映画祭へエントリーするという事。 それは執念の話。
vol. 2 2020-09-10 0
現在クラウドファンディングを行っております。
ざっくり言うと、映画の製作費と、海外の映画祭へのエントリー費用のためです。
今回は、その映画祭へのエントリーの話をしようと思います。
僕は今まで短編映画しか撮っていないので、短編映画である事が前提の話になります。
僕の作品に「RICE BALL」という映画があります。
14の国際映画祭と8つの国内映画祭で上映され、9月19.20日に行われる「第6回立川名画座通り映画祭」にも入選していて、そこで上映されるのが国内映画祭としては9つ目となります。
海外14、国内9、という、インディペンデント作品としては、珍しい比率になります。
これは、僕が主に海外の映画祭へエントリーしてきた事も反映されているかと思います。
あまり公にはしていませんが、この「RICE BALL」という一つの作品で、海外の映画祭へのエントリー145、国内の映画祭へのエントリー51、となっています。
約200近い数の映画祭へエントリーして、応募費用は、約36万円。
もう、1本映画撮れる金額です。正直、「RICE BALL」という映画の製作費より、エントリー費用の方が倍以上高いです。
ただ、この海外の映画祭へのエントリー145という数字。国内の映画祭へのエントリーしかした事のない人なら「多い」と思うかもしれませんが、正直、海外の映画祭へのエントリーの数としてはまだまだです。
僕の知り合いの監督で、エントリー数400という方もいます。
海外の映画祭自体、4000近くあるとも言われています。(未確認ですが)
今、インディーズ映画界(とでも言うのでしょうか)では、海外の映画祭へのエントリーが以前より断然増えてきた気がします。
僕がエントリーをして、海外の映画祭へノミネートされていた頃(2016~2018)は、今ほどではなかったと思います。
正直な感触として、「RICE BALL」は、当初日本で全然上映されていなかったので、国内の誰にも知られてない内に海外の映画祭での上映が決まっても、誰にも知られる事なく終わっていきました。
今でこそ、海外の映画祭へエントリーするなら「あそこのサイトから」みたいな事も知れ渡ってきましたが、僕は1人でそれを開拓してきました。
まだそこのサイトだけに頼っている方々には知らないルートも知っています。
海外に限らず、映画祭へのエントリーは「執念」だと思っています。
基本、手続きは面倒です。
特に、国内の「印刷した紙に手書きで概要書いて、作品をDVDに焼いて送ってください」系のところは、真夏にその作業をしていると熱中症で倒れそうになります。
余談ですが、僕が海外の映画祭で、外国の監督から「日本の映画祭にエントリーしたいんだけど」って言われて、上記の説明をしたら失笑されました。
海外は何年も前からほとんどオンラインエントリーですから。
海外の映画祭応募サイトは当然ながら、全て英語です。
ここで心が折れる人もいます。
そこを「えいや!」と乗り切り、いざ応募を開始すると、今度は国内では目にした事のなかった金額のエントリー料もたまに出てきます。
簡単に「その分働けばいいじゃん」ともいかないので、携帯を格安スマホにし、食費を抑え、外遊をせず、映画も観に行けなくなり、服も滅多に買わず、その費用を捻出します。(あくまで僕の場合です)
「よくそこまでやるね」と言われる事もありますし、傍から見れば狂気の沙汰のように思われる事もあるでしょう。
でも、海外の映画祭で、他の国の方と、日本で作った映画に共感し、心が震え、ハグを交わす瞬間というのは、自分の中で人生観が変わるくらいの出来事だったので、そのための努力は自分の中では最早「努力」から「普通の事」になっています。
僕は、映画を撮る人の事を、一つの事に熱中できる人という意味を込めて「頭のネジが1本外れている人」と言う事もありますが、自分の事もそう思います。
さらに海外の映画祭へのエントリーを継続して行っている人は、愛すべき大バカ野郎です。
何かに熱中する事は多かれ少なかれあるでしょう。
僕らはそれが「映画」だっただけの話です。
そして、それには多かれ少なかれ、いや多くの資金が必要になります。
何かに熱中する事に共感できる方、また、そこまで熱中できるものはないけど、だからこそちょっとそういう事に憧れるという方、是非とも今回の僕の挑戦を応援してください!
よろしくお願い致します!