薬学を学んでいる女子高生が考案した！
洗い流し不要の泡ハンドクリーナー「おちゃぶる クロモジの香り」の応援プロジェクト

私たち高校で薬学を勉強している女子6人のチームです。今回、アルコール消毒剤に変わる泡ハンドクリーナー「おちゃぶる」（お茶とバブルの造語）を開発しました。自分たちのアイデアを製薬メーカーで委託製造をしていただきました。

自己紹介

皆さん初めまして！

私たちは高校で薬学を学んでいるとても元気な女子6人のチームです。今回、アルコール消毒剤に変わる泡ハンドクリーナー「おちゃぶる」（お茶とバブルの造語）を開発しました。

洗い流し不要の泡ハンドクリーナー「おちゃぶる クロモジの香り」

新型コロナウイルスが大流行し感染予防のために消毒剤が欠かせないものとなりました。

その多くの消毒剤はアルコールが主成分の消毒剤です。このアルコールが原因で「一日に何度も消毒したいけど手荒れが気になる」「敏感肌でアルコールが使えない」という友達の声を聞き、そんな悩みを解決したくてこの商品を開発しました。天然成分のカテキン（抗菌・殺菌作用）とムクロジ(泡成分)を配合した、洗い流し不要の泡ハンドクリーナーです。

商品コンセプト

「おちゃぶる」の特徴は

1. 緑茶に含まれているカテキンは揮発しないので、一般的なアルコール消毒剤よりも抗菌作用が持続することが期待できます
2. ムクロジの実からとれる天然の泡成分サポニンを配合し、泡立ちがよく低刺激で肌に優しい
3. クロモジの香りやうるおい成分を配合
4. 洗い流し不要

の４つです。カテキンとはポリフェノールの一種で抗菌・殺菌や抗ウイルス、抗酸化などの多くの作用を持ちます。また、サポニンは大豆やお茶などに含まれる配糖体という成分の総称で、溶液をよく泡立たせることができる天然の界面活性剤です。

１．カテキン成分について

カテキンには一般的に抗菌作用があると知られています。また、細菌だけではなくインフルエンザなどのウイルスを不活化させる効果があります。

ウイルスにはスパイクと呼ばれる突起があり、そこにカテキンが吸着することで感染を予防することができます。また現在、カテキンが新型コロナウイルスにも作用するか研究されています。

２．泡成分〈サポニン〉について

ムクロジの実に含まれるサポニンは、天然の界面活性剤で、昔から洗濯や食器洗いなどの洗浄剤として使われていて親しみがありました。そして、エコロジー素材で、人と環境に優しいことから、私たちのコンセプトにあっていたので採用しました。

３．香り成分について

AROMA SELECT（滑川市田中新町）さんの香料を使用しました。AROMA SELECTさんの精油の原料は、森の手入れをする時に出る間伐材です。

今回使用したのはクロモジという木です。クロモジ科の落葉低木で、枝は高級楊枝の材料とし、楊枝自体もクロモジと呼ばれます。

クロモジは、疲れを癒してくれるような落ち着きのある甘さで和製油らしい繊細な奥ゆかしさがありながら、気品や華やかさを感じさせる上品な香りが特徴です。

配合成分の検証

〈実験１〉カテキンの抗菌性の確認

［試料］・手の菌　・LB寒天培地　・カテキン（チャエキス）

［実験方法］手から採取した菌をLB寒天培地に塗り広げ、カテキン（1.0%）をしみこませたペーパーディスクを置き、抗菌を確認しました。

［結果］阻止円＊が確認できたことから、抗菌性があることが分かりました。

＊阻止円とは、LB寒天培地上に現れる菌が繁殖していない円状のエリアで、円が大きいほど抗菌・殺菌の効果が高い。

〈実験２〉おちゃぶるとアルコール消毒剤の抗菌性の持続時間を比較

［試料］

・おちゃぶる

・70パーセントのアルコール消毒剤

・ルシパック

・ルミテスターC-100

［実験方法］ATP検査キッド「ルシパック」と「ルミテスターC-100」を用いて、手の菌のATPを測定します。まず、検査キッドの綿棒で、手のひらから菌を採取する。テスターにかけ、ATPを測定することで菌の数を求めます。次に、消毒剤（アルコール消毒剤とおちゃぶる）を手にすり込み、同様に菌の数を測定します。また15分後に手の菌を採取して、菌の増減から抗菌性を比較しました。

［結果］使用直後は両方とも菌数は減少したが、15 分後はおちゃぶるの方が菌の増殖が抑えられていたので抗菌時間が長く続くと考えられる。

〈実験３〉泡成分であるサポニンの起泡性を確認

ソープナッツエキスパウダー（ムクロジの実から抽出したサポニンをパウダー状に製したもの）と他の界面活性剤とで、起泡性を確認した。

〈実験４〉起泡性

［試料］

・ソープナッツエキスパウダー（ムクロジより抽出：本製品）

・ココイルメチルタウリンナトリウム　（タウリン系界面活性剤）

・ラウリル硫酸ナトリウム（アニオン界面活性剤）

［実験方法］上記の各試料の濃度を0.2%に調節し、クリーマーで３０秒泡立て、泡の高さを比較しました。

［結果］他の界面活性剤と同等な泡持ち特性を示した。

〈実験５〉サポニンの洗浄力を確認

ソープナッツエキスパウダー（ムクロジの実から抽出したサポニンをパウダー状に製したもの）と他の界面活性剤とで、一般的に落ちにくいとされる口紅を用いて、汚れの落ちを比較した。

［試料］

・ソープナッツエキスパウダー（ムクロジより抽出：本製品）

・ココイルメチルタウリンナトリウム　（タウリン系界面活性剤）

・ラウリル硫酸ナトリウム（アニオン界面活性剤）

［実験方法］

上記の各試料の濃度を0.2%に調節し、クリーマーで泡立てました。腕に口紅を1度塗り、その上に泡をのせ、3分間放置した後ティッシュペーパーで拭きとりました。

［結果］ソープナッツエキスパウダー（ムクロジ）は口紅の汚れを一番落としたため、優れた洗浄力を持つと判断した。

製造の様子

研究結果を製薬企業に持ち込み、品質安定性を行った後、プライベートブランド契約を結び委託製造していただきました。研究開発と抗菌試験は高校で行い、製造契約を結んだ企業で商品の安定性を検証しました。また、製造では私たちも工場へ入れてもらい製造を行いました。

支援金の内訳

研究開発費：4万円、ミニマムロットに対する材料費、製造委託料、製品試験料etc ：6万円

リターンについて

500円〈応援コース〉

　　私たちがお礼の手紙を書かせていただきます

2200円〈おちゃぶる1本コース〉

　　お礼の手紙＋おちゃぶる1本

4200円〈おちゃぶる2本コース〉

　　お礼の手紙＋おちゃぶる２本

想定されるリスクとチャレンジ

本プロジェクトはプロダクションファンディング（All in）での実施になります。目標金額に満たなかった場合でも、「おちゃぶる クロモジの香り」は製造販売されることはすでに決定しており、リターンもみなさまにお届けします。

開発〜販売までのロードマップ

2020年6月～　　　 開発・基礎研究スタート

2020年8月～10月　 試作して問題点の改善

2020年10月　　　   製造委託企業様と打ち合わせ及び製造委託契約を結ぶ

2020年10月～12月  品質試験・長期過酷試験

2020年12月　　　  製造開始

2021年1月　　　　資金集め

2021年2月　　　　 納品

〈製造委託について〉

今回は研究開発や処方の決定は私たちが行い、製造は前田薬品工業（株）様に委託製造（OEM契約）をお願いしました。「PB（プライベートブランド）契約」「取引基本契約」「秘密保持契約」を結びました。

私たちの思い

「おちゃぶる」は保湿力やさわやかな香り成分を配合した素晴らしい商品にすることができました。これを機会に全国に広まりみんなから愛される商品になってほしいです。

そのために、まずは地道に日々の宣伝活動を頑張っていきたいです。ここまでの道のりは大変でしたがとても充実した日々でした。私たちは昨年(R２年)の６月から毎日研究をしてきました。試作したおちゃぶるの濁り（濁りがあると成分が安定しない）を取るために一つ一つの成分の割合を変え、100以上の試作品をつくり検証を繰り返しました。おちゃぶるは私たちみんなの努力が詰まっています。だからたくさんの人に使ってほしいです。

最後に

最後まで読んで下さりありがとうございます。

少しでもクラウドファンディングに協力してくださるとうれしいです。

note:もっちゃの日常

Instagaram:もっちゃ

おちゃぶるプロジェクト責任者の自己紹介

薬学部顧問　小柴 憲一

普段は大学や企業と共同で薬に関する研究や生薬を使った食品開発を行っています。今回は洗い流し不要の泡ハンドクリーナー「おちゃぶる　クロモジの香り」を商品化するにあたり、責任者としてプロジェクトのサポートを行っています。ぜひ応援のほどよろしくお願いいたします！