制作日誌#1 何もないところから映画ができるまで
vol. 2 2024-09-15 0
みなさんこんにちは!
映画「STRANGERS」をより広く届けていくためのクラウドファンディング、現在までのところで741,500円のご支援をいただきました。
日数も残りわずか(11日間)となり、目標まで258,500円となりました。達成に向け、引き続きご声援いただけますと幸いです。
今日から何回かに分けて、制作日誌を公開していきたいと思います。
池田健太監督の言葉で、映画が全くゼロのところからどのように立ち上がっていったのかを知っていただけるといいなと思います。
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映画「STRANGERS」の製作が具体的に動き出したのは2022年春先のことでした。(当時は「あの道の向う」という仮タイトルでした)。
その頃、和田と楠見という2つの重要な役についてオーディションをおこないました。日取りが決まっていくにつれ、2年間向き合い続けてきた脚本がようやくかたちになると、不安と高揚の入り混じった不思議な気持ちがしたのを覚えています。
当時はコロナの状況も不安定でしたので、一次オーディションを動画でおこない、二次を対面でおこなうことにしました。ありがたいことに一次には500名以上の方に参加いただき、10日ほどかけて毎日16~20時間程度、オーディション動画を見ていた記憶があります。
当初動画でのオーディションでどのぐらいのことができるのか不安もありましたが、過去にカリム・アイノズ監督の動画オーディションを見学させていただいた経験があり、個人的にやってみたいこともありました。事前に出したお題に対して動画を送ってもらうという形式でしたが、いざやってみると画面越しに伝わってくる俳優の皆さんの本気度と熱量がすごい。
お題をうまく使い想像を超えた芝居をみせてくれる俳優、断片的な情報からすでに役割や意図を理解している俳優、まったく自由な解釈のお芝居など、動画オーディションはそれぞれがお題に対して解釈をおこない準備できる分、普通のオーディションとは違う面白さを感じました。同時に、初めて脚本が生きたものになっていく感覚があり、私の方が勇気づけられるようで、夢中になっていきました。
非常に迷いながらも 500名の中から30人ほどセレクションし、次は対面でのオーディションです。対面では動画オーディションとはうって変わって、カメラの前で動くことを意識しました。
この映画の緊張感を形づくる上で、登場人物たちの動きや角度などを丁寧に撮影していく想定でしたので、あえて複雑な、時には不自然な動きの制限がある中で、どのような芝居ができるのかという点を見させていただきました。なかなかの難題で時間もあまりなかったにもかかわらず、参加いただいた俳優の皆さんのレベルが非常に高く、選考は難航しました。
プロデューサー陣にお願いをして別途何名かの方と面談をさせてもらい、最終的な結論にいたりました。
オーディションを通じて、単に脚本上のものでしかなかったアイデアや人物が息づき、少しずつ形になっていく様子を体感しながら、たくさんの素晴らしい俳優の皆さんとお会いすることができ、非常に興奮しました。一次、二次を含めオーディションに参加してくださった方の中から別の役での出演をお願いした方も多く(今回は泣く泣くオファーをできなかった方々もたくさんいるのですが…)、心から感謝しています。
また、オーディションのお題の中には、脚本上にはほとんど描かれていない和田や楠見のの背景についても描かれており、それを演じていただいたことで、これらの人物たちが映画の中でも立体的な人物として存在しているようになったのでは、と思います。
すでに多くの方々から多くのご支援頂いておりますが、引き続きのご声援や、お知り合いへの紹介などをご協力頂けたら大変ありがたいです。引き続きよろしくお願いします。
映画「STRANGERS」制作チーム