幸せの国の悲しいお話
vol. 5 2018-12-08 0
ブータンでは国際結婚は非常に難しく、国からかなり制限されています。ブータン人と結婚しても、生まれた子供にはブータン国籍が与えられず、今も多くの無国籍人がいるとの話を聞きました。
生まれてきた子供には、住む権利はあたえられるようですが、国籍が無いと国から当然受けられるべきサービスに制限があります。海外に行くにはパスポートが取得できません。パスポートの代わりにトラベルドキュメントなるものが一時的に発行されるようです。そういったことでその場を凌ぐようですが…。
またすべての教育が無料のこの国で、国籍のない子どもたちは高校までしか行けず、大学に行くためには自費になると。貧困のサイクルに入ってしまいます。日本人と結婚したブータン人も何人もおられるようですが、その子供の国籍は日本国籍が多いようです。ブータンに住みながら日本国籍というのはいかにも不便です。
こういったことに対して疑問をもつブータン人も多くいますので、これからそういった仕組みを変えていってほしいと願うばかりです。純血主義を重んじる国であることは理解できますが、ここはなんとかして欲しいと思いました。
今は首都ティンプーから車で7時間ほど標高3000mにあるポプジカにいます。絶滅に瀕したオグロヅルの里として有名な場所です。今、越冬するためにその鶴がやってきています。これから鶴たちを間近に見学しに行きます。
12月8日 ポプジカより