アサシン通信VOL.2
vol. 2 2014-10-02 0
「アサシンシスターズ2」は破天荒な娯楽アクションですが、ストーリーの骨格は意外にしっかりしていて、実際に起こった事件、事実と考えられる話を元に話が練られています。例えば・・・
■ローマ法王 ヨハネパウロ二世は在任期間中、二度も襲撃され一回は至近距離からの銃撃を受けた。通常なら即死してもおかしくない被弾状況であったが、奇跡的に弾は急所をそれ法王は命を取りとめた。
■ローマ法王 ヨハネパウロ一世は即位後32日という歴史上もっとも短期間で死去した。心臓疾患が原因であったとされるが、ヨハネパウロ一世はマネーロンダリング疑惑の絶えなかったバチカン銀行の改革に熱心であったため暗殺されたとする見方が強い。
■バチカン銀行の頭取ロベルト・カルヴィは、上記マネーロンダリング疑惑事件の捜査を逃れ国外に脱出したが、逃亡先のロンドンの橋で首吊り死体となって発見された。
■上記ロベルト・カルヴィはフリーメイソンのロッジのひとつP2のメンバーであったが、P2の代表者は戦時中ムッソリーニの支援者で、戦後はナチスの残党を南米に逃がす手配もしていた。P2自身は後に多くのテロ事件を起こしてフリーメイソンから破門されている。
■ヨハネパウロ二世の暗殺を企てたのは、旧ソ連のKGBではないかと見る向きが多い。ヨハネパウロ二世はポーランド出身で、1980年代に巻き起こった東欧革命を支援したために、kGBが暗殺実行に至ったとされる。
■その後ソ連がロシアに移行しバチカンとの関係は改善、現在では協力関係にあると見られ、プーチン大統領はすでに3回バチカンを訪問している。
などなど。
このようなプロットがストーリーの中に散りばめられて荒唐無稽な物語にリアリティを与える役目を果たしています。もちろん「アサシンシスターズ2」はフィクションですので、この映画によってバチカン市国やカトリック教会を誹謗中傷する意図はまったく無いことを明言しておきます。