なども数回開いています。最後のイベントは今年の2月24日、横浜からノンフィクション作家佐々涼子さんを招いてトークイベントを開催しました。それ以降はコロナのため開催不能になっています。
釜石は50年以上人口が減り続けています。そこに震災が加わりますます人口が減っています。昨年はラグビーワールドカップの試合が釜石でありましたがそれ以降、火の消えた町のようになっています。それに今回のコロナ禍が町を襲い、これからどのようにしたら生き残れるかわからない不安の毎日を過ごしています。
参考文献~桑畑書店を取り上げている書籍
①「復興の書店」~小学館文庫
②「本を売る」という仕事~潮出版
③「本屋会議」~夏葉社
④「復興なんて、してません」~第三書館
⑤「葉脈の街に明日を探して」~遊行社
BREWBOOKS(東京都)
BREWBOOKSは「麦酒と書斎のある本屋」です。東京の西荻窪という街にあります。2階建ての小さなお店です。1階で新刊と古本を売っています。店内奥にある2つの本棚はブックセラークラブの本棚です。クラブのメンバーが各々小さな本屋を開いています。2階は「書斎」です。ここで製本教室や句会、トークイベントなどいろいろなことをしています。本をきっかけとして様々な人が集い、学び、交流してくれています。現在はオンラインに移って続けています。それと、クラフトビールが飲めます。
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