「秋の種2019通信」 その3 キュレーター 川浪千鶴さんより
vol. 3 2019-11-04 0
「秋の種2019通信」その3は、EUREKA会場「I'm here」展キュレーターである川浪千鶴さんからのメッセージです。
写真は10月のEUREKA会場での打ち合わせ風景。
============
(写真:左から天野百恵さん、関岡絵梨花さん、藤本真帆さん、池田ひとみさん、EUREKA 牧野身紀さん、首藤マヤさん)
(入り口方向からみたEUREKA会場)
秋の種2019プロジェクトの中でも、エウレカを会場に「I’m here」と題したグループ展を行う私たちのチームはかなり異色の存在だと思います。何しろアーティストとキュレーターのユニットが3組集まって、展覧会をゼロからつくっているのですから。
今一番協働してみたいアーティストがいると手をあげた3人のキュレーターがそれぞれのお目当てに参加を呼びかけ、3人のアーティストが意欲的に応えてくれたことから始まりました。しかし、実を言えば、どのユニットも1対1で仕事をするのは今回が初めて。アーティスト同士もキュレーター同士も、ほとんど初対面といっていい状態でした。
企画者をひとりに決めることなく、またテーマありきでもない展覧会とは? アーティスト個々の表現をしっかり見せながら、互いの作品が互いの魅力を照らしだすようなグループ展は可能か? こうした変則的で難易度の高い展覧会をぎりぎりまで粘ってかたちにするために、とにかく私たちは頻繁に集まって語り合い、SNS上でも日々意見交換を繰り返しています。
ユニット間の対話はもちろんのこと、エウレカのオーナーである牧野さんも加わったキュレーター組でもすでに6回ほど打ち合わせを行いました。さらには、3人のアーティストも加わった7人全員参加の会議も3回目。
(右の青い上着が川浪さん)
おそらくこれが最後となる全員会議が開催されたのは10月29日のことです。場所は、グループ展を開催するエウレカ。午前中からランチを持ち込んでの会議は、なんと5時間超え! かなり疲れましたが、これまで積み重ねた関係が新たな連帯へと変化しつつあること、その手応えを皆がしっかり感じとった時間となりました。展覧会を目前に控えて、まずは3人のアーティストが現在進行形の制作や展示のイメージについて説明を十分に行い、さらに展示や撤去作業のスケジュール、会場用のパネルや配布物の編集、イベント計画などをキュレーター組の担当者がひとつひとつ確認していきました。
(天野さんと関岡さん)
(池田さんと牧野さんと首藤さん)
(池田さんと首藤さん)
(首藤さんの参考作品)
暮らしの中から生まれる表現の豊かさを丁寧に伝えたい天野百恵さん。しっかりとした自分のペースで素材に向き合い、人と向きあおうとする池田ひとみさん。若い彼女たちの新たな挑戦に期待が膨らみます。不安は大きいけれどわくわくも大きい、不安がなければいい作品はできない、というベテランアーティスト首藤マヤさんの言葉には、皆大いに励まされました。
(会場の様子を確認する藤本さん、池田さん、説明する牧野さん)
(建物の入口にEUREKA告知のショーケースがあります。確認する池田さん)
============
「秋の種」最新情報はFacebookページ
https://www.facebook.com/akinotane/
アーティストとキュレーターのプロフィールはこちら
https://docs.google.com/document/d/11i7ENtJ8e2_B-S4z6C0ctqd_XTmkemHoocfnrbm80go/edit?usp=sharing
※写真説明文責は「秋の種」事務局 宮本初音