第26回植村直己冒険賞を受賞しました。
vol. 64 2022-06-08 0
2022年6月4日。第26回植村直己冒険賞の授賞式が植村直己さんの生誕地である兵庫県豊岡市で開催されメダルを拝受しました。人間の可能性に挑んだ創造的な勇気ある行動(業績)に対して授与されます。
前回の南極は敗退に終わってしまったのですが、意欲的な挑戦を評価して頂きました。
なお、授賞式ではなく4月に行われた記者発表のスピーチ全文はこちらでご覧になれます。
⇒https://note.com/masatatsu/n/n74f739fa31a7
どのような気持ちで賞をお受けしたかを話しました。
クラウドファンディングで支援して頂き、活動を応援して下さる皆さまお一人お一人に取らせて頂いた賞です。なお副賞の賞金100万円は毎月わずかながら寄付してる交通遺児育英会に全額寄付することにしました。(ぼく自身が幼少期に父親を交通事故で亡くした交通遺児)
ぼく自身生活がそこまで楽な生活状況ではありませんし、次の南極遠征資金にしたほうが、というお声もあると思いますが、豊岡市主催の会の副賞として頂いていますし、予期しなかった収入であるため、自分のためだけに使うのではなく賞金はこのようにお使いしたほうが良いのではないかという考えにいたりました。ご理解いただければと思います。
11月に南極遠征を実行予定ですが、以前としてコロナの影響はありますし、世界的政治不安定や争いというのは冒険に大きな影響を及ぼします。また激しい円安や燃油代高騰というのも遠征費がかさむ原因になっています。これらが圧倒的な費用を占めるスタート地点に立つためのチャーター飛行機代に乗っかってきます。
今までの人生で今が一番多忙なように感じてます。求められるうちが華だとは感じてますが、まだ支援頂いた南極遠征クラウドファンディングのリターンも終わっておらず、報告書の作成も滞っており申し訳なくも感じてます。前回の南極の収支はまとまっていますので、簡易的なものだけでもなんとか今月中にお作りしたいと思っています。
7月には子どもたちとの冒険ウォーク、8月には南極への最終調整としてのグリーンランド徒歩横断600km、11月には南極、と駆け抜けるような日々が待っており、またトレーニングや資金獲得、外国からの装備の手配や諸事情。特に渡航に関してはまだコロナ禍の影響が大きく、四苦八苦しながら準備を進めています。ちなみに次の南極には最大5000万円が必要になるかもしれません。資金獲得の見込みがあるとはまだ言えない状況ですが、それを好転する為に走り回っております。
冒険賞の受賞も追い風になるかもしれません。
いまあるものでやって行くしかありません。無い袖は振れませんが腕を振って走り続ける事はできます。次の南極は前回の経験を踏まえて達成する自信はありますが、まず実現してスタートラインに立たなければ達成どころか失敗すらできません。叶うかわからない夢に向かって走っていき叶えていく、という生き方が冒険家そのものであるとぼくは思っています。
受賞したから慢心して歩みを止めるのではなく、より速度を上げていくこと。気持ちとしてはフンドシを締め直してます。好調に見える時こそ人生にはヒドゥンクレバスがあるものですから。
頂いた賞に対して冒険家としてお応えできるよう邁進します。
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足掛け10年のライフワークとして去年から始めた今年の三陸海岸”みちのく潮風トレイル(MCT)”冒険ウォーク100kmを今年も実施します。今年は7月24日から7月31日で開催。参加資格は10歳から12歳の男女。6月19日午後7時にオンラインにて募集開始。先着順6名限定。